アダム様式
(あだむようしき)
アダム様式とは、18世紀後半に確立した室内装飾や家具のデザイン様式を指す。
この様式を確立したイギリスの建築家ロバート・アダムらアダム兄弟の名前に由来する。
アダム様式は、軽快で繊細、優美な新古典主義をベースに、古代ローマやエジプトなどの装飾要素を組み合わせている。特徴としては、精緻な比率による直線的な構成、淡く明るい色調、繊細な浮き彫りなどの精細華麗な装飾がある。
代表的な室内装飾の手法は、天井や壁を明るい彩色のスタッコ(漆喰)で仕上げ、一部分に淡い色彩の浅浮き彫りを施す手法である。家具の場合、溝彫りや陶磁彫刻が施され、ガーランド(花輪・花冠飾り)、アンセミオン(スイカズラ模様)、フェストゥーン(花綱飾り)などのモチーフがあしらわれる。