大津壁とは、左官仕上げの1つで、色土・消石灰・麻スサに糊を加えず水で練ったものを鏝で塗って仕上げた壁を指す。
石灰を加えることによって、
土壁の風合いと
漆喰壁の堅さを併せ持った表情になる。さらに、同じ上塗り材を目の細かいふるいにかけて漉したものに紙スサを入れ、水を加えて練ったペーストを薄く上掛けして、光沢が出るように布で磨いたものを「大津磨き仕上げ」と言う。色土の種類は、白、浅葱、茶、黄、鼠などがある。
滋賀県大津産の白土が「江州白」として古くから知られていたため、大津壁の由来となった。