粉末消火設備とは、粉末消火剤を噴射することで
火災を鎮火させる設備を指す。主に油火災に有効とされており、粉末消化剤が炎の熱により分解されて不燃性ガスを発生し、これと噴射に用いた窒素ガスとの相互作用で酸素濃度が下げられることで火が消える仕組みとなっている。
使用後の消火剤による汚損が少ないため、速やかな復旧が求められる施設に設置されている。例えば、美術館や博物館、精密機械を扱う電気通信機室などである。使用する薬剤が粉末で噴出力がないことから加圧源が必要だが、万が一加圧源が故障しても手動で散布できる。
消火剤は正しく貯蔵すれば
メンテナンスが長期間不要で、凍らないため寒冷地での設置にも適している。