防蟻工事
(ぼうぎこうじ)
別称・略称
シロアリ防除
防蟻工事とは、建築物のシロアリ被害を防ぐために行う工事を指す。
木造住宅の場合、建築基準法で、柱や土台などの構造材のうち地面から1mの部分に防腐防蟻処理をするか、特定の耐久性の高い樹種を採用しなければならないと規定されている。床下や壁体内の通気を確保することも重要である。防蟻処理には、骨組みを施工した後に防蟻剤を散布する方法と、予め薬剤を加圧注入された部材を使う方法がある。薬剤散布の場合は、5年ごとの施工が必要になる。防蟻剤をめぐっては、2003年7月の建築基準法改正によりシックハウス症候群の原因となる有機リン系薬剤のクロルピリホスの使用が禁止された。その後、有害性の低い薬剤が開発されているが、健康被害を心配する人の中には、防蟻剤を使用せず、シロアリの成長や生殖阻害効果を持つベイト剤を使ってコロニーの全滅を図る手法も採用している場合もある。