所有権
(しょゆうけん)
所有権とは、民法によって定義された特定の物を自由に使用したり、処分したりする権利を指す。土地や建物などの不動産を購入すると自分の名義で所有権登記ができ、その所有者となれる。同時に所有者には固定資産税や都市計画税を支払うなどの義務が発生する。所有権は時効によって消滅しないため自身が所有する不動産は期間を問わず売買や貸与、相続、贈与が可能である。売買や贈与などで所有権が移動する場合は所有権移転登記を行う。所有権の円滑な行使が妨げられた場合には返還や妨害排除、妨害予防などの請求が認められている。ただし公共の福祉に反するような権利行使はできず、さらに建築基準法や都市計画法、土地収用法などの制約も受ける。抵当権や借地権などの司法上の権利によっても制限をうける場合もある。都市計画にもとづく公共事業などでは正当な補償を受ける代わりに土地の所有権を強制的に喪失するケースもある。