持分権
(もちぶんけん)
持分権とは、複数人で共有している財産に対して成り立つ所有権を指す。夫婦や親子がそれぞれの資金や住宅ローンによって土地や建物を購入した場合や、親から相続を受けた不動産を兄弟姉妹で共同所有する場合などに持分権が発生する。また分譲マンション購入の際は敷地権や共用部分に対して各住戸の専有面積に応じた区分持分が発生する。不動産を共有する場合は必ず持分を登記しなければならない。すべての共有者は単独で全体の使用や修繕ができ、持分過半数の同意で賃貸として貸し出すことやリフォームを行え、共有者全員の同意をもって不動産の売却が可能となる。一方で不動産の管理費用や税金などは持分に応じた負担義務が生じる。共有持分者間で持分権を売買することで持分権を解消することができる他、前述の通り共有者全員の同意を得られれば不動産を売却し、売却によって取得した金額をそれぞれの持分に応じて分配することができる。