サイホン現象
(さいほんげんしょう)
別称・略称
サイフォン現象
サイホン現象とは、ポンプなどの動力を使わずに、細い管を通して液体が引っ張られるように流れ続けて移動する作用を指す。
管が液体で満たされていれば、途中で液体の出発点より高い位置を通っても、液体は低い位置に落ちていく。「サイホン作用」「サイホンの原理」とも言う。液体がスムーズに流れるかどうかは、液体の比重、大気圧、重力加速度などが関係する。湾曲した管自体を「サイホン」と呼ぶ。
日常生活でも、水洗トイレの汚物の排出、石油ストーブのタンクへの給油など、サイホン現象を利用した装置は少なくない。マンションやビルでは、サイホン現象の重力による引っ張る力を応用して、室内床下を通る横引き排水管に勾配を付けずに流せる新方式の排水システムも登場し、水回り設備のレイアウトの自由度が増している。