海砂
(うみすな)
海砂とは、海や河口付近から採取される砂を指す。コンクリートの骨材として使用される。従来、コンクリートの骨材には主に川砂や陸砂が使用されていたが、資源的・地域的な制約から海砂が広く使用されるようになった。
塩化物を多く含む海砂は、鉄筋の腐食やコンクリート強度の観点から、骨材としてそのまま使用することはできず、除塩をした上で、塩分量を規定値以下にする必要がある。近年では、非腐食性補強材鉄筋と塩分の影響を制限できる混和剤が開発されたことによって、より海砂がコンクリート骨材として活用されるようになった。一方で、海砂の大量採取による環境への影響も発生しており、特に海砂の採取量が多い瀬戸内海沿岸地域では、生物や海藻の減少、海の透明度の低下などが問題となっている。各都道府県において海砂採取を制限する動きが強まると同時に、海砂に代わる建設用骨材や代替骨材の開発も進められている。