焼杉
(やきすぎ)
焼杉とは、耐久性を増すために杉板の表面を焼き焦がし炭素層を人為的に形成した建材を指す。
製造方法は「三角焼き」と「バーナー焼き」が主流である。三角焼きは、縄で縛った3枚の杉板を煙突のように立て、火をつけて焼き上げる焼き方である。古くからの製造方法で、手間はかかるが高品質の焼杉が製造できる。バーナー焼きは、バーナーで直接杉板を焼いていく焼き方で、三角焼きに比べると歴史は浅いが小規模な作業場などでも製造でき、大量生産に適している。
黒色の個性的な意匠が魅力で、高品質なものであれば、50年以上の寿命があると言われている。耐久性に優れ、経済的にも優れている。ただし防音性や断熱性、気密性は高くない。焼杉を使用した建造物は圧倒的に西日本に多い。