不活性ガス消火設備
(ふかっせいがすしょうかせつび)
不活性ガス消火設備とは、消火剤がガスのため汚損が少なく、復旧を早急にすることが必要な施設に設置される消火設備を指す。消火剤は二酸化炭素や窒素など4種類あり、防護区画内に消火剤を放出し、酸素濃度を下げて消火する。主に電気室や精密機械室、電気通信機室、また美術館等に設置されており、ガスが隙間にも浸透するため複雑な形状の機器でも消火できるうえ、電気絶縁性にも優れている。消火剤自体の毒性はないとされているが、空気中の酸素濃度の低下等によって人的には有害なため、消火剤放出による安全対策を図る必要がある。また変質しにくい安定したガスを使用しているので長期的な保存が可能で、寒冷地などでも使える。