無落雪屋根
(むらくせつやね)
無落雪屋根とは、雪を屋根から落とさない構造にして自然に溶かし、処理するための屋根を指す。屋根に積もった雪が層になることで、外気の温度を遮断された下の雪がゆっくり溶けていく構造になっている。落雪の危険性や雪下ろしをする労力、費用を省くことができるため、積雪量の多い地域で選ばれている。無落雪屋根には、フラットルーフ方式、スノーダクト方式、勾配屋根方式の3種類がある。フラットルーフ方式は、屋根を水が流れる程度に傾斜させて、雪解け水や雨を排水する方式で、傾斜させる方向に配慮が必要である。スノーダクト方式は、屋根の中央に排水用のダクトを置き、中央に向けて屋根の勾配をつける方式で、つららができにくい特徴がある。勾配屋根方式は、勾配のある屋根に雪止めを取り付けることで、滑り落ちずに自然に溶ける。