藁すさ
(わらすさ)
藁すさとは、日本の伝統的な左官材料で、土壁を塗る際に混ぜ込む細かく切った藁のことを指す。
これは保水効果によって壁のひび割れを防ぎ、曲げに対する補強の役割を果たす。また壁材に弾力性を持たせることで、作業能率の向上を図る。
藁の長さが6cm程度の、荒壁に用いる「荒すさ」、2cm程度に切り、節を除き水に浸け柔らかくして用いる「中塗すさ」、1cm程度のものを選別して用いる「飛び出しすさ」、3mm以下のものを湿らせて灰汁を抜き、その後乾燥させた仕上げに用いられる「みじんすさ」と、下地に近いほど大きい物を使用する。すさは、古来より藁のほかに麻、紙なども用いられており、近年ではすさ専用のガラス繊維等の製品もある。