おぼれ谷とは、地上の浸食でできた谷の低い部分が、
地盤沈下や海面上昇で海面下に沈んでできた入り江のことを指す。
地盤沈降や海面上昇、河川の堆積物などが原因で発生する。
海岸そばに山地が迫っている半島と、その間に挟まれたおぼれ谷とが直交して、リアス式海岸などの入り組んだ海岸が形成されやすい。小規模な河川の出口が大きい河川の堆積物でふさがれた場合にも、おぼれ谷を形成することがある。
日本のおぼれ谷は、富山県の庄川に流れこむ富山湾周辺や、入り組んだ
地形で知られる長崎県佐世保市周辺、リアス式海岸で知られる三陸海岸など、多くの地域で見られる
地形である。