蒸し風呂
(むしぶろ)
蒸し風呂とは、蒸気を逃がさない部屋の中で蒸気を浴び、汚れを浮かしてから湯で流すという入浴方法のことを指す。例えば、洞窟や室(むろ)と呼ばれる狭い部屋で木材を燃やし、その上に海藻を敷き詰めて放出される水蒸気で、体を温め、発汗を促す方法がある。
江戸時代の初期ごろまでは、風呂といえば蒸し風呂のことだったが、時代とともにお湯につかるように変わり、現代の風呂の形になった。蒸し風呂は、蒸気で体が温まり、発汗するため、湿式サウナとも共通点が多い。蒸し風呂は全身に蒸気を浴びられるため、皮膚の水分も蒸発することなく潤う感覚も得られる。子どもや高齢者には、乾式サウナよりも低温で息苦しさもないので入りやすいとされる。