石垣
(いしがき)
別称・略称
石崖、石畳
石垣とは、石を積み重ねて作られた壁もしくは柵のことを指す。
日本では主に、城郭などの建築敷地や人工斜面の道路に使用されている。また古くから石の生産が盛んであった地域では、住宅地ののり面に石垣が多く使われており、特徴的な街並みとして評価されている。現代では、ほとんど新たに作られることがなくなっており、城の石垣などは文化財に指定されているが、補修や保存が課題となっている。なお、石垣は石の加工程度によって3種類ある。形や大きさが異なる自然石を積み上げていく「野面積み」は、多少の隙間ができるので排水性に優れている。表面に出る石の角や面を平たくし、隙間を減らして積み上げる「打込み接ぎ(うちこみはぎ)」は、高さと勾配が出せる。方形に整形した石材を密着させ、積み上げる「切込み接ぎ(きりこみはぎ)」は、隙間なく石を積み上げるため美しく、水はけのための排水口が設けられている。