繊維状けい酸塩鉱物
(せんいじょうけいさんえんこうぶつ)
別称・略称
石綿、アスベスト
繊維状けい酸塩鉱物とは、天然に産する石綿を指す。「アスベスト」とも言う。
いくつかの種類があるが、日本で使われていた代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)、角閃石族の茶石綿(アモサイト)、青石綿(クロシドライト)の3種類である。熱、摩擦、酸やアルカリに強く、丈夫で変化しにくい特性を持つため、建築分野でも、吹き付け材、保温・断熱材、スレート材など、幅広く用いられてきた。
中皮腫や肺ガンの原因となるなど人体への有害性が判明してから、徐々に使用中止となり、2006年に製造も含めて全面禁止となった。ただし、過去に使われたものが残っており、解体工事に当っては石綿飛散防止対策を講じるなど、法令で厳しく規制されている。