面戸瓦とは、
瓦葺き屋根の大棟や
隅棟などに乗せる
熨斗瓦と、傾斜面に張る
瓦が接する部分にできるすき間をふさぐために用いる
役瓦を指す。
本瓦葺きの大棟下端で、
丸瓦と
平瓦の間にできる左右対称になるすき間に立てて用いるものを「蟹面戸瓦(蟹の甲羅のような形)」、本瓦葺きの
隅棟や、
桟瓦葺の大棟下端にできる非対称のすき間に用いるものは「鰹面戸瓦(鰹節のような形)」と呼ぶ。面戸瓦を使うことで、
雨水や害虫の侵入を防げる。
なお、すき間を
漆喰で埋める場合もある。
漆喰は劣化して機能が低下するため、定期的な詰め替えが必要になる。代わりに、
合成樹脂製の乾式面戸シートを使うケースも増えている。