誘導サイホン作用とは、
排水管内の気圧変動によって、衛生設備内にある
排水トラップの
封水がサイホン作用で失われる現象を指す。
中高層以上の建物で、上階から多量に排水され、排水竪管に一度に水流が集まると、途中階の横引き管に負圧が生じ、
トイレや洗面などの
封水が引っ張られるように吸い込まれてなくなってしまう。排水ルートの下流側から誘引される形になる。上流の衛生設備自体の多量の水流によって
サイホン現象が起きる場合は「
自己サイホン作用」と言う。サイホン作用対策には、空気圧の変動を抑えるために、
通気管を設置したり、使用する管の太さを一回り大きくしたりする方法がある。