ポリ塩化ビフェニルとは、主に油状の有機塩素化合物を指す。
「Poly-Chlorinated Biphenyl」の頭文字をとってPCBとも呼ばれる。電気絶縁性や耐薬品性に優れているため、かつてはトランス(
変圧器)や
コンデンサなどの絶縁油、
塗料、
蛍光灯の
安定器など、幅広い分野に用いられた。しかし、人体への毒性が高いことが判明し、1968年に起こった「カネミ油症事件」をきっかけに、1975年に化学物質審査規制法で製造や輸入が原則禁止された。使用された製品の回収も行われたが、古い製品中に残っている可能性もあり、使用・保管・処分に関して電気事業法やPCB特別措置法などで規制されている。