北山杉とは、京都市北部の地域で生産および加工される杉を指す。室町時代ごろから伝統的な北山杉が育てられ、茶の湯文化や数奇屋建築の広まりとともに育林・加工技術が培われてきた。
木肌は滑らかで光沢があり、緻密で
割れが生じにくい。その特性を生かして、主に
床の間の
床柱として用いられてきた。
床柱には「
磨き丸太」「絞り
丸太」などの加工がある。桂離宮、大徳寺、金閣寺、修学院離宮などの有名建築物に使われ、住宅や店舗でも意匠構造材として活用されている。北山丸太は京都府の伝統工芸品、京都市の伝統産業品の認定を受けてブランド化が進み、
家具やスピーカーなど多種多様なアイテムが生産されている。