あて材とは、傾斜地で樹心が一方に偏ったまま、肥大成長した部分にできる特殊な性質の材のことをいう。木が傾斜地で垂直に伸びるときに、重力に負けないように自身を支えようとすることから生じる。製材や乾燥で起こる曲がりや反りとは違い、成長過程でできたもので、色艶や木目が特徴的なため、加工されていても判別しやすい。重厚だが強度が低く、加工しにくいため、住宅木材として使われることはあまりない。木の種類の違いから圧縮あて材と引張あて材の2種類があり、圧縮あて材とは
針葉樹では枝や傾斜した幹の下側にあてが生じてできるもの、引張あて材は
広葉樹では枝や傾斜した幹の上側にあてが生じてできるものを指す。