「へ」から始まる用語一覧
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ベイクアウト(べいくあうと)
ベイクアウトとは、住宅の完成後に密閉した状態で室温を人工的に30度前後まで上昇させ、建材などに含まれる有害な化学物質を揮発、放散する行為を指す。
これにより、揮発性有機化合物のVOC濃度を下げ、住宅内の空気状態を改善することができる。VOCやホルムアルデヒドなどの化学物質はシックハウス症候群の原因になるため、暖房器具を用いて温度と湿度を上げて揮発させ、屋外へ排出する。
通常、工事完了から1~2週間程度のVOC放散期間を設けるが、3日程度の場合もある。ただし、建材の種類や、ベイクアウト時の温度、実施する時間と回数などによって効果は変わる。
米檜(べいひ、べいひのき)
米檜とは、アメリカのオレゴン州を中心に分布するヒノキ科の針葉樹を指す。樹高30~50mの大木にまで成長する。軽く柔らかいため加工性に優れ、寸法の安定性も高い。また、日本の檜に似た芳香を持ち、絹糸のような光沢が特徴である。日本では檜の代用として使用されることが多い。柱や土台などの構造材、床材、ドアや格子戸などの建具材、家具材として広く使われている。
辺材は白色から黄白色、心材は黄白色から淡い黄褐色で、境目ははっきりしない。
ベイマツ(べいまつ)
ベイマツとは、アメリカやカナダの太平洋沿岸地域に分布するマツ科の針葉樹を指す。マツという名称がついているが、いわゆる日本のマツ属とは別の仲間で日本のトガサワラと近縁である。適度な堅さがあり、加工性や耐久性に優れる。大径で長尺の材を得やすいため、梁や桁などの構造材に利用されることが多い。また、集成材や2×4工法の合板としても使われる。十分に乾燥しないとヤニが表面に滲みやすいので注意が必要である。
辺材は白色から淡黄色、心材は色にばらつきがあり、黄色~黄赤褐色などがある。
ベタ基礎(べたきそ)
ベタ基礎とは、建物の床面全体に鉄筋コンクリートを流し込んで作られる基礎を指す。
鉄筋コンクリート面全体で建物を支えているため、地震や台風などの衝撃を効果的に地盤へ逃している。
建物下の地盤全体に鉄筋を配筋し、そこにコンクリートを流し込んで作るため、強度が高く、耐震性も優れている。また、湿気が建物に伝わりにくくなるため、シロアリによる被害が防ぎやすくなる。
一般の住宅においては、布基礎を採用することが多かったが、近年は、より強度が高いベタ基礎でつくられることが増えてきている。
ベタ基礎補強工事(べたきそほきょうこうじ)
ベタ基礎補強工事とは、既存の布基礎からベタ基礎へ変更する工事を指す。
建物1階部分の床を取り壊し、布基礎の内側にコンクリートを流し込みベタ基礎を設ける。基礎が劣化し耐震性に問題がある場合や、建物が沈下している場合などに用いられる。底盤一面をコンクリートにすることで耐震性が高まるほか、シロアリの侵入や床下から上がる湿気を防ぐなどの効果がある。
ベッド(べっど)
ベッドとは、寝床・寝台を指す。ヘッドボード、フットボード、サイドフレーム、床板、脚、マットレスなどによって構成されている。
ベッドのサイズは、セミシングル・シングル・セミダブル・ダブル・ワイドダブル・クイーン・キングに分類され、一般的に2人以上で寝る場合は、セミダブル以上のサイズを選択する。
ベッド型耐震シェルター(べっどがたたいしんしぇるたー)
ベッド型耐震シェルターとは、地震による建物倒壊や重量物が落下した時に身を守る空間を作る耐震シェルターの一種で、ベッド自体をシェルター化したタイプを指す。「耐震ベッド」「防災ベッド」とも言う。
夜間、寝ているときに突然地震が起きても、どこにも移動せず居ながらにしてシェルターになる。ベッドの上部や四隅にフレームを設ける天蓋タイプ(テント型)、ベッドの入り口以外をパネル囲むボックス・タイプなどがある。他に、テーブル型の応用形として、ベッドの下に空間を設けて潜り込むタイプもある。これらの簡易型シェルターは、部屋全体や建物の耐震改修に比べて大幅にコストが低い。製品によって自治体の補助対象にもなる。
ベニヤ板(べにやばん)
ベニヤ板とは、原木を蒸気等で柔らかくし、専用の機械で回転させながら、薄く削った薄い単板のことを指す。
用途としては主に合板(ごうはん)の材料として利用されている。ベニヤ板などの単板を重ね合わせ、接着剤などで張り合わせた材のことを合板という。
ベネシャンブラインド(べねしゃんぶらいんど)
ベネシャンブラインドとは、横長のフラット(羽根)を上下に開閉する横型のブラインドを指す。
外からの視線を遮りながら採光・通風を確保できる窓装飾の一種で、一般的にブラインドというとこのタイプを指すことが多い。イタリアのベネチアで、水面の照り返しを防ぐために活用されてきたことから名付けられた。手動式のベネシャンブラインドは、付属のコードやポールでフラット(羽根)の昇降や角度を調整し、光量をコントロールする。電動で調整できるタイプもある。
ベビーチェア(べびーちぇあ)
ベビーチェアとは、安全面を配慮した赤ちゃん用の椅子を指す。
離乳食を食べる際や一人遊びをする時に座らせるなど、育児の補助を目的とした椅子である。
ベビーチェアは椅子の高さを低く設定したり、体を椅子に固定するガードやベルトなどを付属したりと、赤ちゃんが安全に座れるように設計されている。座面が低く、赤ちゃんが床に足をつけることができるロータイプチェアから、外出先でも使用できるテーブル固定タイプ、ダイニングテーブルでも使用できるハイチェアタイプ、テーブルが付いているテーブルタイプ、収納スペースに困らない折りたたみタイプ、お風呂で使うバスチェアなど、赤ちゃんの年齢や使用目的によって様々な種類がある。
ベビーベッド(べびーべっど)
ベビーベッドとは、新生児から2歳児のために設計されたベッドを指す。
ベビーベッドは、乳児が床のホコリやダニなどを吸い込むことを避けられるよう、床板が床から45~70cmの高さに設定されている。また、ベッドの外枠には柵が設けられており、乳児の寝返りによるベッドからの落下、周囲の危険物や、ペットや他の子供の侵入を妨ぎ、乳児が安全に寝ることができるスペースを確保できる。
ベビーベッドには、レギュラーサイズ、小型サイズ、ミニサイズ、タイニーサイズなどのサイズがあり、乳児の成長により使い分けられる。他にも、ベッド下に収納スペースのあるタイプ、折りたたんで収納することができるタイプ、ベッドとして使用しなくなった後もベビーサークルや収納棚に変形させて使えるタイプなど種類は様々である。
ベランダ(べらんだ)
ベランダとは、建物の外壁から突き出す形で作られた屋根付きのスペースを指す。
ある程度の雨風がしのげる場所のため、室内空間の延長として利用でき、洗濯物干し場、ベランダガーデニングなど、幅広い用途が考えられる。日本では、主に2階建て住宅の2階部分にあるものを言い、マンションの場合は屋根のあるなしにかかわらずバルコニーという。欧米では、建物の外周に沿って設けられたポーチやギャラリーを意味し、英語の翻訳では縁側になる。
便座(べんざ)
便座とは、洋式便器に腰掛けて使用するために取り付けられたシートを指す。
便座の形状は、U型(馬蹄型)またはO型(円形)が一般的である。便座の機能によって、シートだけの普通便座、ヒーターによる保温効果をもつ暖房便座、さらに肛門の洗浄を行える温水洗浄便座の3タイプに分けられる。普通便座の素材は、合成樹脂製が中心だが、木製タイプもある。温水洗浄便座には、製品によってビデ洗浄、温風乾燥、脱臭、便座やカバーの自動開閉などの機能も付く。温水の供給方式は瞬間式と貯湯式、便器と便座の組み合わせ方には一体型と分離型がある。
ベンチソファ(べんちそふぁ)
ベンチソファとは、ベンチのような横に長い形状を持つソファを指す。
シンプルなデザイン、コンパクトなサイズ感であることが多く、圧迫感が少ない。背もたれがあるタイプとないタイプがあり、背もたれがないタイプはオットマンとしても利用できる。また、幅と奥行きが広いものはベッドとして活用されることもある。収納ボックスを兼ねたものや折りたたみ式のものもあり、来客用などのサブソファにも適している。
ペーパーホルダー(ぺーぱーほるだー)
ペーパーホルダーとは、主にトイレで使われるトイレットペーパーや、キッチンで使われるキッチンペーパーなどのホルダーを指す。ホルダーが1つのタイプと2つのタイプがある。スマホやポーチなどの小物をトイレに持ち込むことが多い場合は、ホルダー横にカウンターがあるタイプを設置することで、利便性を高めることができる。また、ホルダーに手をかけて立ち上がることが想定される場合は、相応の耐荷重があるものを検討する必要がある。その他、収納付きのホルダーなどもあり、トイレの収納量を増やすこともできる。
ペット可(ぺっとか)
ペット可とは、ペットの飼育が可能な物件を指す。
「ペット可」の表記があった場合も、猫または小型犬や中型犬、猫か犬のいずれか1匹までなど、制限がある場合が多い。多頭飼いしている、犬猫以外の動物を飼っている、またはこれからペットを飼いたい、という場合は事前に確認が必要である。また「ペット共生型」と呼ばれるペットを飼うのに便利な設備が整っている物件もある。なお、「ペット相談可」という表記はペットの数や種類などの状況から家主が判断する物件で、ペット可より条件が厳しいものであったり、敷金や家賃が初期設定より高くなる場合もある。
ペット共生型リフォーム工事(ぺっときょうせいがたりふぉーむこうじ)
ペット共生型リフォーム工事とは、居住者とペットが共に快適な生活をできるようにするリフォーム工事を指す。
ペットの種類や年齢、体型、居住者の想い、予算などに沿って、ペットを主に飼育するスペースの床や壁を変更したり、トイレや洗い場、ペットドア、遊び場、リラックススペースなどの設備が設置されることが多い。
さらに近年は近隣や来訪者にも不快感を与えない配慮へのニーズも高まっており、特にマンションなどの集合住宅においては、ペット飼育による騒音・異臭対策や、飛び出し・徘徊対策をしっかりと実施することが重要となっている。
ペット共生マンション(ぺっときょうせいまんしょん)
ペット共生マンションとは、ペット飼育を前提に建てられたマンションを指す。
足洗い場、リードフック、汚物ダスト、くぐり戸、ペット対応床材、ペット対応クロスなど、共用部分や専用部分にペット用のさまざまな設備が設けられているものが多い。敷地内にドッグランを設置したり、ペットショップや動物病院を併設しているものもある。設備や施設だけでなく、飼育をサポートするソフト面でのサービスを提供しているマンションもある。
ペット相談可(ぺっとそうだんか)
ペット相談可とは、ペットの飼育を相談できる物件を指す。
分譲マンションでは、飼育できるペットの種別や大きさなどを管理規約で定めていることが多い。購入者はもちろん、賃借人も管理規約に従わなければならないが、不明点は管理組合に相談することになる。賃貸住宅での相談先は、管理会社または貸主になる。
ペット対応床材(ぺっとたいおうゆかざい)
ペット対応床材とは、ペットの歩きやすさや足腰のことを配慮してつくられた床材を指す。
ペットにとっては、滑りにくく、段差などがない床材が理想とされている。また、厚すぎず硬くない、衝撃を吸収する素材でつくられた床材も望ましい。加えて、引っかかれても傷がつきにくい防傷性や、撥水性、防汚性、抗菌性、耐アンモニア性などに優れていることも重要である。
ペット対応床材には、さまざまな種類が存在する。例えば、フローリングよりクッション性があり、手入れも簡単なクッションフロアや、カーペットをタイル状に分けたマットで、滑りにくいタイルカーペットなどがある。その他にも、元の床材の上に敷けば、ペットに適した床材に変えられるコルクマットや、汚れや臭いに強く、掃除が簡単なタイル素材もある。