「き」から始まる用語一覧
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キーストンプレート(きーすとんぷれーと)
キーストンプレートとは、波を打つ形状で凹凸に加工したうえで亜鉛メッキされた鉄板プレートを指す。凹凸の高さが15~25mm程度のものをキーストンプレートと呼び、凹凸の高低差がさらに大きいものをデッキプレートと呼んで区別する。
塀を仮設する場合や、コンクリート床を作る場合の下地・型枠としての利用のほか、冷凍倉庫の断熱壁に使われたり、軽量鉄骨造りの建物の床材として使われたりすることもある。トンネル工事においても、土砂の崩落などを押さえるための外型枠として利用される。亜鉛メッキされているので防錆加工が不要で容易に設置でき、床の厚みが薄くても十分な強度が確保できる。
木味(きあじ)
木味とは、色調や年輪、表面の精粗などによる無垢材の醸し出す持ち味や風合いを指す。また、年月が経つにつれて無垢材に出てくる趣や風格のことも言う。室内に使用される無垢材は、無垢材自体がもつ成分により、時間の経過とともにツヤが出てきたり、色合いが変化したりする。そのため、経年によって生じた変化も、木味として楽しむことができる。また、オイルなどの自然塗料をワックスとして塗布する手入れをすれば、経年によって出てくる自然な光沢のみの場合よりも、キレイなツヤが出て木味がよくなる。塗料を塗ることで、撥水効果や防汚効果も期待でき、無垢材の保護にも繋がる。
木裏(きうら)
木裏とは、製材の切断面で樹芯に近い内側の面を指す。
赤っぽく、年輪が剥離しやすい、艶が出にくいといった特徴があるため、フローリングの表面など目に見える部分に使われることは少ない。乾燥時の収縮が少なく、膨らんで反る特性のため、水はけがよい。ウッドデッキなどの屋外に使用する時は、木裏を表面にすることで水が溜まりにくくなり、腐敗を防ぐことができる。また、木裏は釘打ち面としても適しており、反りかえる部分に釘を打ち込むことで釘の効きがよくなる。
木表(きおもて)
木表とは、製材の切断面で樹皮に近い外側の面を指す。
また年輪に近い方の面を木裏と呼ぶ。木裏に比べて、木目が美しく出て、節が出にくいという特徴があり、見栄えのする木表を柱や鴨居など目に見える部分に使用することが多い。天井材や床材に木材を使う場合は木表を室内側に向けて使うのが一般的である。
機械換気(きかいかんき)
機械換気とは、機械設備により建物内などを換気することを指す。
機械換気に用いる設備としては、換気扇、送風機などがあり、時間や状態を問わず一定の換気が続けられるほか、換気量の調整がしやすい。
機械換気には、吸気と排気どちらも機械設備によって行う第1種換気、機械設備を使用した吸気と自然換気に任せた排気を組み合わせた第2種換気、機械設備を使用した排気と自然換気に任せた吸気を組み合わせた第3種換気の3種類がある。
機械式宅配ボックス(きかいしきたくはいぼっくす)
機械式宅配ボックスとは、ダイヤルキーやプッシュボタン、南京錠などを用いて、電気を使わずに解錠することができる宅配ボックスを指す。配線工事が不要なため、比較的簡単に設置することができる。電気式宅配ボックスに比べて安価で購入でき、電気を使用しないためランニングコストがかからない。また、小さいサイズのタイプもあり、省スペースでも設置が可能である。配達員がボックスの中に荷物を預けたら、荷受人のポストに宅配ボックスの番号を記載した通知書を入れておき、荷受人が暗証番号や鍵を用いて通知書に記載されている宅配ボックスを開錠して荷物を受け取ることができる。
機械式駐車場(きかいしきちゅうしゃじょう)
機械式駐車場とは、車を機械で移動する立体構造の駐車場を指す。
2台の車を上下に駐車する地上二段式、地下を使い2台の車を上下に駐車するピット二段式、パズルのように上下左右に車を動かす昇降横行式、車を停めたい場所の高さまで上げて収容するエレベーター方式、車を乗せて垂直に動かし循環する垂直循環方式などがある。複数の車を高密度で駐車できるので、広い場所を必要とせず、個人宅に設置されている場合もある。
機械式駐輪場(きかいしきちゅうりんじょう)
機械式駐輪場とは、自転車の出入庫を機械装置によって行う駐輪場を指す。駐輪場にあらかじめ設置してある入庫口に自転車を置き、機械を操作することで入庫できる。出庫も機械により行われる。自転車の出入庫操作と保管を機械が行うため、駐輪場内に自転車を持ち込み、空きスペースを探す作業が不要である。ただし、駐輪できる自転車の種類に制限がある場合がある。
機械室(きかいしつ)
機械室とは、建物にとって必要となるさまざまな機器類(主に共用設備の機械部分)を設置し、運用するために設けられた部屋を指す。中に設置される設備や機械によって呼び方が変わり、空調機械室や換気機械室、電気機械室などが例として挙げられる。マンションの場合、エレベーターの最上部にエレベーター機械室が設けられることもある。
機械等級材(きかいとうきゅうざい)
機械等級材とは、機械によって強度の指標となる弾性係数(曲げヤング係数)を測定し、JAS(日本農林規格)が定める等級区分に格付けされた構造用製材を指す。等級区分はE50(曲げヤング係数3.9以上5.9未満)からE150(同13.7以上)までの6段階があり、この数字が大きいほど強度が高い製材ということになる。
菊形手水鉢(きくがたちょうずばち)
菊形手水鉢とは、菊の形をしている手水鉢のことを指す。菊の花をモチーフにデザインされた創作手水鉢である。
手水鉢は、手洗い用の水が入っている鉢のことで、庭や茶室の露地などに設置されている。もともとは、仏前や神前で心身を清めるための器であったとされている。菊形などにデザインして創作された創作手水鉢の他に、自然の石の形を利用したものや灯篭や塔の使われなくなった部分を利用したものもある。
キシラデコール(きしらでこーる)
キシラデコールとは、防虫効果・防腐剤・防カビ剤を配合した、半透明の木材保護塗料を指す。「WPステイン」とも呼ばれる。木材に浸透する塗料で表面に塗膜を作らず、木の通気性を保てるため塗膜の膨れや割れが起こらない。また、耐候性顔料の効果で、日光や風雨に強く鮮明な色が長持ちすることが特徴である。主に、門扉・ウッドデッキ・窓格子・雨戸・フェンス・ガーデンファニチャー・ドア・ベンチ・ウッドプランター・木柵など、屋外木部用に使用される。
キシレン(きしれん)
キシレンとは、芳香族炭化水素に分類される有機物のことを指す。キシロール・ジメチルベンゼンともいう。無色透明な液体で、独特なにおいが特徴である。主な用途としては、染料や顔料、油性ペイント・油性ラッカー・油性ニス・クロス(接着剤)・ビニールクロス・シロアリ駆除剤などの溶剤があげられる。なお、厚生労働省の室内濃度指針値は、0.20ppm以下とされている。
基礎(きそ)
基礎とは、建物を支える最下部の構造を指す。
上に載る建築物の荷重や、地震、風といった外から加えられる力を最下部で支持し、地盤に伝える部分であり、安全性や耐震性に重要な役割を果たす。直接基礎、布基礎、ベタ基礎、独立基礎、杭基礎などの種類があり、建築物の大きさ、重量、用途、地質などによって適した形式が決定される。一般住宅では主に布基礎、ベタ基礎が用いられる。
基礎クラック補強用型枠(きそくらっくほきょうようかたわく)
基礎クラック補強用型枠とは、住宅のコンクリート基礎にひび割れが生じた際、基礎を外側から直接補強する型枠を指す。
材質はアルミ製で、通常の基礎補強用と換気口部分の補強用の2種類がある。補強用型枠を用いる以外の基礎クラックの補修方法は、シーリング材をひび割れに注入する簡易的な方法や、繊維シートをエポキシ樹脂で基礎に貼り付け補強する方法などがある。
基礎工事(きそこうじ)
基礎工事とは、土地と建物の間のつなぎ目となる土台を作るための工事を指す。
基礎工事の種類は、地盤の状態や建設予定の建物の形状などによって異なる。地盤が軟弱な場合は、地盤の固い部分に杭を打つなどの地盤改良を施す必要がある。これを「杭基礎」と呼ぶ。地盤が強固な場合は、地盤に直接基礎を作る。これを「直接基礎」と呼び、さらにベタ基礎、布基礎、独立基礎などに分類される。
基礎パッキン(きそぱっきん)
基礎パッキンとは、建物と土台の間に隙間を開けて、床下の換気を促すために挟み込む樹脂などでできた部材を指す。
基礎パッキンを入れることにより、建物と土台のコンクリートが接触せず、建物の腐食を防ぐ効果がある。また、建物下の風通しがよくなるため、土台のコンクリートに換気口を設ける必要がなくなり、コンクリートの強度を保つことができる。
基礎補強(きそほきょう)
基礎補強とは、建物の土台となる鉄筋コンクリート製の基礎を補強する工事を指す。
基礎となる鉄筋コンクリートの経年劣化や、そもそも基礎コンクリートに鉄筋が使われていないなどで耐震強度が不足している場合に行われ、基礎の外部、または内部にシートを接着するなどして強度を高める。基礎にひび割れといった問題がある場合は、まずひび割れを樹脂で埋めるなどして補修を行ってから基礎補強を行う。日本では、建築物の耐震基準が変化した1981年5月以前に建てられた木造住宅は現在の耐震基準を満たしていないケースが多く、基礎補強が推奨されている。
基礎免震構法(きそめんしんこうほう)
基礎免震構法とは、建物下にある免震装置を挟んで、建物と地盤が絶縁された状態にする構成方法を指す。
建物と地盤を絶縁することで、地震のエネルギーが直接建物に伝わることがなくなるため、建物自体や内部の地震による被害を防ぐことができる。多くの場合、基礎免震構法には絶縁体を意味するアイソレータと呼ばれる装置が用いられる。アイソレータには主に積層ゴム、すべり支承、転がり支承などがあり、基礎にそれらを使用する構法は全て基礎免震構法となる。基礎免震構法で比較的多く使用される積層ゴムは、ゴムと鋼板が交互に重なっているもので、ゴムの柔らかさによって地震の力を軽減し、鋼板の固さでしっかりと建物を支える。このように、基礎免震構法によって地震の力を弱めるだけでなく、建物をしっかり支える構造にすることも重要となる。また、アイソレータと併用して、地震エネルギーを軽減させるダンパーと呼ばれる装置が設置されることが多い。
既存住宅性能表示制度(きそんじゅうたくせいのうひょうじせいど)
既存住宅性能表示制度とは、品質確保促進法に基づく住宅性能表示制度の1つで、中古住宅を対象にしたものを指す。
新築を対象にした個別性能(耐震性、耐火性、耐久性、維持管理、省エネ性、室内空気環境、採光、高齢者配慮、防犯性の9分野から選択)と同様の評価に加えて、中古ならではの項目として、現況検査による劣化状況の判定が受けられる。検査や評価は、国土交通大臣が登録した第三者機関が行う。
性能評価を受けることは、適切な維持管理やリフォームの実施、売買の際の情報共有に役立つ。取引に当ってトラブルが起きた場合、指定住宅紛争処理機関が対応してくれるため、スムーズな問題解決にもつながる。