「お」から始まる用語一覧
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オープンキッチン(おーぷんきっちん)
オープンキッチンとは、ダイニングやリビングなどと空間が一つになっているキッチンを指す。
壁や吊戸棚による仕切りがないのが特徴で、収納力が不足するため、背面に十分な収納スペースを確保することが大切である。オープンキッチンの種類には主に、I型キッチン、対面式キッチン、アイランドキッチンの3つがある。開放的でおしゃれなことがメリットとしてあげられる。また、調理中でもリビングやダイニングにいる家族や友人とコミュニケーションが取りやすいので、目が離せない子どもやペットがいるファミリーにも安心である。
オープンシェルフ(おーぷんしぇるふ)
オープンシェルフとは、扉のない収納家具を指す。
背面や側面の棚板が少ないのが特徴である。一般的には壁面を背に設置するが、壁面以外に配置することで間仕切りとして空間を仕切ることもできる。見せる収納としての役割が大きく、コレクションや書籍、食器、植物などを収納しながらディスプレイできる棚である。また扉がないことで、開閉の手間が要らず一目で必要なものが把握できるというメリットもある。材質は木製やスチール製に加え異素材を組み合わせたものなどバリエーションが豊富である。
オープンリビング(おーぷんりびんぐ)
オープンリビングとは、玄関ホールとリビングの間に壁などの仕切りがない形態を指す。リビングから各居室への出入りが見渡せるため、家族間のコミュニケーションの機会が多く持てる、とされている。また、吹抜けと組み合わせることで、縦にも横にも伸びやかさを感じられる開放的な空間設計が可能になることも特徴である。階段は、リビング内に設置する場合と、玄関ホールに設置する場合に大別される。
Oリング(おーりんぐ)
Oリングとは、機器の固定などに使用される弾力性のある素材でできたドーナツ型リングのことを指す。
アルファベットのOの形をしていることから、名付けられている。Oリングは押しつぶすことで発生する復元性によって密封機能を発揮する。住宅建材としても使用され、主に水道やガス、温水器の接合部分から漏れが発生しないために用いられる。1940年頃アメリカの航空機器の油圧系統を密封するために規格化されたのが発祥である。素材は多くの場合、合成ゴムが用いられており、単純な形状をしているため種類も多く、生産コストがあまりかからないことがメリットである。
オール電化(おーるでんか)
オール電化とは、住宅内のすべての熱源を電気によってまかなうこと、またはそのシステムを指す。
調理、給湯、冷暖房システムにおいて、ガスを使わず電気を使用する。具体的にはIHクッキングヒーターによる調理、エコキュートや電気温水器による給湯、エアコン、蓄熱式電気暖房機や床暖房システムなどを組み合わせて使用する。また、太陽光発電システムを搭載して、電気自体を作り出し使用するケースも多い。
火を使用しないため火災の危険性が低く、一酸化炭素も抑えられる。また、深夜電力を利用すれば、ランニングコストを抑えることができる。
追い焚き(おいだき)
追い焚きとは、浴槽のお湯を再度沸かし直すことができる機能を指す。
家族の入浴時間がまちまちになっている家庭の場合、追い焚き機能で、いつでも適温なお湯のお風呂に入ることができる。また、お風呂の水を抜かずに翌日も入浴したいケースにも重宝する。高温差し湯機能のものが主流だったが、近年では水温や水位が下がると感知し、自動的に適温や適量へ戻す機能も見られる。
追柾(おいまさ)
追柾とは、樹心を通って年輪に直角に製材する柾目と、樹心を通らず年輪の接線方向に製材する板目との中間的な挽き方をしたときに現れる木目を指す。「半柾」ともいわれる。
表面からはまっすぐな縦縞に見える点で柾目の一種だが、縦縞の幅が柾目より広くなることや、材の端面である木口の年輪が斜めに入る点が違う。追柾は板目材より変形しにくく、傷もつきにくい。柾目材に比べると安価に入手できるため、使用量が多く、合わせ目にすき間が出るのを防ぎたいフローリング用の床材に適している。
オイルステン(おいるすてん)
オイルステンとは、木材の着色を目的として使用される着色剤を指す。
油性塗料が主であるが、水性タイプのステインも販売されている。
オイルステンは、刷毛などを使い、木の繊維に染み込ませることで着色をするため塗膜がない。そのため、仕上げに必ず無色のニスなどでコーティングが必要となる。
また、染み込ませて着色という性質から、ニスやペンキが塗布された上からは塗装ができない。
木目の自然の風合いを生かした塗装ができることが特徴である。
オイルヒーター(おいるひーたー)
オイルヒーターとは、難燃性のオイルを電気の力によって加熱して、その放熱で空気を暖める暖房器具を指す。
密閉したオイルを暖めることでパネルが暖まり、そのパネルからの放熱で部屋全体を暖める。石油ストーブや電気ストーブと比べると、安全性が高いのが特徴である。オイルヒーターの表面温度は60度ほどなので、誤って触ってしまった場合でも一瞬程度であれば火傷に繋がりにくい。また、子どもがぶつかったりして倒れてしまった場合には、安全装置が作動し火災を防ぐ。パネルからの放熱で部屋を暖めるオイルヒーターは、温風による部屋の乾燥を防ぎ、匂いも出ないうえ、動作音が静かである。ただし、ほかの暖房器具に比べて電気代がかかりやすく、また、部屋全体が温まるのに30分~1時間ほど時間を要する。
オイルフィニッシュ(おいるふぃにっしゅ)
オイルフィニッシュとは、植物油が主成分の塗料を木目に沿って塗り込んだ、木工品の仕上げ方のことを指す。
油を木に染み込ませて、木が持つ水分を保持し、乾燥が原因の反りや割れを防ぐ効果がある。しかし、表面に塗膜を作らないため、傷や汚れに対しては、別にメンテナンスが必要となる。
木目はそのままに、自然な仕上がりを楽しみたい場合に適している。
オイルフィニッシュに使用されるオイル塗料は、非常にのびがよく、ハケやウエスを用いて塗る際も塗りむらが生じないため、DIYにも適している。
横架材(おうかざい)
横架材とは、柱などの垂直材に対して直角に横に渡す水平材のことを指す。主に軸組工法に用いられる。横架材の代表的なものは、主要構造材である梁があげられる。その他にも桁、棟木、母屋、胴差などが主な横架材になる。建築基準法施行令の第44条においては「梁、桁その他の横架材には、その中央部附近の下側に耐力上支障のある欠込みをしてはならない」とされている。
欧州オーク(おうしゅうおーく)
欧州オークとは、ヨーロッパに広く分布するブナ科の広葉樹を指す。ヨーロピアンオーク、ヨーロピアンホワイトオーク、イングリッシュオークとも称される。加工性に優れ木目がはっきりと出るため、床材や家具材、化粧材として使用されることが多い。なお、鉄を腐蝕させる性質を持つため、鉄製の釘やネジは避けた方がよいとされる。
辺材は淡い黄褐色で、心材は黄褐色である。辺材、心材の境目はあまりはっきりしない。虎斑と呼ばれる特徴的な木目が出ることがあり、珍重される。
大字(おおあざ)
大字とは、市区町村内の区画名称の一つで、明治22年に公布された市制および町村制の施行時に江戸時代からの村を継承した範囲・地名を指す。
江戸時代の大きな村の名前が由来となっている大字は、現在の住所の中にそのまま大字として、あるいは町名として残っている。しかし、大字より小さい集落に使用された字や小字は消滅しているものも多い。現在の住所表記の中でも、様々な地名がつながって1つの住所になっている場合は、元は大字や小字、字で区切られていた集落が1つになり、その地名を消さずに残した結果である。
大壁工法(おおかべこうほう)
大壁工法とは、小分けのパネルを張り合わせ、専用の弾力パテ材でその張り合わせを補修することにより、継ぎ目が全く無い一枚の大きな壁として仕立てていく工法を指す。
通常はモルタルやセメントなどを用いて外壁を形成していくが、この工法を用いることで、工事期間の短縮やコスト削減に大きな効果を発揮する。また、外壁のサイディングの継ぎ目を目立たなく塗装するため、完成した時にはスッキリとした外観となる。
大壁造り(おおかべづくり)
大壁造りとは、木造軸組み工法で構造材となる柱を壁面で隠す構造を指す。
大壁造りによる凹凸のない壁面は家具が設置しやすく、柱が見える構造の真壁造りとは違い、露出した木材の節や割れなどが気にならない。
柱の見た目に手間をかける必要がなく、石膏ボードを壁の下地にして壁紙で仕上げるだけなので、マンションの建設ラッシュの頃に工程やコストを減らし、工期も短縮できることから普及した。
さらに断熱材、配管、遮音材などを壁の中に入れやすく、耐力壁に仕上げることが容易だという利点もある。
近年では和室でも大壁造りが増えており、付け柱で見た目だけを真壁造り風に仕上げた和室も存在する。
オオゲジ(おおげじ)
オオゲジとは、非常に長い15対の脚をもち体長7cm程になる昆虫を指す。
ムカデ綱ゲジ目という分類や、足の多さにより、ムカデと間違われることがあるが、攻撃性は低く、噛まれてもムカデのような毒性はない。またその見た目から不快害虫とも言われるが、蛾の幼虫や小型昆虫などを食す肉食で、衛生害虫であるゴキブリなどを捕まえて食べる益虫でもある。昼間は枯れ葉の下や石の下などに隠れていて、あまり姿をあらわさないが、夜になると活動を開始し、屋内に侵入することもある夜行性である。敵に襲われた場合、脚を自ら切って逃走する。半分以下の大きさである同種のゲジとともに、俗称「ゲジゲジ」と呼ばれている。
大阪猫間障子(おおさかねこましょうじ)
大阪猫間障子とは、猫間障子のひとつで、ガラスの上にはめ込まれた小障子を上下にしてすり上げる障子を指し、単にすり上げ障子ともいう。
猫がいる部屋で障子を閉め切ると、猫は外へ出るために障子を破ってしまう。そこで障子の一部をスライドさせる仕組みを取り入れたのが猫間障子である。しかし、今ではガラスがはめ込まれているものが一般的で、雪見障子のように外を眺めることが主な目的となった。
大津壁(おおつかべ)
大津壁とは、左官仕上げの1つで、色土・消石灰・麻スサに糊を加えず水で練ったものを鏝で塗って仕上げた壁を指す。
石灰を加えることによって、土壁の風合いと漆喰壁の堅さを併せ持った表情になる。さらに、同じ上塗り材を目の細かいふるいにかけて漉したものに紙スサを入れ、水を加えて練ったペーストを薄く上掛けして、光沢が出るように布で磨いたものを「大津磨き仕上げ」と言う。色土の種類は、白、浅葱、茶、黄、鼠などがある。
滋賀県大津産の白土が「江州白」として古くから知られていたため、大津壁の由来となった。
大引(おおびき)
大引とは、木造建築物で1階部分の床を支えるための横架材のことを指す。幅と高さは等しく、約9~12cm角の部材で、通常約90cm間隔で根太(床板を受ける水平材)と直交するように配置され、目方を土台に伝える役割を持つ。床下は湿気がこもりやすいため、湿気に強い素材であることも重視され、主にヒノキやヒバといった木が用いられる。床自体に厚みや強度を持たせて根太を省略する根太レス工法では、大引に直接床材が張り渡される場合もある。
大丸太(おおまるた)
大丸太とは、樹冠に近い末口の直径で30cm以上ある丸太を指す。尺上丸太とも言われる。
木取りの仕方によって、主に床の間などの室内柱に用いられる良質材の役物柱や鴨居、構造材となる垂木や根太、下地や足場となる板など多岐に利用されている。また、木材製品としてのほか、大量の端材が得られることから、製紙やバイオマス発電用の燃料や、合板の素材などに用いられる。