「ゆ」から始まる用語一覧
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有線LAN(ゆうせんらん)
有線LANとは、通信ケーブルを用いて室内や建物内の一定範囲内の機器を結び、信号などの伝送を行うネットワークを指す。
LANとは、Local Area Networkの略で、室内や建物内などの比較的狭い範囲内の機器を相互に接続するネットワークで、機器間を通信ケーブルで繋いで電気信号や光信号を伝送するものを有線LAN、直接繋がっていない機器間で電波などを使ってデータの送受信を行うものを無線LANという。
通信ケーブルを配線することで、コンピュータや通信機器、電子機器などを繋いで相互に通信を行うことができる。また、インターネットへの接続にはONU(光回線終端装置)やモデム、ルータなどの機器が必要となる。
誘導サイホン作用(ゆうどうさいほんさよう)
誘導サイホン作用とは、排水管内の気圧変動によって、衛生設備内にある排水トラップの封水がサイホン作用で失われる現象を指す。
中高層以上の建物で、上階から多量に排水され、排水竪管に一度に水流が集まると、途中階の横引き管に負圧が生じ、トイレや洗面などの封水が引っ張られるように吸い込まれてなくなってしまう。排水ルートの下流側から誘引される形になる。上流の衛生設備自体の多量の水流によってサイホン現象が起きる場合は「自己サイホン作用」と言う。サイホン作用対策には、空気圧の変動を抑えるために、通気管を設置したり、使用する管の太さを一回り大きくしたりする方法がある。
誘導施設(ゆうどうしせつ)
誘導施設とは、地域再生拠点区域においてはその立地を誘導すべき集落福利等施設を指す。
地域再生法の規定による施設で、地域再生土地利用計画において定められる。
集落福利等施設とは、教育文化施設、医療施設、福祉施設、商業施設その他の集落生活圏の住民の共同の福祉もしくは利便のため必要な施設、および地域農林水産業振興施設その他の集落生活圏における就業の機会の創出に資する施設であり、誘導施設はこのような施設の中から具体的に定められる。
誘導施設を整備する開発行為、新築建造をする場合には着手する30日前に市町村長に届けなければならない。この届出義務は、宅地建物取引業法の重要事項説明の対象である。
誘導灯(ゆうどうとう)
誘導灯とは、災害や停電時に建物内にいる人を安全に避難口に誘導するための照明器具を指す。
消防法施行令第26条に基づき、ホテル、病院、劇場、共同住宅の11階以上部分など、多くの人が出入りする場所に設置が義務付けられている。
誘導灯には蓄電池が備わっており、停電時でも20分以上又は大規模な施設や地下駅舎などでは60分以上点灯する。誘導灯の種類には、避難口誘導灯、通路誘導灯、客席誘導灯、階段通路誘導灯の4種類がある。避難口誘導灯と通路誘導灯には停電時に点灯する一般型の他に、点滅機能が付いた点滅式誘導灯、音声と点滅で誘導を案内する誘導音付加型誘導灯もある。
釉薬瓦(ゆうやくがわら)
釉薬瓦とは、乾燥工程の後、ガラス質のうわ薬である釉薬を施した瓦のことを指す。成型し、乾燥させた素地に釉薬をかけ、乾燥させた後に焼成させて作られる。赤褐色、青緑色、うぐいす色などさまざまな色を出すことができる。形はJ形(和形)、F形(平板)、S形などがあり、家の形状やデザインに合わせて使い分けられている。
優良住宅部品認定制度(ゆうりょうじゅうたくぶひんにんていせいど)
優良住宅部品認定制度とは、品質性能などが優れた住宅部品を一般財団法人ベターリビングが認定する制度を指す。
認定された優良住宅部品を「BL部品(BL=Better Living)」という。認定の対象は、住宅の柱・壁・床などの構造躯体、内外装、住宅設備のうち、工場生産された部品である。認定要件には、機能性、居住性、安全性、耐久性、適切な施工、供給の安定性、アフターサービスの提供などが含まる。既に品目別の基準が定められている「一般型」と、メーカーが新たに開発した部品を評価する「自由提案型」の2種類がある。
また、「BLマーク証紙」が表示された部品は、瑕疵保証(欠陥保証)と損害賠償が受けられるBL保険の対象となる。
床上給水和風便器(ゆかうえきゅうすいわふうべんき)
床上給水和風便器とは、便器に水を流すための給水管が床上をとおり、タンクやフラッシュバブルと接続されたタイプの和風便器のことを指す。和風便器とは、しゃがんで用を足すタイプの便器の総称である。床下に給水管をとおす床下給水和風便器と異なり、床上での作業となるので施工が容易で、普通の住宅で用いられる和風便器は床上給水タイプが一般的である。
床上浸水(ゆかうえしんすい)
床上浸水とは、住家の床より上に浸水したもの及び全壊・半壊には該当しないが、土砂竹木のたい積により一時的に居住することができない状態を指す。
国土交通省の「川の防災情報」によると、一般家屋で浸水の深さが50cm以上の場合を床上浸水としている(50cm以下の場合、床下浸水)。水が引いた後の対処として、家の中の片付け、汚れた家具や床・壁などの洗浄、乾燥、そして消毒が必要な手順だが、家屋の清掃には感染症対策が重要とされているので注意が必要である。日常生活への被害は大きく、家具・家電は廃棄となることが多い。
床組(ゆかぐみ)
床組とは、木造の建物で床の重さを基礎や柱に伝えて床面を支持している骨組みを指す。
床の重さを支える根太、大引き、根太を支える梁、床束、太引きや梁から土台や柱に重さを伝える胴差しなどで形づくられる。
木造軸組み構造の組床は4つあり、ひとつは1階の床面に用い、根太、大引き、広束および土台で構成する束立て床、2つ目は廊下などに用い、根太と胴差しで構成する根太床、3つ目は2階の床面に用い、根太、床梁および胴差しで構成する梁床、そして4つ目に延べ床面積の大きい2階の床面に用い、根太、梁、小梁および胴差しで構成する組床がある。
床材(ゆかざい)
床材とは、建築内部の床に使用する材料を指す。床材には様々な種類がありそれぞれ以下のような特徴がある。
・フローリング: 天然木の無垢材で作られた単層フローリングと、合板に薄くスライスした木を張り合わせた複合フローリングがある。単層フローリングは質感が良く、調湿性に優れている。複合フローリングは耐水性や耐傷性に優れ、手入れもしやすい
・タイル: 耐傷性が高くて掃除がしやすい。デザイン性も高く玄関やキッチンの床などに多く使われている
・石材: 大理石や御影石などがあり、見た目に高級感がある。水回りに使用されていることが多い
・クッションフロア: 塩化ビニルでできており、表面に木目などの床材を模した柄がプリントされている。安価で汚れも簡単に拭き取れる
他にも畳、カーペット、コルク、長尺シートとなどが床材として選ばれている。
床下換気(ゆかしたかんき)
床下換気とは、湿気による床下土台の腐食を押さえ、カビやシロアリ、ダニなどの害虫発生を抑制し、建物内の空気を衛生的に維持する方法を指す。
湿気や害虫は家屋に大きな被害を与えたり、身体にも影響をおよぼす場合があるため、建築基準法では床下換気について「最下階の居室の床が木造である場合、直下の地面からその床の上面まで45cm以上とすること」、「外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm2以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をすること」などと定められている。床下換気をする方法は、床下換気口、床下換気扇、除湿剤などがある。
床下給水和風便器(ゆかしたきゅうすいわふうべんき)
床下給水和風便器とは、水を流すための給水管が地中に配管されたタイプの和風便器のことを指す。和風便器とは、しゃがんでまたいで使用するタイプの便器である。床面に段差があって男性の小用が楽にできる大小両用便器と、床面に便器が埋め込まれて段差がない普通便器がある。床下給水の場合、管が露出しないため見栄えがよく、掃除もしやすいため、主にデパートやホテル、オフィスなどで用いられる。
床下収納(ゆかしたしゅうのう)
床下収納とは、床の下に設置された収納スペースを指す。
主にキッチンや洗面室に設置し、調味料や缶詰、野菜などの食品類、シャンプー類や洗剤などの保管に活用される。住戸1階に設置されることが多いが二重床工法により2階以上の住戸にも設置可能であり、和室の畳の下を利用したタイプや、電動昇降タイプなどもあり、サイズも様々に展開されている。床板の一部を四角く切り取り、その下に収納ボックスをはめ込んで使う方法が一般的で、その多くが切り取った床板を蓋として使う。デッドスペースを活用した収納として便利だが、湿気対策が課題となる。床下点検の入り口としている場合も多い。
床下浸水(ゆかしたしんすい)
床下浸水とは、床より下の部分に水が浸入した状況を指す。
国土交通省の「川の防災情報」によると、床上浸水にいたらない程度に浸水したもの、一般家屋では浸水の深さが50cm以下の場合に、床下浸水とされている。水が引いた後の対処として、床下の片付け、洗浄、乾燥、そして消毒が必要となる。家屋の清掃には感染症対策が重要とされているので注意が必要である。また、水さえ引けば見た目は元の状態に回復しているように見えるが、泥水・汚水への適切な後処理をしなければ異臭やカビの繁殖にも繋がる。
床下調湿材(ゆかしたちょうしつざい)
床下調湿材とは、床下に設置することで、床下の湿度をコントロールする素材を指す。
成分には二度焼きされた高炭化炭、ゼオライト、珪藻土などが使用されている。シロアリやダニの発生や結露による木材の腐食やカビなどを防止し、有毒ガスの吸着や悪臭の除去などでも効力を発揮する。土壌と接する箇所に床下調湿材を敷く場合は、防湿シートを下に敷くことが一般的であり、さらなる湿気対策の効果が期待できる。
床下調湿炭(ゆかしたちょうしつたん)
床下調湿炭とは、家全体の湿度を調節するために床下に入れる炭のことを指す。小さな穴が多数空いており、吸着・放出性があるため、室内の調湿効果に優れている。床下・住居全体を除湿することで結露や、シロアリ、ダニ、カビ等の発生を抑えることができる。また、家の土台や床下の腐食を防ぎ、家屋の耐久性を高める効果もある。
床暖房(ゆかだんぼう)
床暖房とは、床に発熱装置を組み込み、そこから発せられる熱で足元から暖めてくれる暖房システムを指す。
発熱装置には、温めた温水を床下に循環させる温水式と、電気で温める電気式がある。電気式はスイッチを入れてから部屋が暖まるまで早いが、温水式の場合は一時間ほど予熱時間を要する。足元から部屋全体を、空気を汚すことなく暖めてくれるので、エアコンよりも室内の上部と下部の温度差が少ない。またエアコンのように風を出すこともないため、ホコリなども少なく空気や肌の乾燥も比較的感じにくい。子どもや高齢者がいても火傷の心配もなく掃除もしやすく衛生的である。設置するためには建築時に対応する必要がある。
床鳴り(ゆかなり)
床鳴りとは、人が木製の床(フローリングなど)を歩くときに、軋む音が鳴る現象を指す。床鳴りの原因はフローリング自体に問題がある場合とそうでないものが原因で発生している場合とさまざまである。よくある原因としては、フローリングや床下の土台が鳴るケースがある。フローリングや床下の木材の種類によっては、適切な施工がされているにも拘らず、木材が気温や湿度の変化によって膨張したり、乾燥により収縮したりすることで板の継ぎ目がこすれて発生することがある。しかし、膨張や伸縮による床鳴りは、時間が経つにつれ自然解消されることがあり、少し様子を見てそれでも解消されなければ補修を検討したほうがいい。
床面積(ゆかめんせき)
床面積とは、建物の壁・天井・床で囲まれた部分の広さを指す。
不動産広告での床面積において、マンションなど集合住宅は専有面積を表示し、一戸建ては各階の床面積を合計した延べ面積を表示する。延べ面積に車庫、地下室等の面積を含むときは、その旨と面積を表示しなければならない。
雪止め瓦(ゆきどめがわら)
雪止め瓦とは、屋根からの急な落雪を防ぐために使用される、突起のある瓦を指す。形状は大小の輪形や駒形、L字形、扇形、富士型などさまざまで材質はステンレスやメッキ、アルミなど錆びにくさ、軽さなど特徴も多岐にわたる。雪止め瓦の配置は、地域によって異なっており、横1列に配置する地域や千鳥配列、雪止め瓦を2段に分けて設置している場合もある。