「ち」から始まる用語一覧
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中京間(ちゅうきょうま)
中京間とは、愛知県や岐阜県など中京地方で多く用いられる尺度単位を指す。畳のサイズは6尺3寸×3尺・182×91cmで、六三間とも呼ばれる。北陸地方や東北地方の一部、沖縄、奄美大島などでも使用例がある。
畳には、京間、中京間、江戸間、団地間など何種類かのサイズが存在する。これは、時代により基本寸法である1間の大きさが異なっていたこと、地方により畳割り、柱割りなど家を建てる工法に違いがあったこと等の理由による。中京間は、江戸間が普及した後に考案されたとされる。
中高層階住居専用地区(ちゅうこうそうかいじゅうきょせんようちく)
中高層階住居専用地区とは、中高層階にあたる指定階以上を住宅利用などと指定するかたちで、建築物に用途制限をかける特別用途地区のことを指す。
現在13種類ある用途地域のいずれかと重ねて指定されるため、単独で指定されることはない。都心周辺のなかでも、住宅と店舗あるいは事務所が併存している地区や、住宅地のなかの幹線道路沿道においてマンションが立地している地区などを対象に指定されている。中高層階住居専用地区には、まちづくりにおける人口回復策の一環として、商業施設の立地が進んでいる地区で一定の住宅を確保する役割がある。
中高層建築物紛争予防条例(ちゅうこうそうけんちくぶつふんそうよぼうじょうれい)
中高層建築物紛争予防条例とは、ビルやマンションなどの中高層建築物の建築によるトラブルを防ぐための条例を指す。
建築主と周辺住民の間で、周辺住宅の日照、通風、採光の阻害、工事の騒音、電波障害などの問題が生じ、様々な紛争を予防、解決するために定められている。また、建築紛争が発生した場合に、当事者の申し出に応じて、あっせんや調停の勧告を行うなど、紛争の迅速かつ適正な解決を図るための手続き関係についても定められている。
中高層直結式給水(ちゅうこうそうちょっけつしききゅうすい)
中高層直結式給水とは、地上4階以上の中高層階住戸へ給水管から直接水を供給する方式を指す。給水管に増圧ポンプを設置し、水圧の不足分を増圧して中高層階まで水を運ぶ方式で、水理計算上可能な範囲であれば建物階高制限はない。増圧ポンプの設置方法には直列多段型と並列型があり、直列多段型は高層建物への給水が可能であり、並列型は建築面積の広い大規模建物の給水に向いている。
中国庭園(ちゅうごくていえん)
中国庭園とは、中国で発展した独特の庭園様式を指す。
理想の桃源郷を表現したもので、池、石、木、橋、亭の5つの要素を組み合わせているとされている。世界的にも著名な中国庭園は上海の「豫園(よえん)」や、蘇州の「拙政園(せっせいえん)」などである。日本には、国内最大級の本格的な中国庭園として鳥取県の「燕趙園(えんちょうえん)」がある。
駐車場(ちゅうしゃじょう)
駐車場とは、車両を置くための場所を指す。
分譲マンションに駐車場が設置されている場合、多くは区分所有者による共用部分であり利用は居住者に限定される。利用者は使用料を管理組合に支払う。
都市部の分譲マンションでは、自家用車の所有率が低下していることから、駐車場収入の減少や立体駐車場の修繕費用についての問題が増加しつつある。
駐車場整備地区(ちゅうしゃじょうせいびちく)
駐車場整備地区とは、自動車交通の混雑を解消し、円滑な道路交通の確保を目的として都市計画で定められた地区のことを指す。この制度は駐車場法に基づいている。商業地域や近隣商業地域の中でも、特に自動車交通が混雑する地域を対象に指定されることが多い。駐車場整備地区では、延べ面積2,000m2以上の建築物を新増築する場合には、付置する義務がある。
中震(ちゅうしん)
中震とは、気象庁の旧震度階級の一つで、現在の震度階級の震度4にあたる地震のことを指す。
中震の揺れは歩いている人にも感じられ、ほとんどの人が驚いて屋外に避難する規模である。家屋が激しく揺れ、家具が大きく揺れたり、花瓶などの器物が転倒することや、器の8分目まで入った水が外に溢れ出ることもあるレベルの揺れである。以前は揺れの感じ方や建物の状況によって震度を決定していたが、1996年4月以降は計測震度計によって震度を観測しているため、中震等の呼称は廃止されている。
中層マンション(ちゅうそうまんしょん)
中層マンションとは、一般的に4~5階建てのマンションを指す。明確な定義は決められておらず、低層マンションと高層マンションの中間を指すことが多い。
低層マンションと比較すると眺望や日当たりがよく、高層マンションより階数が少ないので階段を使って行き来することが容易であるなどの特徴がある。
中層マンションのあるエリアは、都市計画法で「第一種または第二種中高層住居専用地域」と定められているため、工場や大型施設などが建築できないようになっている。そのため一般的に良好な住環境が整っているとされる。
中二階(ちゅうにかい)
中二階とは、建物の一階と二階の中間につくられたスペースを指す。建物の高さに制限がある土地に建てる住宅や、傾斜地に建てる住宅、床面積を十分に確保できない狭小住宅などに採用されることが多い。段差をつけて階と階を繋げる中二階は、スペースを広く見せることができ、圧迫感を和らげる効果がある。使用例としては、子ども部屋、書斎や倉庫などがある。中二階を採用する際の注意点は、自治体によっては固定資産税がかかる可能性があること。ただし、高さ1.4m以下にするなどの条件を満たせば、固定資産税がかからない場合もある。
中破(ちゅうは)
中破とは、建築基準法に定められている地震や洪水などによる被害状況のことで、住宅などの構造体(柱や梁、壁、基礎、床組、屋根組など)が損傷し、内外装の剥離・脱落、窓や扉の開閉不具合などが確認できる状態を指す。
建物の被害状況は、軽微、小破、中破、大破、崩壊の5段階に区別されており、柱や梁などの骨組や、壁・天井などの非構造部材など、建物の機能維持の程度や必要な修復の程度に関連する。中破は3段階目の被害状況となる。
注文住宅(ちゅうもんじゅうたく)
注文住宅とは、施主が建築会社と建築工事請負契約を交わして建築する新築住宅のことを指す。
不動産業者が間取りや工法を決め販売を行う建売住宅と対比して使われる。全てを自身で決めるフルオーダー住宅と、不動産業者の提案を元に住宅の基本構造や性能を決めるセミオーダー住宅とがある。土地の大きさや予算に応じて間取りや工法、外装、内装など、施主の希望に添った家づくりが可能である。家族構成に合わせた家づくりをしたい、生活スタイルや趣味に特化した住宅に住みたいなどの理想がある場合は注文住宅が適している。
駐輪場(ちゅうりんじょう)
駐輪場とは、自転車を停めておくための場所を指す。
分譲マンションに駐輪場が設置されている場合、多くは区分所有者による共用部分であり利用は居住者に限定される。利用料金や場所などについては管理組合の決めたルールに従う。
鳥眼杢(ちょうがんもく)
鳥眼杢(ちょうがんもく)とは、杢目の板面上に、小鳥の目のような小さな円形の斑点がたくさん散らばって現れている杢目のことを指す。北米に分布しているカエデ類に多く見られ、ヨーロッパのシカモア材、榀の木に現れることもある。川のほとりや水気の多い窪地、湿地帯に生える木に多いのが特徴である。北米に生育するカエデ科の樹木のシュガーメープルだけに見られるバーズアイメープルが有名で、バイオリン等の素材に用いられることが多い。
長期修繕計画(ちょうきしゅうぜんけいかく)
長期修繕計画とは、マンションの快適な居住環境を継続的に維持するために、10年後、20年後を見据えて建物等の経年劣化に対する定期的な修繕工事等を行う計画を指す。
定期的に修繕を行うこと、また建物および設備の性能向上を目的とした改修工事を行うことで、資産価値の維持・向上を図ることができる。
長期修繕計画を作成するにあたり、将来見込まれる修繕工事または改修工事の内容や、工事の実施予定時期、かかる費用の算出などが必要である。
調光(ちょうこう)
調光とは、室内における照明などの光量コントロールを指す。
室内は、用途や時間帯などによってもっとも快適に過ごすことができる明るさが異なる。そのため、近年では住宅の快適性を高めるために照明器具のみでなく、住宅設計全般において調光が重要視されるようになった。蛍光灯や電球のみでなくLED照明が普及したこともあり、明るさのみでなく光の色も変えることが可能となり、調光の幅はますます広がっている。
調光器(ちょうこうき)
調光器とは、室内照明などの調光、明るさや色などを調整するためのコントローラーを指す。一般家庭の電流は交流電流で、照明器具が点滅を繰り返しているが、スイッチを高速で点滅させることで明暗の調光を行う。LED素子の点灯時間、消灯時間によって幅広い調光が可能となるPWM調光と、交流電源の波長の一部を切断することによって調光する相違制御調光、デジタル信号を照明器具に送ることでより高度な調光が可能となるデジタル制御調光の3種類がある。現在、家庭用照明において一般的となっているのは相違制御調光である。近年では、LEDシーリングライトが普及したことから、光の明るさや色などの細かな調整が可能となっており、調光機能が搭載されているものも増えている。
調光スイッチ(ちょうこうすいっち)
調光スイッチとは、照明を好きな明るさに調節できる、照明器具と電源との間に入れる装置を指す。
住宅のリビング、寝室、ホテル、飲食店など、時間帯により照明の使い方が変わってくる空間での採用が多い。LED電球に調光スイッチを取り入れる際は、調光に対応した専用のLED電球が必要になる。調光スイッチは大きく分けるとPWM調光、位相制御調光、デジタル制御調光の3つの種類がある。
超高層マンション(ちょうこうそうまんしょん)
超高層マンションとは、高さが60m以上、または階数が20階以上の住居用建築物を指す。
建築基準法では、高さ60m以上の建築物を超高層建築物として厳しい基準を設け、構造耐力に関する安全確認をした上で、国土交通省の大臣認定取得を義務付けている。また、高さ100m以上の超高層マンションには、ヘリポートの設置義務がある。超高層マンションには、眺望や採光の良さ、強固なセキュリティ、充実した共用施設、立地の利便性などの特徴がある。
彫刻欄間(ちょうこくらんま)
彫刻欄間とは、彫刻がほどこされた欄間を指す。欄間とは、和室の天井と鴨居の中間に明かり取りや通風、換気などのために用いる化粧部材で、さまざまな仕様・技法がある。基本的に2枚の続き柄で1組である。
彫刻欄間は、銘木の杉材など天然木の木目を生かした彫刻仕様で、絵柄は松、梅、花、鳥、日本三景など、縁起のよいものが多い。板の厚みは15mm程度からあるが、板が厚いほど立体的に絵柄を彫刻できるので、高級品とされる。