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新築住宅の必要性と誤解されがちな空き家問題

都市部では新築住宅の需要が高まる一方、地方には多くの空き家が存在しています。この矛盾する状況をどう考えるべきでしょうか?実は、空き家の増加と新築住宅の建設は密接に関連しているのです。日本の住宅事情を技術的な背景や経済状況から解き明かし、なぜ新築住宅が安全性や居住性を向上させる上で重要なのかを考察します。

1. 実際よりも多くカウントされている空き家

空き家対策の重要性が指摘されていますが、空き家問題で必ず引用される住宅・土地統計調査の空き家判断は調査員の目視に頼っており、実際には空き家ではないものも空き家としてカウントされている可能性があります。実際、自治体が行った空き家実態調査とは数倍の開きがあることも多く、特に都市部では社会問題とするほどの空き家が存在しない可能性が高いのです。

2. 古い住宅の問題点

日本の住宅は比較的短期間で建て替えられ、スクラップ&ビルドを繰り返しているという批判もありますが、戦後の復興期から経済成長に応じて耐震基準が強化され、そのたびに非連続的に住宅品質を高めてきた、という日本社会特有の理由があります。そのため特に1980年以前のいわゆる旧耐震物件は、地震時の被害が大きく、より品質の高い住宅に更新していく必要があります。

3. 新築住宅と幸福度の関係

新築住宅を供給することは、単に住宅の平均的な品質を高めて行くだけでなく、質の高い住宅や良好な住環境は人々の幸福度を高めることが示されています。住宅は数の上では充足していると言われていますが、数だけではなく品質を高めて行く努力を続ける必要があるのです。

4. 住みここ編集部ピックアップ

神奈川県横浜市都筑区

センター南駅・センター北駅を中心とする港北ニュータウンの開発で、商業施設が充実し、交通利便性も高い街です。「人間と自然」をテーマに計画的に整備された街中は、歩行者道と自動車専用道路を分離させ、公園や緑地を結ぶグリーン・マトリックス・システムの導入により緑豊かな街づくりを実現するなど快適な住環境を実現しています。

千葉県浦安市

主要な駅は、浦安駅、新浦安駅、舞浜駅で、市内には東京ディズニーリゾートがあることでも有名な街です。市内の約3/4が埋立地で、計画的に開発されたエリアが多く、幹線道路と生活道路が分けて整備され、浦安駅周辺には大型商業施設もあり、東京への交通利便性も良いことからベッドタウンとしても評価の高い地域です。

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