「ち」から始まる用語一覧
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チーク(ちーく)
チークとは、インドネシア、ミャンマー、タイなどの東南アジア原産の広葉樹を指す。
天然の油分が多く含まれているため、水分や病害虫に強く、腐朽しにくい。かつては船の甲板や橋梁にも使われてきた。材質としては、重硬で強靭なため加工しにくいが、反りや曲がりなどのくるいが生じにくく、耐久性も高い。辺材は黄白色、心材は金褐色や濃い褐色で木目が美しく、時間がたつと飴色に変化し光沢を出す。
ウォールナット、マホガニーと並ぶ世界三大銘木の1つに数えられ、意匠性の高い装飾用造作材や工芸家具用に使われている。天然チークはミャンマー産、造林チークはインドネシア産が多く、いずれも輸出規制がかかっているため希少性が高い。
治安(ちあん)
治安とは、犯罪の取締りなどによって一定の秩序が保たれている状態を指す。地域の治安を知るには、警視庁の公開する犯罪情報マップや各都道府県警が作成する犯罪発生マップなどが参考になる。地域における治安の良し悪しは、生活利便性と共に、居住先を決める際の目安のひとつとなる。
地域地区(ちいきちく)
地域地区とは、都市計画において、土地利用にあたり一定の規制などが定められた地域や地区を指す。指定された地域地区の内容に準じ、建築物の容積率や高さ、用途等についての制限が設けられている。
地域地区の種類には、用途地域、特別用途地区、特例容積率適用地区、高層住居誘導地区、高度地区または高度利用地区、防火地域または準防火地域、特定街区、風致地区、臨港地区、伝統的建造物群保存地区などをはじめ、21種類がある。
チェスト(ちぇすと)
チェストとは、衣類や小物などを収納する蓋つきの箱型家具を指す。
元来は中世ヨーロッパで使用されていた、上に蓋のついた長方形の収納家具だった。現在は、収納力や利便性を高めた引き出し式のチェストが一般的となっている。チェストには、安価で軽いプラスチック、樹脂素材のほか、いろいろな特性を持つ天然木が使用される。木目の美しいウォールナット、防虫効果のあるクスノキ、防虫効果に加え調湿効果もある桐など、インテリアとしての役割や保管に適した効果がある。
チェスナット(ちぇすなっと)
チェスナットとは、ヨーロッパに分布するブナ科の広葉樹を指す。チェスナットは日本名で栗のことである。堅さがあり、湿度に強く耐朽性が高いため、洗面所やキッチンなど水回りの床材として適している。
辺材は白色、心材は淡褐色で境目ははっきりしている。また、力強くうねるような木目が出る。タンニンが多く含まれているため、経年変化で木目がいっそう強調されていくのも特徴である。
チェッカープレート(ちぇっかーぷれーと)
チェッカープレートとは、圧延により表面に滑り止め用の突起を入れた鋼板のことを指す。縞鋼板とも呼ばれる。縞目部分は滑り止めの効果があることに加え、水はけの良さも持っている。バスのステップ、非常階段、倉庫、脚立などに使用されている。強度があり、耐久性や耐熱性、耐食性などが優れているステンレス製、軽量で耐食性があり加工しやすいアルミ製、安価で、経年するにつれて見た目に味わいが生まれる鉄製のものなどがある。
遅延スイッチ(ちえんすいっち)
遅延スイッチとは、スイッチを切る操作をした後に、一定時間経過してから回路が切断されるスイッチを指す。玄関やトイレなどに使用されることが多い。例えば玄関照明に遅延スイッチを採用すると、外出する際に照明の遅延スイッチを押すことで約数十秒から数分程度点灯し続けるため、明るい状態のまま出かけることができる。また、換気扇に遅延スイッチを採用した場合、使用した数分後に自動的に止まるので消し忘れを防止することができる。
遅延損害金(ちえんそんがいきん)
遅延損害金とは、金銭の支払いが伴う契約の履行が遅れたことに対する損害賠償金を指す。金銭債務の一種で「延滞利息」「遅延利息」とも言う。
対象となる範囲は広い。ローン返済、賃貸住宅の家賃、納税、事故の慰謝料など、期限までに支払わないと遅延損害金が発生する場合がある。利率の決め方は、契約書で合意していればその利率が適用されるが、無制限ではない。利息制限法では、借金に関する遅延損害金の利率は債務金額によって21.9~29.2%に決められている。契約書では一般に年率14%から20%に設定されている場合が多い。
契約書で利率が定められていない場合は、民法で法定利率が上限と定められている(2021年現在3%。2020年6月改正、以後3年ごとに見直し)。
地階(ちかい)
地階とは、床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さが、その天井の高さの3分の1以上のものを指す。建築基準法により定められている。
たとえば、床面から天井までの高さが240cmで、床面から地盤面までの高さが80cm以上あれば、地階となる。一般的に半地下といわれるものも、法律上は地階である。
地下式駐輪場(ちかしきちゅうりんじょう)
地下式駐輪場とは、地下にある駐輪場を指す。
駐輪場を地下にすることで、自転車が雨に濡れるのを防ぐことができる。地上に駐輪場を作ると、交通の妨げとなったり、景観が悪くなったりすることもあるが、地下につくることでそうした問題が解消される。また、駅の近隣などで、駐輪場スペースを地上に確保するのが難しい場合であっても、地下であればスペースが確保しやすい場合もある。また、都会を中心に機械式の地下駐輪場が設置されていることもある。機械式地下駐輪場は、地下空間の真ん中に垂直リフトがあり、その回りを円柱状に自転車収納用のパレットが配置されている構造になっている。
地下室(ちかしつ)
地下室とは、地階に設けられた部屋・空間を指す。建築基準法により、地階とは床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの3分の1以上のものと規定されている。
地下室は断熱性や遮音性に優れることから、食糧の備蓄やワインセラー、オーディオルーム等に用いられることも多い。ただし防湿措置やカビ対策が必要である。また台風など災害時には浸水の恐れもある。
地下室マンション(ちかしつまんしょん)
地下室マンションとは、地下部分にも居室空間のあるマンションを指す。一般的な住宅では、地下部分は倉庫や防音目的の音楽室を設ける場合が多いが、地下室マンションの場合、リビングや寝室などの居室空間も地下にあるのが特徴である。1994年の建築基準法改正を受け、地上3階までしか建築できない低層住宅地でも、斜面地を利用することで中高層規模の地下室マンションが建築できるようになった。
力桁階段(ちからげたかいだん)
力桁階段とは、踏み板と力桁のみで構成される階段を指す。
階段の構造部材は通常、踏み板、蹴込み板、桁から成り立っている。足を乗せる部分が踏み板、その踏み板を縦に支えるのが蹴込み板、階段全体を支えるのが桁である。力桁階段は蹴込み板がなく、1本の力桁を支持体に踏み板が載っている構造である。
空間を遮る板が減ることで広さを感じられること、光や風を通し明るくなることが特徴となる。不安定さを感じる場合には手すりやルーバーを付けて上り下りを安定させることも可能である。デザイン上、子供などのいる家が取り入れる際は階段周囲で頭をぶつけるなどの危険があるため、安全面に考慮が必要である。
置換換気(ちかんかんき)
置換換気とは、人が活動する床付近の換気や、冷房を効率良く行うシステムを指す。
天井の高い大きな部屋を効率よく空調するシステムで、もともとは溶接工場の作業環境を改善する目的で開発されたものであり、北欧を中心として20年以上の実績をもつ換気方式である。
室内温度よりも低い温度の空気は重いので、その空気を床面から静かに給気することで床付近に低温の温度成層ができる。室内に炉のような発熱体があると、暖気は静かに上昇気流に乗り天井付近にたまり、これを天井の排気口から排出する。ピストンフローのような気流となり、効率良く換気ができる。また部屋全体を換気や冷房した場合と比べて、風量や冷房エネルギーを削減できる。
違い棚(ちがいだな)
違い棚とは、床の間の横の床脇に段違いに作られた棚を指す。
書院造の座敷飾りにおける重要な構成要素の一つである。工芸品などが飾られるが、もともとは置くものが決まっており、上段には筆を並べて置いたため、端に筆返しが付いており、下段にはすずりや書物を置いていた。床の間側の棚を高く設定し、上下の棚を繋ぐのは海老束または雛束と呼ばれる。
違い棚は、書斎に筆記具や書を身近に置くための移動式の棚として造られたものが室町時代末期に、作り付けの棚として変化した。
千木(ちぎ)
千木とは、神社の社殿の屋根にみられる、高く突き出ている交差した部分を指す。千木は古代、屋根を建造する際に木材2本を交叉させて結びつけ、先端を切り揃えずにそのままにした名残と考えられている。千木は、かつては屋根を支えるための重要な構造材であったが、現在では装飾として用いられている。
築浅物件(ちくあさぶっけん)
築浅物件とは、建物が完成してからの年数があまり経過していない物件を指す。
不動産会社によって基準が設けられているため、明確な定義はないが、建築後五年以内、または築一年未満でも既に入居したことがある物件が一般的である。新築は築一年未満で、誰も入居していない物件と明確に定義されているため、築浅物件には含まれない。築浅物件は、築年数が経った物件と比べ、部屋の内装や外装の状態が綺麗に保たれていたり、モニター付きインターホンや浴室乾燥機など新しい設備が充実していることが多い。
蓄エネ(ちくえね)
蓄エネとは、エネルギーを貯めておき、必要に応じて取り出して利用する考え方を指す。例えば太陽光発電の場合、電気を作るのは太陽が出ている昼間に作った電気を貯めておけばより効率的に使うことができ、もし事故や災害などによって電気が使えなくなった場合にも役立てることができる。一般的なのは蓄電池であり、家庭用として小型高性能なものが研究・開発され、商品化されている。エネルギー消費を抑えること意味する省エネ、エネルギーを創り出すことを意味する創エネと合わせて取り組まれることが多く、これを導入した住居をスマートハウスと呼ぶ。
蓄熱式床暖房(ちくねつしきゆかだんぼう)
蓄熱式床暖房とは、床の下に蓄熱できるものを設置、あるいは構造として床に熱を溜め込むような構造を持った暖房機器を指す。蓄熱材としてコンクリートを使用し、深夜電力で蓄熱材をあたため、温水を循環させる仕組みが主に採用されている。
築年数(ちくねんすう)
築年数とは、建物が完成してからの経過年数を指す。
不動産広告には、建物の建築経過年数、または建築年月を記載することが義務付けられている。また、築年数が1年に満たず、未使用の物件の場合のみ、新築と表記可能である。ただし、未入居物件である場合でも完成から1年を超えると新築と表示できないため注意が必要である。