「え」から始まる用語一覧
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AE剤(えーいーざい)
AE剤とは、コンクリート用の化学混和剤の1つで、空気の泡を混入してコンクリートを型枠の中に打設しやすくする界面活性剤を指す。
AEは「Air Entraining」の頭文字で「空気連行」を意味する。本来、コンクリートに空気が入ると強度が低下してしまう。しかし、AE剤を入れると、コンクリート中に多くの独立した微細な球形の空気泡が連れ込まれてボールベアリングのような作用をするため、セメント粒子の流動性が増し、混入する水の量を減らせる。水量が減るとコンクリートの強度が高まる。空気連行による強度低下と減水による強度アップが相殺される結果、マイナスの作用をなくして、型枠への充填性の改善、ジャンカなどの打ち込み欠陥の防止になる。
また、凍結融解に対する抵抗性も高い。セメント粒子を分散する作用を持つ減衰剤の機能を複合したAE減衰剤が多く使われている。
ALC工法(えーえるしーこうほう)
ALC工法とは、ALCを使用した工法を指す。
ALCとは、主に外壁や床などに用いられるコンクリートで、Autoclaved Lightweight Concreteの略称である。珪石、セメントなどの主原料に発泡剤で多孔質化させた軽量気泡コンクリートである。軽量で施工しやすく、遮音性、断熱性、耐火性が高い。
ALC工法を取ることで、外気温に左右されにくく、火に強い建造物となる。また、通常のコンクリートよりも軽量なので、骨組や地盤に大きな負荷がかかりにくくなる。
ADSL(えーでぃーえすえる)
ADSLとは、Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)の略で、一般のアナログ電話回線を用いた高速デジタルデータ通信技術を指す。
デジタルの情報をアナログの固定電話回線に乗せる技術によって、一般家庭から常時大容量のインターネット接続ができるようになった。
以前はADSL方式のインターネット接続を導入しているところが多かったが、最近では通信速度や安定性に優れている光回線が普及している。
なお、ADSLは2021年4月現在、大手通信事業者などの企業が提供しているが、2023年1月末~2024年3月末にかけて廃止、終了が予定されている。
ABS樹脂(えーびーえすじゅし)
ABS樹脂とは、耐熱性・機械的強度・耐油性に優れた「アクリロニトリル」、耐衝撃性に優れた「ブタジエン」、光沢性・加工性に優れた「スチレン」から成るポリマーで、白色半透明のプラスチック素材を指す。
3つの物質の特性を合わせ持つ素材として、テレビや冷蔵庫、掃除機、カメラ、パソコン、プリンターなどの筐体や、プラモデルなどのおもちゃ、文具、スポーツ用品や楽器、車の内装部品や工業部品、3Dプリンターの材料と、幅広い分野で利用されており、生活に欠かすことができない材質の一つとなっている。なお、「ABS」は前記3つの頭文字をとったものである。
エアーカーテン(えあーかーてん)
エアーカーテンとは、出入口に風を送ることで空気の壁を作り、外気の侵入を防止する装置を指す。
外部のホコリや虫、花粉などを内部に侵入させにくくしたり、外気の温度を遮断することでエアコンを効きやすくしたり、禁煙エリアとの間に設置し分煙対策を行ったりと、さまざまな用途で用いられる。
エアーマットレス(えあーまっとれす)
エアーマットレスとは、空気を入れて膨らませるタイプのマットレス、またはベッドを指す。
居住スペースが限られている際に、来客時のための仮設ベッドとして使用されるケースが多い。使用しないときは空気を抜き、折りたたんでコンパクトに収納することができるため、ワンルームの部屋などでも利用されることがある。また、小さめのサイズのものは屋外に持ち出すことができ、車中泊やキャンプなどにも使用される。電源コードが付属していることが多く、マットレスを膨らませる作業は電動で行うものが多い。
空気圧が下がった状態で使用すると空気が漏れて、転げ落ちる恐れがあるため注意が必要である。
エアコン(えあこん)
エアコンとは、空気の温度や湿度を調節できる機能が付いた電化製品を指す。
エアーコンディショナーの略称で、冷房・暖房や除湿の機能を兼ね揃えており、一年を通して使用することができる。近年は付帯機能が進化しており、加湿や空気清浄できる製品もある。よくクーラーと間違われるが、クーラーは冷房機能しか備えていない。そのため冷暖房両方を完備しているものはエアコンと呼ぶのが正しい。
エアコン取り付け工事(えあこんとりつけこうじ)
エアコン取り付け工事とは、エアコン(室内機)および室外機の設置とそれに伴う工事を指す。
経済産業省が制定する「エアコン設置工事に係る電気工事士法の解釈適用」には、標準的なエアコンの設置工事を、(1)エアコン室外機の設置、(2)室内機と室外機をつなぐ内外接続線に関連する作業、(3)接地線に関連する作業、(4)冷媒配管の接続、(5)ドレインホースの接続、(6)室内機の壁への固定、などの作業が想定されるとある。電気工事士が直接作業もしくは作業管理を行わなくてはいけないのは(2)、(3)の項目である。
また通常、取り付け工事に付随して、配管への化粧カバー工事や室外機の壁掛け工事、機種に合わせたコンセント工事など、様々な追加やオプション工事が発生する。工事業者や電気店における「標準工事」に含まれる範囲には各々違いがあるので、注意が必要である。
エアサイクルシステム(えあさいくるしすてむ)
エアサイクルシステムとは、壁の中の空気を循環させて、家中の温度と湿度をコントロールする住宅のシステムを指す。
自然エネルギーを利用して、省エネルギーを実現する。夏は、床下のひんやりとした冷気を利用する。床下の給気口から入った空気が壁を通り小屋裏から熱を逃がして、室温を下げる。また、壁の中に空気を流すことで湿気を排除する。冬は、日射熱や室内から放出される熱を壁の中に閉じ込め、家全体を温める。夜間は、昼間に屋根や壁、床下に蓄えた熱を利用して冷却を防ぐ。
営業騒音(えいぎょうそうおん)
営業騒音とは、店舗の営業にともなう騒音を指す。
主にカラオケや深夜まで営業する飲食店などによる騒音である。生活環境によって起こる近隣騒音は、工場・事業場騒音とは異なり、業種別では飲食店、興行場、ボーリング場、ガソリンスタンドによるものなどがある。特に静かな環境が求められる時間帯の深夜営業による騒音は、周辺住民の悩みの種となる。規則で対応できる場合もあるが、個別の防音対策が推奨されている。
衛生畳(えいせいたたみ)
衛生畳とは、水洗い可能なタイプの畳を指す。発泡スチロールやプラスチック樹脂を主材料にしており、畳表部分はポリエチレンなどを特殊加工した樹脂製の素材を使用している。基本的に2重構造になっており、畳表部分とその下にアンダーボードを敷いて使用する。アンダーボードを敷くことにより、従来の畳との入れ替えの際の段差にも対応が可能である。
素材の性質上、丸ごと水洗いが可能であるうえに軽量であり、クッション性が高い。従来の畳と比較しても2倍の耐久性を持ち、日焼けにも強いという特徴がある。
HI管(えいちあいかん)
HI管とは、硬質塩化ビニルを素材とした耐衝撃性のパイプを指す。
水道管や下水道管、気体を通す通気管やケーブルを通す保護管等に用いられる中で、特に寒冷地での使用や、施工時における外部衝撃や他工事によって受ける衝撃破損事故を防止する場面で使用される。内面が滑らかで腐食に強く、軽量で施工性にも優れるポリ塩化ビニル製のパイプ、通称「塩ビ管」の中で「HI管」は硬質塩化ビニルを素材としており、HIは、英語で耐衝撃性を意味する「High Impact」の頭文字からつけられている。HI管を曲げて配管したい場合は、本体を曲げるのではなく継手(つぎて)というTの字型やYの字型をしたパイプと接着剤で接合して使用する。
H形鋼(えいちがたこう)
H形鋼(えっちがたこう)とは、断面がHの形になった形鋼を指す。形鋼は一定の断面形状に成形された、在軸方向に長い鋼材の総称である。H形鋼は、他の形鋼に比べると、重量当たりの曲げ剛性や曲げ強度である断面効率が優れているという特徴がある。道路網の整備や建物の高層化、都市の再開発、土地の造成などに使用される建設資材である。建物、船舶、橋梁などに用いられる構造材用と建築物、高速道路、橋梁、岸壁などに用いられる基礎杭用に分けられる。垂直ロールと水平ロールからなるユニバーサル圧延機で作られ、H形の横の部分は「ウェブ」縦2本の部分は「フランジ」と呼ぶ。
HT管(えいちてぃーかん)
HT管とは、耐熱ABS樹脂や後塩素化塩化ビニル樹脂を素材としたパイプを指す。
水道管や気体を通す通気管、ケーブルを通す保護管等に用いられるが、高温域で安定して使用でき、耐久性、保温性にも優れているので、主に給湯配管に用いられる。内面が滑らかで腐食に強く、軽量で施工性にも優れるポリ塩化ビニル製のパイプ、通称「塩ビ管」の中で「HT管」は耐熱ABS樹脂や後塩素化塩化ビニル樹脂を素材としており、他の種類と見分けがつくよう、茶色の製品が多い。HT管を曲げて配管したい場合は、本体を曲げるのではなく継手(つぎて)というTの字型やYの字型をしたパイプと接着剤で接合して使用する。
液状化現象(えきじょうかげんしょう)
液状化現象とは、地震などの影響で地盤が液体状になる現象である。地震などが原因で、地下水位が高く砂地盤の埋立地、干拓地、砂丘など、近い低地などの土地で液状化が起こりやすい。
液状化現象が生じると、砂の粒子が地下水の中に浮かんだ状態になり、水や砂を吹き上げる噴砂現象を起こすことがあり、大きなビルやアパート、マンションなど建物の陥没や倒壊の危険性が高まる。ほかにも、マンホールや地下構造物が浮き上がる現象が発生する。
日本では東日本大震災や阪神淡路大震災などを始め、多くの地震で液状化現象が確認されている。
エキストラベッド(えきすとらべっど)
エキストラベッドとは、主にホテルなどで人数が増えたために応急的に追加するベッドを指す。
折り畳み式とソファベット式があり、ホテルでは折り畳み式が主流で、家庭ではソファベット式が利用されることが多い。ふだんは省スペースの状態で保管でき、持ち運びがしやすい特徴がある。
エキスパンションジョイント(えきすぱんしょんじょいんと)
エキスパンションジョイントとは、形や性質の異なる建物や構築物をつなぐときに、継ぎ目の変化を吸収できるように接続する方法を指す。「伸縮継手」とも言う。
地震による振動、温度変化による膨張や収縮により、継ぎ目が損傷するのを抑えるために設置する。構造は、一定のクリアランス(すき間)を設けた上で、金属製のカバーや、鋼材とゴムを組み合わせた部材、鋼製フィンガージョイント(左右の指を組む形状)を付けるタイプなどがある。
建物全体の形状がL字型やコの字型のマンションやビルでは、縦横に交差する部分にエキスパンジョンジョイントが採用されている。
エキスパンドメタル(えきすぱんどめたる)
エキスパンドメタルとは、1枚の金属板に千鳥状に切れ目を入れて押し広げることで、菱形や亀甲形の網目をつくったメッシュを指す。
ワイヤーを編んだ金網のような接合部がないため、網目がずれたりゆるんだりせず、高い強度を持つ。軽量で加工もしやすい。材料は、鉄やステンレス、アルミニウムなどが多く、用途も広い。
建築関係では工事現場の足場板、階段踏板、防護ネット、フェンス、モルタル仕上げの外壁などに使われる。特にラスモルタル壁の下地に使われるものを「エキスパンジョンメタルラス」と呼ぶ。
液体ガスケット(えきたいがすけっと)
液体ガスケットとは、部材の接合面に塗布することで中身の漏れを防ぐことができる、シール効果のある液状の物質のことを指す。密閉が必要な部分に塗ると、一定の時間で乾燥し均一化された弾性や粘着性のある層を形成して、完全な密閉性と耐圧性を得られる。住宅では水道管などの水まわりに用いられる。単体で密閉効果が得られ、使用量も少なく済むことや、接合部の部材となじみやすいこと、接合部に応じた材質の選定や厚みの計算などの検討すべき項目を減らせることなどにより、様々な費用を削減することができ、工期の短縮にもつながる。
駅直結型マンション(えきちょっけつがたまんしょん)
駅直結型マンションとは、都心や地域の主要駅に併設されたマンションを指す。
都心に限らず、都下の主要な駅周辺にも立地しているため、タワーマンションであることが多い。駅直結型マンションは、本数の多い主要駅と直結しているため、通勤や通学に便利で、天候が悪くても移動にそれほど困ることがない。さらに、駅直結型マンションには飲食店やスーパーが隣接していることが多く、日常生活での買い物においても利便性が高い。生活に必要な公的機関や金融機関、教育関係の施設も駅前に揃っている場合が多い。