「け」から始まる用語一覧
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珪藻土(けいそうど)
珪藻土とは、植物性プランクトンの化石が堆積してできた土を指す。
珪藻土は無数の小さな穴からなる多孔質構造を持つことから、周囲の湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥したときは水分を放出する吸放湿性に優れている。また他にも断熱性や耐火性能が高い、防音効果、消臭効果、カビ予防などの性質を持つ。
もともとは耐火材や七輪の材料などに使用されてきたが、近年ではシックハウス症候群対策に効果的とされ、環境にやさしい自然素材として住宅の壁や天井の塗り壁材として使用される。
珪藻土壁紙(けいそうどかべがみ)
珪藻土壁紙とは、珪藻土を使用した壁紙のことを指す。
珪藻土を壁に用いる場合、左官職人に塗り作業を依頼することになるが、壁を塗らなくても手軽に珪藻土を壁材として使用できるようにしたのが、珪藻土壁紙である。原料は、紙と珪藻土のみのため、万が一の火災の際にも、有毒なガスが発生する心配はほとんどない。また、ビニールクロスに比べて、味わいのある風合いが楽しめるのも特長である。
継続保証委託料(けいぞくほしょういたくりょう)
継続保証委託料とは、賃貸保証会社と保証委託契約を継続する際に発生する費用のことを指す。
契約時の初回保証料とは別途で、契約更新毎や1年を経過する毎などに発生する。詳細については、契約時に締結した賃貸借保証契約に物件ごとに規定されている。
携帯基地局(けいたいきちきょく)
携帯基地局とは、携帯電話端末と電話網の間の通信を中継する役割を持つ無線通信装置のことを指す。一般的に、電波を発するアンテナと、送受信機で構成されており、鉄塔、ビルやマンションの屋上、電柱などに設置されていることが多い。
携帯電話での発信では、まずは最寄りの基地局が電波を受信する。基地局は交換局に連絡し、交換局は相手の電話の最寄りの基地局へ連絡することで、相手の電話につながる。
音声通信だけでなく、データ通信も最寄りの基地局が電波を受信する。携帯電話と基地局は電波で交信し、基地局と交換局は光ケーブルなどの有線ネットワークで信号を送り合っている。
経年劣化(けいねんれっか)
経年劣化とは、ものの質が時間の経過につれて低下する現象を指す。
あくまで時間の経過による自然現象のため、手入れの怠りや故意の損壊による質の低下は、経年劣化には含まれない。たとえば、部屋に差し込む太陽光による壁紙の日焼け、トイレや浴室の壁の黄ばみ、水回りのパッキンやドアノブの故障、畳や床のへこみなどは経年劣化として扱われる場合が多い。賃貸物件の退去時には、傷や汚れがついたり壊れたりした箇所を賃借人が元に戻す、原状回復義務がある。故意に傷つけたり、掃除を怠ったりしたことによって劣化が発生した場合は、修繕する費用を敷金から差し引かれたり、追加で請求されたりする場合がある。しかし、経年劣化および通常損耗によってできた傷や汚れについては、賃借人に修繕費用の負担義務がないことが一般的である。
軽微(けいび)
軽微とは、地震後に住宅などの構造体にほとんど損傷がなく、非構造部材もわずかに損傷している被害の程度を指す。「軽微な損傷で済んだ」などと使用する。構造体とは、屋根組、床組、柱や梁、壁、基礎などのことであり、非構造部材とは建具、鴨居、腰壁や垂れ壁などである。地震により被災した建築物に対して、専門家が調査して判定される5段階の被災度区分の中では、最も損傷レベルが低い区分である。
警報盤(けいほうばん)
警報盤とは、セキュリティ設備の1つで、建物内の火災や事故、設備機器の異常や故障をセンサーで感知して、ブザーやランプによってアラームを出す表示盤を指す。「警報監視盤」とも言う。
災害への緊急対応、設備故障の早期発見・迅速な修理手配が可能になる。通常は、ビルやマンションなどの警備室や管理室に置かれ、警備員や管理員が一次対応をする。警報と連動して、オンラインで外部委託業者、警備会社、消防署などへの通気機能を持つ方式もある。
契約(けいやく)
契約とは、2名以上の当事者間において法律的な責任が生じる合意を指す。簡単に言えば、法的に保護される約束のこと。
契約は当事者の意思で行われることが原則で、契約を結ぶかどうか、どんな内容で契約するかは当事者同士で自由に決められる。いったん契約が成立すると、法的に契約の内容を守る義務が生じるため、一方的に契約を破棄したり変更したりすることはできない。賃貸の場合、借りたい物件に申し込みを行い、審査をクリアした後に契約の流れになる。売買の場合、買主が重要事項の説明を受け、契約条件に合意したら売買契約が締結される。契約に定めがない事項については、民法やその他の関係法令に従いながら、売主または買主の協議の上で決めることになる。
契約期間(けいやくきかん)
契約期間とは、賃貸借契約において取り決める、借主が賃料を支払い物件を使用できる期間を指す。
賃貸物件の契約は、主に普通賃貸借契約と定期借家契約の2種類に分かれる。
普通賃貸借契約での賃貸住宅の契約期間は2年とすることが多い。契約期限が来たら更新することも一般的である。契約期間中であっても、解約に関する条項に基づいて借主から解約を申し入れることはできるが、貸主からは借地借家法の規定により更新拒絶も契約期間中の解約も正当事由が必要である。
一方で、定期借家契約はあらかじめ契約期間を定める契約であり、契約期間が満了となると更新することなく契約が終了する。
契約金(けいやくきん)
契約金とは、契約締結の際に当事者の一方が相手方に支払う金銭のこと。賃貸契約では借主から物件の貸主や不動産会社に支払う費用として、敷金や礼金、仲介手数料や前家賃、さらに鍵交換代や消毒料、保証会社を利用する場合は保証料等も含まれる場合がある。また売買契約では手付金の意味合いがあり、契約金額の10%くらいを支払うとされている。契約の成立要件の一つとされており、解約等の場合の条件を確認する必要がある。
契約更新(けいやくこうしん)
契約更新とは、賃貸借契約において、契約期間が満了した後も契約を継続させることを指す。
賃貸物件の契約は、主に普通賃貸借契約と定期借家契約の2種類に分かれる。
契約期限が来た場合、普通賃貸借契約では借主からの解約の申し入れがない限り契約は更新され継続する。入居時の契約書で取り決めがあれば、借主は貸主に対して更新料などの支払いをすることになる。貸主からは借地借家法の規定により更新拒絶には正当事由が必要である。
定期借家契約はあらかじめ契約期間を定める契約であり、契約期間が満了となると更新することなく契約が終了する。
契約者名義(けいやくしゃめいぎ)
契約者名義とは、契約の当事者であり、契約により発生する権利や義務を行使する人を指す。
賃貸物件における契約者名義は賃貸借契約書に記載する貸主と借主で、個人の場合は氏名、法人の場合は会社名や団体名となる。賃貸物件では学生入居や法人契約など、契約者名義と入居者が異なることも多いが、契約に基づかない転貸はできない。
契約中の借主の氏名変更があった場合は、貸主側に問い合わせた上書類提出などの対処が必要となる。
契約者名義変更(けいやくしゃめいぎへんこう)
契約者名義変更とは、結んでいる契約の名義を変更することを指す。賃貸借契約や火災保険契約などで名義変更が必要になることがある。
名義とは書類などに所有者・責任者などとして表立って表記される名前のことで、賃貸借契約においての名義人は契約者や入居する人として申請してある人となる。
たとえば、契約者本人は変わらないが婚姻により名前が変わった場合や、名義人の死亡により残された家族が名義人になる場合などは、名義変更を行うことで居住し続けることができる。
一方、契約者そのものが変更となる場合には、契約者名義変更ではなく再契約・新規契約が必要になる。
契約自由の原則(けいやくじゆうのげんそく)
契約自由の原則とは、個人の契約は契約当事者の意思によって決定され、国家は干渉せず尊重しなければならないという近代私法の原則を指す。
契約自由の原則には、4つの要素がある。まず、契約締結自由の原則であり、契約を結ぶか結ばないかは自由である。次に、相手方選択自由の原則であり、契約を結ぶ相手を自分で決めることができる。3つめは内容決定自由の原則であり、どのような内容で契約を結ぶかを決めるのは自由である。最後に、方式の自由の原則であり、どのような方式で契約をするかは自由である。契約自由の原則は、個人の契約において保証されており、契約書を必要としない不要式契約が許容されているので、口頭のみでも契約が成立する。
契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)
契約不適合責任とは、売買契約において、目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき、売主が買主に対して負う責任を指す。2020年4月の民法改正によって、新たに定められた。旧民法における「瑕疵担保責任」が、債務不履行とは異なる特別の法定責任だと解釈されていたのに対して、改正後の民法における「契約不適合責任」は、債務不履行責任の一種だとされている。売主の責任は、「隠れた瑕疵」ではなく、契約において定めた品質を伴っていなかったり、数量が不足するなどといった、契約の内容に適合しないことについての責任として見直された。また、改正前は数量の瑕疵と品質の瑕疵は別に考えられていたが、改正後は契約適合性という共通のルールで位置づけられるようになった。買主は、目的物に契約内容と異なる点があることを発見した際に、売主に対し契約不適合責任として、履行の追完(目的物の修補・代替物の引渡し・不足分の引渡し)、代金の減額、損害賠償(売主に責任がある場合に限る)、契約の解除を請求することができる。
軽量気泡コンクリート(けいりょうきほうこんくりーと)
軽量気泡コンクリートとは、発泡剤で多孔質化したコンクリートのことを指す。ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)とも呼ばれている。工場でセメント等に発泡剤を混ぜて、高温高圧の状態で養生することで製造される。普通のコンクリートに比べると軽いので、これを屋根、床、外壁などに用いることで、建物全体を軽量化し、基礎や躯体のコストダウンが可能となる。主成分に有害物質は含まれず、リサイクルも可能な建築資材であり、一般住宅から高層ビルまでさまざまな建物に利用されている。また、断熱性や遮音性も高く、耐火性や防火性に優れている。
軽量コンクリート(けいりょうこんくりーと)
軽量コンクリートとは、普通コンクリート(単位容積質量がおよそ2.3t/m3)に比べて単位容積質量の小さなコンクリートの総称を指す。普通骨材より軽い骨材を用いた軽量骨材コンクリートと、多量の気泡を混入した軽量気泡コンクリート(発砲コンクリート)に大別される。軽量骨材コンクリートは、細骨材(砂)は天然砂、粗骨材(砂利)は人工軽量骨材を使う軽量コンクリート1種と、どちらにも軽量のものを使っている2種に分けられる。
軽量シャッター(けいりょうしゃったー)
軽量シャッターとは、建物の開口部などに設置される、手動で開閉できるシャッターを指す。
店舗や倉庫の出入り口、個人住宅のガレージなど小さな間口に設置されることが多い。シャッター部分を手動で開閉するタイプと、スイッチやリモコンを使い電動で開閉するタイプがある。手動タイプの軽量シャッターは、スプリングの力を利用することで、シャッターを両手で軽く開閉できる構造になっている。
軽量鉄骨(けいりょうてっこつ)
軽量鉄骨とは、厚さが6mm未満の鋼材を加工した鉄骨を指す。
主に一戸建ての住宅や2階建てのアパートなどを建てる際に軽量鉄骨が使用されている。工場で生産された軽量鉄骨の壁や屋根などのパネルを現地で組み立てているため、建築現場での作業負担が少なく、建築コストが安く、品質が安定します。近年では住宅メーカーが軽量鉄骨を採用するケースが増えている。
軽量鉄骨造(けいりょうてっこつぞう)
軽量鉄骨造とは、厚さ6mm以下の鋼材を使用して造る住宅の構造を指す。一般住宅の建築において多く用いられている。木造よりも耐震性が高く、耐久性も高いことが特徴である。また、工場で部材を作って、建築現場に運んで組み立てるプレハブ工法を用いることで工期を短縮することができ、職人の技術を必要としないため、住宅の品質が安定しており、重量鉄骨造に比べて製造コストもあまりかからない。