「く」から始まる用語一覧
73件
クルドサック(くるどさっく)
クルドサックとは、行き止まりで奥がロータリーになっている道路を指す。フランス語で袋小路の意味である。
通り抜けはできないが、突き当たり部分がサークル状のロータリーになっているため、進入車はUターンで戻ることができる。ニュータウンや大規模分譲地などで採用されることが多い。周辺住人以外の車の通行が抑止されるので、住人のプライバシーや、静かな住環境が保たれやすいとされる。
車寄せ(くるまよせ)
車寄せとは、車を建物の近くに寄せて乗り降りする庇付きの出入り口を指す。ホテルやマンション、集会場、敷地に余裕のある住宅で、エントランスや玄関ポーチ前などに設けられていることが多い。
単なる駐車スペースとは異なり、車の通り抜けができるようになっている。庇が日除けや雨除け、雪除けになり、建物近くまで車で移動できるので、同乗者の乗り降りや、荷物の積み下ろしにも役立つ。
クレセント錠(くれせんとじょう)
クレセント錠とは、窓などに取り付けられる半円形の金具がついた鍵を指す。
クレセント錠は、室内側に取り付けられる鍵で、防音性や気密性を向上させ、窓の密閉性を高める目的で作られた。この錠は、窓を割って金具を回せば簡単に建物内に侵入できるため、防犯性が低いという弱点があった。現在は、補助錠やクレセントにロックをかける鍵などがあり、防犯性が高まっている。また、開閉時に回転させる部分が三日月(クレセント)のような形をしていることから、クレセント錠と呼ばれている。
クレモンボルト(くれもんぼると)
クレモンボルトとは、開き戸用の戸締り金物の一種で、レバーハンドル1つを回転させる操作だけで細長いロッド状のかんぬきが上下に突き出し、建具枠の穴に入ることで戸が締まる錠を指す。「グレモン錠」「上げ落とし金物」とも言う。
上げ落としには様々な種類がある。建具に埋め込んで上げ下げ別々に付けるタイプを「フランス落とし」、両開き窓などの内側に面付けで設置するタイプを「南京落とし(丸落とし)」、雨戸など木製建具の框や桟に断面が矩形で棒状の木片を付けて鴨居や敷居の穴に指すものを「猿」などと呼ぶ。猿は物をつかむとなかなか手放さないところから、「彫り込み猿」「管猿」など、戸締り機構の多くの用語で「猿」を付した名称が使われている。
クローク(くろーく)
クロークとは、一般に、不特定多数の人が利用するホテルやレストランなどで、客の手荷物やコートなどを預かり、管理するためのスペースを指す。
住宅に設ける衣類等を保管・収納する場所を指すこともある。玄関横に靴を履いたまま出入りできるシューズクロークを設置した戸建てやマンションがある。
クローズ外構(くろーずがいこう)
クローズ外構とは、ぐるりと家を取り囲むようにフェンスや門、塀などを高く設置したエクステリアデザインを指す。外から中が見づらくなることで、プライバシーの確保と防犯性が高まる効果がある。クローズ外構で使われるエクステリア用品は様々で、ブロック塀のように完璧に遮断するものだけではなく、光や風などを通すものを活用しているケースもある。ほかにも、低いフェンスや生垣や土留めで敷地を囲ったオープン外構や、敷地の一部を塀などで目隠しをしたセミオープン外構などがある。
クローズドキッチン(くろーずどきっちん)
クローズドキッチンとは、リビングやダイニングと完全に切り離され、独立しているキッチンのことを指す。
最近では対面式になったオープンタイプのキッチンが主流になっているが、クローズドタイプも根強い人気がある。理由としては、他の人を気にせず料理に専念できる、調理中の煙やにおいや音などが他の部屋に広がるのを防げる、来客時にキッチンの中や調理している様子を見られずに済む、3方向が壁に囲まれて収納スペースを多く取れる、等々がある。自分だけの空間・時間を確保できるので、料理に集中したい人、来客が多い人にとってはメリットが多い。
クローゼット(くろーぜっと)
クローゼットとは、洋室にある収納スペースを指す。
和室の場合は押入れと呼ぶことが多い。衣類や身に着けるものの収納を想定して作られているため、奥行きは押入れより浅いことが多い。ハンガーパイプで洋服が吊り下げられるようになっていたり、引き出しが設置されていたりする。人が入れるサイズの大型クローゼットは、ウォークインクローゼットと呼ばれる。開閉式のドアが設置されている場合は扉が前に出るスペースを確保しておく必要がある。
クロカビ(くろかび)
クロカビとは、室内環境で見られる代表的なカビの一種で、深く根を張る黒いカビを指す。
湿気がこもりやすい浴室や洗面所、結露が起きやすい窓のサッシ付近からよく検出される。室内だけでなく食品や衣類に生えることも多い。
空気中を漂うカビの中ではもっとも多いのがクロカビで、吸い込み続けるとアレルギーや気管支疾患の原因になるおそれがある。対策としては定期的な通気や掃除、水分のたまりやすいところはこまめに拭くといった、多湿を避ける環境づくりなどが挙げられる。また、耐アルコール性や耐熱性があまりないことから、アルコール消毒液やエタノールを布に含ませて拭いたり、水回りであれば熱湯をかけたりといった方法も有効である。
クロゴキブリ(くろごきぶり)
クロゴキブリとは、成虫の体長が25~40mm程の光沢ある黒褐色をした、日本に生息する代表的な大型ゴキブリを指す。
国内では関東地方から奄美大島にかけて広く分布する。通年発生するが、成虫の活動がもっとも活発になるのは5~9月頃である。湿度の高い不衛生な場所を好んで生活するため、人体に有害な物質や病原菌や媒介する恐れがあり衛生害虫とも呼ばれる。
一般的には下水に巣を作り、住宅内の引き出しの裏、流し台の下、コンロの下、冷蔵庫の裏、浴槽の下などの湿気の多い物陰に隠れて生活している。食材を求めて生ゴミや保管食材に近寄るが、雑食性のため食品にとどまらず木材やパルプなども食害する。
駆除方法としては、巣の近くや通り道にホウ酸団子やトラップを仕込むのが有効で、予防を目的とする場合は、生ゴミや食べカス、洗い物を放置しない、通気性や清潔さを保つことを心がけるとよい。
クロス(くろす)
クロスとは、壁や天井などの仕上げ材として用いられるシート状の素材を指す。下地材に接着剤で貼り付ける。材料により、紙系、繊維系、塩化ビニル樹脂系、プラスチック系、無機質系材料に区分できる。消臭、抗アレルゲン、防汚、抗菌など、さまざまな機能が付加された商品がある。
クロスオーバーカーテン(くろすおーばーかーてん)
クロスオーバーカーテンとは、両開き2枚のレースカーテンの中心部分が3分の1ほど交差するデザインになっているカーテンを指す。
主にレースなど透け感のある薄手の素材を使用して、ゆるやかなドレープをたっぷりと取った、装飾性の高いカーテンである。
中央トップの重なり部分は固定して、裾から左右に開いてタッセルなどで束ねることを前提としているため、中央に向かって丈が長くなるように仕立てる必要がある。
クロス仕上げ(くろすしあげ)
クロス仕上げとは、クロス(壁紙)を張って家の内装を仕上げる方法を指す。
施工しやすいことから、壁や天井の仕上げとして一般的に用いられる方法であり、経年などで汚れや劣化が気になる場合は張り替えることができる。クロス素材には主にビニールクロス、布クロス、紙クロスなどがあり、特にビニールクロスは色柄のバリエーションが豊富で、他素材と比べて価格が安く、掃除や手入れがしやすいため普及率が高い。
クロスフローファン(くろすふろーふぁん)
クロスフローファンとは、送風や冷却などの目的で設置する送風機を指す。長方形の板状の羽を放射状に組み合わせ、細長い円筒の形状になっており、吸い込んだ室内の空気を熱交換器によって温度調節して再び室内に吹き出し、空気を循環させる。風量が多く風速分布が均一で、軸流ファンやブロワーファンに比べて、風量は同じでありながら、よりコンパクトで低騒音という特徴がある。一般住宅では主にエアコン内部の送風ファンとして使われているが、その他に電光掲示板やエアカーテン、産業機器や建築設備機器などにも多く使われている。
黒ボク土(くろぼくど)
黒ボク土とは、火山灰に由来し、リン酸吸収係数が高く、容積重が小さく粗い土を指す。日本でよく見られる土のひとつであり、呼び名の由来は、色が黒く乾燥した土の感触がホクホクしていることによる。保水性や透水性に富み、耕起が容易なため、植物の生育に適している。その反面、酸化アルミニウムの影響によるリン酸の吸着力の高さからリン酸不足になりやすく、施肥が必要となる。日本では主に北海道、東北、関東、中国、九州地方に多く見られ、火山の分布状況を反映している。
クロマツ(くろまつ)
クロマツとは、本州から九州にかけて広く分布するマツ科の針葉樹を指す。黒みを帯びた亀甲状の樹皮がその名の由来である。松ヤニと呼ばれる樹脂分が多く、防腐効果の高さから地盤補強用の杭として利用されてきた。粘り強さもあり、梁や桁などの横架材に用いられることが多い。また、化粧材、床材などにも使われる。
辺材は黄白色、心材は淡桃色から赤褐色で境目ははっきりしている。経年変化で徐々に赤みが深まる。なお近年、マツクイムシによる松枯れ病の被害により、流通量が減り希少な木材となっている。
クロルピリホス(くろるぴりほす)
クロルピリホスとは、毒性の強い有機リン系の殺虫剤を指す。建築物には防腐剤のほか、シロアリ被害を減らす害虫駆除剤として柱などの木材に塗布、浸透させたり、床下の土壌に散布したりして用いられたが、シックハウス症候群を引き起こすおそれのある原因物質と認定され、日本では2003年の建築基準法の改正により、クロルピリホスの成分が含まれる建材の使用が禁止になっている。人体へ入ると、めまい、頭痛、吐き気、痙攣などの症状を引き起こす可能性がある。
桑(くわ)
桑とは、北海道から九州まで日本全国で自生するクワ科の広葉樹を指す。伊豆七島の御蔵島や三宅島で産出される「島桑」が最高級材とされ、緻密な年輪と美しい木目で知られるが流通量は極めて少ない希少材である。きめ細かい木肌を持ち、磨くと美しい光沢が出ることから床柱や床まわりの装飾材、家具材などに使われる。
辺材は淡黄白色、心材は黄褐色で、経年変化で飴色になっていく。如鱗杢、玉杢、牡丹杢などの杢が出ることがあり、珍重される。
グラスウール(ぐらすうーる)
グラスウールとは、高温で溶かしたガラスを遠心力で吹き飛ばして線維化させた綿状の素材を指す。グラスウールの85%はリサイクルガラスから製造される。端材や使用済みのグラスウールも再処理後、再利用できるので、ゴミの減量や環境保護に役立つ断熱材として、グリーン購入法の特定調達品目として定められている。
グランドマスターキーシステム(ぐらんどますたーきーしすてむ)
グランドマスターキーシステムとは、複数のマスターキーシステムのグループを1本の鍵で全て施錠・開錠できる仕組みを指す。
また、複数のグランドマスターキーシステムのグループを全て施錠・開錠できる仕組みを、グレートグランドマスターキーシステムという。グランドマスターキーシステムは、ホテルなどの施設で採用されていることが多い。たとえば、フロアごとにマスターキーシステムを導入し、その全てを開けられるのがグランドマスターキーとなる。錠前が多い施設は、一元管理化するためにグランドマスターキーシステムを採用することが多い。