「ふ」から始まる用語一覧
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踏込み床(ふみこみどこ)
踏込み床とは、床框を設置しない床の間を指す。床框を用いずに畳面と同じ高さに床板を貼っているので、踏込み床は簡易的な印象を感じさせることが特徴である。室内の空間をかたすぎない、ややカジュアルな雰囲気に演出することができる。
踏み面(ふみづら)
踏み面とは、階段の足を乗せる板(踏み板)の上面、またはその奥行きの長さのことを指す。
平らな部分すべてではなく、水平に投影したときの奥行きが踏み面と定義されている。階段の寸法は建築基準法に一定の基準があり、一般的な住宅の踏み面は15cm以上必要である。なお蹴上げ(階段1段分の高さ)は23cm以下、階段と踊り場の幅は75cm以上が必要である。15cmの踏み面は古い家屋等では見られるが、バリアフリーなどを考慮する現在の建築物ではあまり見られず、20cm前後が確保されている。「蹴上げ×2+踏み面=60cm」が理想のバランスといわれている。
腐葉土(ふようど)
腐葉土とは、枯れた樹木の葉や枝が長期間をかけてつくられた土または堆肥を指す。植物などを育てる土の質を改善するための堆肥の一種である。自然界では、ミミズやバクテリアなどの生物が1~2年かけて腐葉土を作るが、市販のものは人工的に2ヶ月程度で作られる。
土を柔らかくして通気性や保水性を高める効果のほか、微生物を増やし、痩せた土の栄養分を復活させる働きもある。
フラッシュドア(ふらっしゅどあ)
フラッシュドアとは、枠となる框の中に桟をはしご状に組みその両面に板を接着して作る、平らな表面をもつドアを指す。外面上は一枚板で作られているように見えるのが特徴で、中空構造で軽量かつ表面が平らで見栄えが良く、住宅内装用ドアとして多く用いられている。骨組みと仕上げ材が別で表面の素材を選べるため、デザインの自由度が高い。表面素材として、屋外に面するドアではアルミ、スチール、ステンレスなどの金属、室内ドアにはラワンやシナノキといった広葉樹のほか、突板またはその合板、ポリエステル化粧合板やメラミン化粧板などが使われる。部屋の内外を見通せるようにガラスをはめこんだものや、通気をよくするために、斜めの細長い板を並べた換気口を付けたものもある。
フラット型レンジフード(ふらっとがたれんじふーど)
フラット型レンジフードとは、キッチンに設置された換気扇と換気扇を覆うように設置するレンジフードのうち、レンジフード部分の高さが低くフラット型になっているレンジフードを指す。
浅型や平型とも呼ばれている。薄くコンパクトな形状であることから、設置場所の天井が低い場合や、梁などで取り付け位置の高さが確保できない場合に適している。
フラットフロア(ふらっとふろあ)
フラットフロアとは、バリアフリーの思想に基づき住居内の段差を極力少なくしたフロア設計を指す。
階段のような大きな段差だけではなく、数cmの小さな段差もなくすことで、安全に移動しやすい空間となる。また、段差がないため、日々の掃除がしやすくなる。
居間などの主要な部屋だけでなく、玄関や浴室、和室の出入り口などの段差もなくすことを目指している。
中でも全ての段差をほぼ取り除いた仕様のことを、フルフラット設計という。
フランジ(ふらんじ)
フランジとは、円筒形あるいは部材からはみ出すように出っ張った、部品の形状を指す。軸、管や機械のケースなどの外周を取り巻く板状の突出や、レールなど圧延金属製品の端に出ている補強用の広い縁等のような部材の一部分であり、補強用または接続用として使われる。フランジ形状を持つ代表的な部品として、フランジボルト、フランジ付きパイプなどがあり、通常のボルトやパイプと区別するために、部品名称につけて使われる。
フランス落し(ふらんすおとし)
フランス落しとは、ドアや窓が開かないように、閉じた状態で固定しておくための金具を指す。「フランス落とし錠」とも呼ばれる。主に、フランス窓や親子扉などの下部に取り付ける。床や扉の上下に彫り込んで取りつけた受け金物の穴に、扉に取り付けられた上げ下げ式の軸棒を差し込むことで、床や地面に固定し戸締まりする。
フランス式庭園(ふらんすしきていえん)
フランス式庭園とは、西洋の庭園様式の一つで、左右対称の配置を基調に、花壇、噴泉、芝生、水路などが幾何学的に構成された整形庭園を指す。
イタリア・ルネッサンス期に展開された丘の中腹に配したテラス式庭園を模範として、17世紀にフランスの比較的平坦な地形に合わせて発展し、西欧諸国に広まった。ルイ14世が造園家アンドレ・ル・ノートルに命じて設計させたヴェルサイユ宮殿の庭園が代表的である。日本の日比谷公園や新宿御苑にも一部取り入れられている。
フランス丁番(ふらんすちょうばん)
フランス丁番とは、ドアを閉めたときに軸部分だけが見える丁番のことを指す。軸をつつんでいるナックルが二つの管で構成されている。ドアを開いた状態で持ち上げると、簡単にドアを取り外すことができる。名前の由来は、もともとフランスで使われていた物であり、輸入して日本に入ってきたことから呼ばれるようになったとされる。
フランス窓(ふらんすまど)
フランス窓とは、窓枠が天井から床面まである両開きの窓を指す。掃き出し窓の一種である。窓面は格子状で、ガラスがはめ込まれているものが多い。主にバルコニーやポーチ、テラスに面した場所に用いられ、出入りが可能な場合もある。
二枚で一対とした観音開きで、窓を大きく開けることができるので風通しが良く、また閉めていても、ガラス面が大きいため採光性が高い。
フリールーム(ふりーるーむ)
フリールームとは、建築基準法で定められた採光や換気の基準を満たしていない部屋を指す。
サービスルームとも呼び、間取り図では、3LDK+S、2LDK+FなどSやFで表すことが多い。居室として使うこともできるが、書斎や収納スペースとしての使用が一般的である。
フリーレント(ふりーれんと)
フリーレントとは、賃貸契約において一定期間の家賃が無料になる契約を指す。家賃自体の値下げを避けながら、割安感を出すことで入居者募集を促進する手法のひとつである。もともと事務所ビルや店舗契約では一般的だったが、近年では賃貸住宅でも増えている。契約内容によってフリーレントの税務上の取扱が異なることに注意が必要である。
フルオートトイレ(ふるおーとといれ)
フルオートトイレとは、便器の前に立つだけでセンサーが感知して自動的に便座が開き、使用後も一定時間をおいて便座が閉まったあとに便器が自動的に洗浄されるトイレを指す。便座に手を触れる必要も、ボタンに触る必要もないので、非常に衛生的である。さらに、便座の開閉のためにかがむ必要がないので、腰への負担も軽減される。便座の閉め忘れがないので、暖房便座の保温性が高く、節電効果にもつながる。また、便座に座っていた時間から大・小を自動的に判断し、水量を調節する機能などがついたものもあり、節水効果も期待できる。さまざまなメーカーがフルオートトイレを製造・販売しているが、いずれにおいてもハイスペックモデルとの位置づけがなされており、一般的なモデルと比較すると価格は高めである。
フルオートバス(ふるおーとばす)
フルオートバスとは、浴室のお湯張りや追い焚き、温度の調整などを、キッチンなど浴室以外の場所から操作できるシステムを指す。
基本的に全て自動で調整を行うため、一定時間の間は湯温が下降したときは自動で設定しておいた温度まで上げてくれる。フルオートバスのメリットは風呂の準備に手間がかからないこと、あらかじめ湯音や湯量を設定しておけば、基本的には放置できるので家事や子どもの相手といった他の作業に集中できることである。
古材(ふるざい)
古材とは、主に国産の木材が住宅建設に使われていた昭和25年(1950年)以前に建てられた建築物、または築50年以上経った建築物に用いられた木材を指す。古材は、木材を長い時間をかけて自然乾燥させ強度を増していく天然乾燥材であり、木材は伐採して時間が経過するほど引っ張り強度や圧縮強度が増すため、現在広く使われている木材より古材の方が丈夫で長持ちである。また、古材には、新しい木材にはない質感や風情がある。
フルリノベーション(ふるりのべーしょん)
フルリノベーションとは、建物を構造部分だけの状態にし、間取りの変更、新しい内装、設備までを大幅に変えるリノベーションの施工を指す。
骨組みから再設計および改修をおこなうため、スケルトンリノベーションとも呼ばれる。部分的な改修にとどまるリフォームと違い、二世帯住宅やバリアフリー住宅への大幅な工事も可能だ。基礎補強や耐震補強を施したり、給排水管や電気配線なども新たに設置し直したりするため、長年住んでいた家を新築のように生まれ変わらせることができる。高額な費用を要するため、資金調達にリフォームローンを利用するのが一般的である。
フルリビング型(ふるりびんぐがた)
フルリビング型とは、2LDKの間取りの呼び方の一つで、バルコニー側のスペースをすべてリビングに利用した間取りを指す。窓側に広々としたリビングが配置されているため、日当たりがよく開放感がある。そのため、ホームパーティーなど友人を招く機会が多い家庭や、個々の部屋よりもリビングにいる時間が多い家族に適している。間口から遠い場所に残りの居室があるため、外から覗かれる心配もなく、プライバシーの面でも優れている。
フレーム式洗面器(ふれーむしきせんめんき)
フレーム式洗面器とは、カウンター面と同じ位置にあり、段差がないよう仕上げた洗面器を指す。
フレーム式洗面器を取り付ける際は、フレームに洗面器を仮固定し、カウンターの開口に被せる。洗面器にはさまざまな取付方法があり、フレーム式はそのひとつである。フレーム式洗面器のメリットは、仕上がりがきれいなことである。カウンター部分がすっきりとした見た目になるため清潔感がある。洗面器の縁とカウンターの素材の組み合わせを楽しむこともできる。
フレキシブルダクト(ふれきしぶるだくと)
フレキシブルダクトとは、アコーディオンの様な蛇腹状の構造を持ち、自由に折り曲げて施工できるダクトを指す。
材料はアルミ、鉄、ポリエステルや塩化ビニルなどの樹脂素材などが使用されており、主に換気扇などの通風設備の連結部として使われている。機械から排気される際の振動・騒音の吸収や、直通構造のダクトに比べて熱で膨張した場合の伸張・収縮を調整する機能に優れている。
その他ガス中毒、酸素欠乏、窒息を防ぐ為に塗装現場や溶接現場、マンホール内やタンク内、地下室内での作業の際に送風機と組み合わせて局所的に利用されることがある。