「ほ」から始まる用語一覧
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ホルムアルデヒド発散建築材料(ほるむあるでひどはっさんけんちくざいりょう)
ホルムアルデヒド発散建築材料とは、ホルムアルデヒドを発散する可能性が高い建築材料を指す。シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドは、めまいやのどの痛みなどを引き起こす人体に有害な物質である。2003年7月に施行された改正建築基準法により、ホルムアルデヒド発散建築材料を建築材料として使用する場合、規制対象の建築材料のうち、発散量に関する等級区分(JISやJASに基づくF☆☆☆☆等の表示)がないものは、個別に国土交通大臣認定を受ける必要がある。認定を受けるためには、事前に指定性能評価機関による性能評価を受けなければいけない。性能評価の対象となるものは大きく分けて17品目があり、合板、木質系フローリング、壁紙、緩衝材や断熱材、塗料、接着剤などの建築材料が該当する。
ホルムアルデヒド発散等級(ほるむあるでひどはっさんとうきゅう)
ホルムアルデヒド発散等級とは、新築住宅などの建材および内装仕上げ材等が、どの程度のホルムアルデヒドを発散するかを示す等級を指す。
住宅性能表示制度のうち、空気環境に関する評価であるホルムアルデヒド対策、換気対策、室内化学物質等の濃度等を表示する。
ホルムアルデヒド発散等級は、建材にホルムアルデヒド発散建築素材を使用している場合に表示される。3段階の等級があり、等級が高いほどホルムアルデヒドの発散量が少ないことを示す。よって、等級3のホルムアルデヒド発散量が最も少ないということになる。
内装や天井裏等の建材、すなわち合板やパーティクルボード、壁紙、塗料、接着剤などのうち、単位時間あたりのホルムアルデヒドの発散量が最も大きい建材の等級区分が表示等級となる。
ホワイトアッシュ(ほわいとあっしゅ)
ホワイトアッシュとは、北米を中心に分布するモクセイ科の広葉樹を指す。和名では米タモと呼ばれる。適度な堅さがあり耐久性が高く、加工性にも優れるため、家具材のほか床材、壁材、カウンターや窓枠などの建材にも使用される。
辺材は白で、心材はやや灰色がかったものから淡褐色までさまざまである。木目がはっきり出る材として知られており、丸みを帯びた大きな木目が特徴的である。家具などに使用する場合は、この木目を活かした塗装が行われるケースも多い。
ホワイトオーク(ほわいとおーく)
ホワイトオークとは、北米を中心に分布するブナ科の広葉樹の総称を指す。それぞれの種に応じてオレゴンホワイトオークやチェストナットオークなど複数の呼び名がある。非常に硬く重さもあり、耐久性、耐水性に優れる。タンニンが多く含まれ、虫害にも強い。家具材や床材として使用される。
辺材は淡黄白色、心材は淡黄褐色である。経年変化により、徐々に色が濃く褐色に変化していく。虎斑と呼ばれる特徴的な木目が出ることがあり、珍重される。
ホワイトシカモア(ほわいとしかもあ)
ホワイトシカモアとは、ヨーロッパや中国、日本に分布するカエデ科の広葉樹を指す。和名ではセイヨウカジカエデと呼ばれる。やや柔らかくて加工性が高く、家具材のほか床材などに使用される。
辺材、心材ともに白または淡い黄色であり、乳白色の光沢をもつ。縮み杢などの美しい杢目が出るものが多い。そのほかに波状杢や、複雑に入り組んだカーリー杢などさまざまな種類があり、杢目を生かした突板として活用されることもある。
ホワイトラワン(ほわいとらわん)
ホワイトラワンとは、主にフィリピンに分布するフタバガキ科の広葉樹を指す。大径木が多く幅の広い板が取れるため、かつては日本に輸入される最も多い南洋材であった。ラワンの中では軽く柔らかい性質を持つため加工は容易だが、耐久性にはやや劣る。ヒラタキクイムシなどの虫害にあいやすい点には注意が必要である。造作材、合板材、集成材、家具用芯材などに使われる。
辺材は淡色、心材は桃色を帯びた淡灰色で、境目ははっきりしない。
ホワイトランプ(ほわいとらんぷ)
ホワイトランプとは、一般的な白熱電球のガラス部分に、光の透過性、拡散性に優れた白い塗料が塗られている電球を指す。電球の中では最もスタンダードなタイプで、まぶしさが少なく、やわらかな光が特徴である。近年では、非効率性や省エネなどを理由に多くの白熱電球の生産を中止するよう、経済産業省が各メーカーに要請したことから、各メーカーは原則的に生産量を抑え、電球型蛍光灯に置き換えている。
本勝手(ほんがって)
本勝手とは、床の間や茶室などの和室の作り方における形式を指す。
床の間については「本勝手床」「本床」と言い、和風住宅の格式ある座敷でしつらえる正式な床の間を意味する。平面構成は、中央に床の間、向かって右側に床脇、左は縁側越しに庭に面した付け書院を配す。床柱はすべて面取りした角材で、床框は黒蝋色(くろろいろ)漆塗りなど、各部材の様式も決まっている。床脇と付け書院を左右逆にした配置を「逆床」と呼ぶ。
茶室の場合は「本勝手切り」と言い、茶会の亭主が茶を点てる畳(点前座)で炉に向かって座ったときに、客の座る位置が右手になるように炉を切る作りを意味する。本勝手切りは茶室の広さによってさらに細かく分かれ、「四畳半切り」、三畳は「台目切り」や「向こう切り」、二畳は「隅炉」などと言う。本勝手と反対に炉を切ることを「逆勝手」と言う。
本下水(ほんげすい)
本下水とは、不動産業界で用いられる用語で、下水道が整備され、汚水処理時に浄化槽を設置する必要がない状態を指す。
不動産広告によっては本下水と表現せず、「下水は、公共下水道へ直接放流」と表記することもある。直接放流とは浄化槽を通さず、住宅から汚水をそのまま下水管へ流すことである。
浄化槽を個別に設置する必要がないため、手間や初期費用がかかることはないが、代わりに下水道料金が水道の使用量に応じて算出される。
本実継ぎ(ほんざねつぎ)
本実継ぎとは、板の片方の側面に凹、もう一方の側面に凸を削り出して、木材を組み合わせる加工方法を指す。
板の側面に施される凹凸は実と呼ばれ、凸の突起部分を雄実、凹側は雌実と呼ぶ。凹凸の部分を差し込むようにつなぎ合わせて施工していく。フローリングの床材や壁材などの組み合わせに使われることが多い。
凹凸がしっかり咬み合っているのでずれることがなく、木材が湿度の変化で伸縮し隙間がでても凹凸部分があるので、板の下が簡単に露出することはない。また、木板を固定するために釘やビスを打つ場合、凹部分に打ち込むことで、表面に釘やビスを露出させずに固定できる。
本繁障子(ほんしげしょうじ)
本繁障子とは、障子の基礎である横組み障子に、縦と横の組子を細かく入れた障子を指す。組子を入れることで、障子に厳格かつ品の良い雰囲気を加えることができる。一般的に、縦の組子が5本又は7本、横の組子が15~17本と他様式の障子より多くの組子が入れられるため、本繁障子の桝目の形状は正方形に近くなり、長方形の桝目を持つ他、多数の障子とは一線を画している。組子が多く入れられている様子は、本繁障子の繁という文字でも表現されている。
本締錠(ほんじまりじょう)
本締錠とは、鍵またはサムターンで施解錠するデットボルトだけを持つ錠前を指す。
彫り込み式のものと面付き式の2タイプがある。基本的には空錠と一緒に使われ、補助錠の役割をするケースが多い。本締錠は、ほかの機能を追加できる特徴がある。自動施錠の機能を持たせることで建物の共用出入口が突然開くことを防止できる。コンパクトサイズのものは、点検口や門扉、トランクルームなどで多く使用されている。
ホンジュラスマホガニー(ほんじゅらすまほがにー)
ホンジュラスマホガニーとは、名前の由来となっているホンジュラス共和国をはじめとする中南米に広く分布する、センダン科の広葉樹を指す。耐久性が高く、乾燥による狂いが生じにくい。キャビネットなどの高級家具材や羽目板などの内装材として使用される。ブラックウォールナット、チークと並んで世界三大銘木と称される。
辺材は黄白色で、心材の色は淡赤色から赤褐色までさまざまである。経年変化で徐々に深い赤褐色へと変化する。なお、横行する乱伐や不法伐採を防止するため、現在ワシントン条約で取引が制限されている。
本棚(ほんだな)
本棚とは、本や書類、資料を並べて収納・整理するための棚を指す。天板と底板があり、横からそれを側板で固定するものが一般的な構造である。天板と底板の間に、何段か棚が設置されていて、そこに本や書類を並べて置く。本を外気やホコリ、湿気から守るため、全面に扉がついているものもある。本棚は、インテリアとしての役割もあり、デザイン性の高いものもある。
本鳥の子紙(ほんとりのこし)
本鳥の子紙とは、最上級の襖紙を指す。野生の雁皮(ジンチョウゲ科の植物)や楮、麻、三椏などの紙料を手漉きにしたもので、表面には独特の光沢感があり、高い耐久性を備えている。赤みがかった淡い黄色の色味が特徴で、柔らかく上質な肌触りである。粘液質の助剤を空中に飛ばして紙に線を載せる飛龍や、優しい風合いを出す雲肌、奥行きのある表情をつくり出す彩雲など、様々な技法によって幅広い表現の本鳥の子紙が販売されている。
本床(ほんどこ)
本床とは、和風住宅の格式ある座敷や茶室でしつらえる正式な床の間の形式を指す。
平面構成は、中央に床の間、向かって右側に床脇、左は縁側越しに庭に面した付け書院を配す。床の間の各部材の様式も決まっている。床柱はすべて面取りした角材で、床框は黒蝋色漆塗り、床内部は高麗縁(紋縁)付の畳表を使った畳敷きとされる。少し柔らかい形式にする場合は、床柱をスギの磨き丸太か面皮柱、床框を朱色の漆塗りにする例もある。床脇と付け書院を左右逆にした配置を「逆床」と言う。
本柾(ほんまさ)
本柾とは、縦縞模様の木目の木材を指す。
本柾は、木の年輪に直角になるように挽いた時に現れる。特に、年輪の密度の様子や模様が等間隔で入っているものは価値が高い。本柾は、木造建築物の装飾として用いられることが多く、床の間や天井、長押や敷居などの仕上げ材として使用されている。本柾は、木目がまっすぐに流れているため、洗練された印象を与える。
ボーリング調査(ぼーりんぐちょうさ)
ボーリング調査とは、マンションの建設などで、設計に先立って行われる地盤調査を指す。
ボーリング調査を行うことで、建設予定地の地盤特性や地層構成などを調べ、その結果によってマンションの支持基盤が決められる。
調査は専門の会社が行うが、敷地の広さや建物の大きさによっては、ボーリング箇所が数十箇所にものぼることがある。専用の掘削機で孔を掘り、土のサンプリング、標準貫入試験、地下水位測定などが実施される。調査結果により、強固な地盤まで何mあり、何m杭を打つのか、地下水の浮力の影響など、建物の基本設計に必要となるデータを計測できる。
ボイド型(ぼいどがた)
ボイド型とは、タワーマンションなどの中央に大きな吹き抜け(ボイド)がある、ロの字型構造を指す。
共用廊下が吹き抜けを囲むように配置されており、中廊下でありながら採光を確保でき、上下階からの見通しもよく閉塞感が緩和されている。
ポイド型では他にも、防犯性、風通しの点、間取りタイプの多彩さの点でメリットがあるとされる。
ボイドスラブ工法(ぼいどすらぶこうほう)
ボイドスラブ工法とは、コンクリートスラブに鋼管を通し、スラブ自体で天井や床を支える工法を指す。
厚さ250~300mm程度のコンクリートスラブに、ボイド管と呼ばれる空洞の鋼管を通すので、スラブ厚に対する重量が軽くなり、従来の150mm程度のコンクリートスラブに比べ、強度や剛性、遮音性に優れた工法だといわれている。また、小梁が突き出ることがないので、すっきりとした室内空間をつくることができる。リフォーム時の間取り変更等も比較的容易である。