「ま」から始まる用語一覧
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マイソク(まいそく)
マイソクとは、物件概要、間取り図、地図などがコンパクトにまとめられた資料を指す。
元来は株式会社マイソクという、物件の情報を収集し、資料を作成して仲介会社に配信している会社のことを指していたが、現在では、資料自体をマイソクと呼ぶこと多い。仲介業者は、マイソクの情報をもとに、不動産広告やチラシなどを作成し、客に物件を紹介する。所在地、交通アクセス、面積、構造、築年月、土地権利などの物件に関する項目や物件価格や引き渡し時期などの契約に関する項目などが分かる。マイソクは物件の基本情報を把握するために重要な資料となる。
埋蔵文化財包蔵地(まいぞうぶんかざいほうぞうち)
埋蔵文化財包蔵地とは、土器や石器などの遺物や古墳、貝塚、住居跡などの遺跡が土中に埋まっている土地を指す。
また、埋蔵文化財包蔵地のうち、各自治体の教育委員会で作成された遺跡地図、遺跡台帳にその区域が明示されている土地や、地域社会において遺物や遺跡の存在が認識されている土地を「周知の埋蔵文化財包蔵地」という。埋蔵文化財包蔵地の区域内において建築や土木工事などを行おうとする際には、文化財保護法に基づいて事前に各自治体への届け出が必要となる。届出後、具体的な対応について協議がなされ、開発中止、開発計画の一部変更、試掘の実施、工事の立ち会いなどの対応が取られる。
舞良子(まいらこ)
舞良子とは、書院造りの建具である舞良戸に使われる桟を指す。横桟とする横舞良子が一般的だが、縦に取り付けた縦舞良子もある。一定間隔で奇数本入れるのが原則とされる。
舞良子を用いた舞良戸は、平安時代には遣戸の名で用いられ、書院造りの建具として使われるようになった。日本家屋の廊下通路、押し入れ、手洗い、下駄箱などの戸に使われ、現在でも寺社、古民家、和風料亭などで見ることができる。
舞良桟(まいらさん)
舞良桟とは、舞良戸と呼ばれる建具に使われている細い桟を指す。
舞良戸は、建具枠に1枚または数枚の板を張り、室外側に舞良桟を等間隔で奇数本(11~19本)入れた板戸を言う。舞良桟は、「舞良木」「舞良子」とも呼ぶ。単に舞良戸と言えば、舞良桟を横に組んだものを意味する。舞良桟を縦に組んだものを「縦舞良戸」、舞良桟のうち2~4本程度を狭く引き寄せた部分と広めにとって割り付けた部分が混在するものを「吹き寄せ舞良戸」と言う。
舞良戸(まいらど)
舞良戸とは、舞良桟や舞良子を等間隔に取り付けた板戸を指す。横向きに舞良子を取り付けた横舞良戸が多いが、縦方向に取り付けた縦舞良戸や、桟の間隔を狭めて組み合わせた吹き寄せ舞良戸もある。舞良子は奇数本入れることが原則である。
古くは書院造りの建具として用いられ、寺院の仕切り戸、日本家屋の玄関や雨戸、押入れやトイレ、下駄箱の扉などにも用いられる。引き違い戸と開き戸がある。現代でも和風の店舗や、洋風住宅の和室やリビング等にモダンな印象を演出する目的で使用される。
前石(まえいし)
前石とは、蹲踞を構成している石の一つであり、手水をつかう時に乗る石のことを指す。
蹲踞は庭園の一つである茶庭または露地に、手を清めるために設けられたものである。手水鉢の周囲には役石が置かれ、趣が加えられている。前石は、道に設置される飛石よりも少し大振りなものが用いられ、少し高めに台になるように置かれる。
前家賃(まえやちん)
前家賃とは、賃貸契約の際に事前に翌月分の家賃を支払うことを指す。
一般的に敷金、礼金などと共に前家賃を払うことが多い。また、契約したその月に入居して家賃が発生する場合は、入居日から月末までの家賃を日割り計算した額にプラスして、前家賃を支払う。家賃が発生する日を契約日か入居日にするかは、事前に賃主と借主の話し合いで決めることになる。このような前家賃という制度が普及している理由は、大家や管理会社が家賃を回収できない状況になるのを防ぐためである。
曲がり階段(まがりかいだん)
曲がり階段とは、昇りはじめや降りはじめの1か所が屈曲している階段を指す。
曲がり階段の湾曲している部分は、踊り場のように平坦になっておらず、段差が続いているのが特徴である。2段や3段程度の段差になっているものが多く、途中で階段が曲がる構造のため、家の間取りに合わせやすいとも言われている。しかし、階段の途中に、踊り場のように平らになっている部分がないため、安全性を高めるためには、湾曲した部分を上ではなく、下に設置した方がよい。
曲がりタイル(まがりたいる)
曲がりタイルとは、形状によって分類する場合の役物タイルを指す。
主に外装のコーナー用として用いられる。またモザイク貼りにも使用される。2枚のタイルを接着して角を出す方法と、成型された1枚のものがある。曲がりタイルの曲がり方には、標準曲がりと屏風曲がりの2種があり、90度に曲がっているのが一般的である。通常のタイルは、面積単位で測られ金額が計算されるが、曲がりタイルはmで測られる点が異なり、コーナー部分の直線寸法に合わせて何個必要かが算出される。
蒔絵(まきえ)
蒔絵とは、漆で文様や絵を描き、漆が乾かないうちに金銀の粉や箔を蒔いて表面に付着させ装飾を行う、漆工芸の伝統的な絵付け法を指す。
漆の上に粉を蒔いて絵にすることから蒔絵という名称になった。
蒔絵は日本の漆工で特徴的な技法である。日本での蒔絵の起源は奈良時代とされており、平安時代以降に様々な技法が開発された。美しく華麗な装飾効果から刀剣類、工芸品などから障子や襖の引き手などの建築物にいたるまで広く用いられた。
巻込戸(まきこみど)
巻込戸とは、蛇腹状になった戸を上下、もしくは左右に巻き込むことで動き、開け閉めができる戸を指す。
家具では、白木のホワイトオークやビーチ材、天然木などで作られた細い薄板を並べてから、裏に丈夫な布などを張り付けられたものが使われている。アンティーク家具などで一般的なロールトップデスクが代表的なものである。ほかにも、建物の開口部などに設けた、上下に開け閉めできるシャッターも巻込戸の1つとされていてローリングシャッターと呼ばれている。
家具やインテリアに巻込戸を用いると見た目が良く、特にキャビネットは、開口部も広いため物の出し入れがしやすい。
薪ストーブ(まきすとーぶ)
薪ストーブとは、木材の廃材や枝を含む木材を棒状に加工した薪を燃料とした暖房器具のことを指す。薪を燃やすための箱状の本体のほか、煙突などを併せて使用する。日本では、排煙の問題のため、都市部で使用することは少ない。一方で、薪が手に入りやすい環境であり、保管するスペースが取れる山間部での使用が多くみられる。
幕板(まくいた)
幕板とは、横長の板で長手方向を横にしたものを指す。住宅の外壁の1階と2階の境界や、瓦屋根と外壁の間に取り付けられることが多い。境界を見栄え良くするデザインとしての役割と、目地隠しの役割を持つ。外壁の色や素材が変わる部位に取り付けることで建物全体にメリハリが出るため、外壁のデザインによっては縦に取り付けることもある。室内では、吊戸棚と天井の隙間、鴨居の上に取り付けられた横板のことも幕板と言う。テーブルや机のような家具にも、装飾としての幕板がついていることがある。
枕棚(まくらだな)
枕棚とは、押し入れの上部に取り付けられた奥行きの浅い棚を指す。洋室のクローゼットの場合は、パイプの上に設けられた棚が枕棚である。本来は言葉通り枕を収納する棚だったといわれている。
枕棚は高い位置にあるため、普段あまり使わないものを収納することが多い。近年では、住宅設計の際、届きにくくて使いづらいという理由で枕棚を付けない場合もある。
まぐさ(まぐさ)
まぐさとは、窓や出入口などの開口部の真上に取り付けられた横架材を指す。上部の壁を支える役割を持つ。建築時の工法によって、まぐさの取り扱いは異なる。在来工法では、上からの荷重を胴差や梁・桁・柱が分散するため、まぐさには大きな荷重がかからない。一方、ツーバイフォー工法ではモノコック構造という外板に応力を受け持たせる構造のため、開口部は構造上弱点になってしまう。そこで、まぐさを大きくして、上からの荷重を支え、さらに縦にまぐさを支える「まぐさ受け」で支える構造となる。
マグニチュード(まぐにちゅーど)
マグニチュードとは、「地震そのものの大きさ(規模)」を表す単位を指す。地震のエネルギーを表す数値で、大きな地震ほどマグニチュードの値は大きくなる。それに対して「揺れの大きさ」を表したものを震度という。震度は場所によって変わるが、マグニチュードは1つの地震に対して1つの値しかない。マグニチュードは「M」という記号で示され、Mが1増えると地震のエネルギーは約32倍、2増えるとエネルギーは約1,000倍になる。
マグネットコンセント(まぐねっとこんせんと)
マグネットコンセントとは、磁石の力で接続することができるマグネット式のコンセントを指す。コンセントの抜き差しに力を入れる必要がなく、コードに負担がかかりにくい。また、プラグが簡単に外れるため、コンセントのコードにつまずいたり、物を落としたりするリスクを軽減することができる。コンセントは導電部が露出しない扉付構造で作られているため、高齢者や小さい子どもがいる家庭でも安心して使用することができる。
マグネットタンブラー錠(まぐねっとたんぶらーじょう)
マグネットタンブラー錠とは、同極の磁石同士の反発力を利用してマグネットをタンブラーの外筒へ動かし、内筒を回転させる手法の錠を指す。
鍵の側面にもマグネットが埋め込まれる細工がされていて、タンブラーと鍵の双方のマグネットが反発または引き合うことで開錠する。
錠と鍵のマグネットの磁力が弱まると開錠できなくなるため、定期的に磁力の劣化を確認する必要がある。
住宅の錠前だけでなく、バイクやスーツケースに使用されることもある。
曲げガラス(まげがらす)
曲げガラスとは、加熱して軟化させカーブをつけた板ガラスを指す。所定の形状に作られた金型に板ガラスを載せ、電気・ガスを使用した加熱炉の中に入れて板ガラスの軟化温度付近(580~620度)まで徐々に加熱することで、金型に沿って婉曲する。ガラスが曲がり終わったところで炉内を冷まし、歪みや反りを取り除くことで曲げガラスとなる。強化ガラスや複層ガラスへの加工や、セラミック印刷などの意匠性を付加することもできる。ショーウインドウ、ショップフロン卜、ショーケース、らせん階段、照明器具カバー、カーブミラー、モニュメントなど多様な用途に用いられる。
曲木(まげき)
曲木とは、一本の木を曲げることによって曲線を出す加工をした木材を指す。
木材を蒸したり、煮沸したりし、木に水分を多く含ませることによって、木材を折らずに曲げることができる。曲木で製作された家具は、滑らかな曲線の美しさと機能性を併せ持ち、しなやかなで、木の継ぎ目がないため耐久性に優れ、軽くて使いやすいのが特徴である。曲木によく使用される木材は、ヒッコリー、トネリコ、楢、ぶななどで、特にぶなが一般的である。