「さ」から始まる用語一覧
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サイディング(さいでぃんぐ)
サイディングとは、外壁に張る板状の外装材を指す。
サイディングは、モルタルのように継ぎ目がなく、そのため耐久性が高い。日本国内の住宅の多くで、外壁の仕上げ材としてサイディングが採用されている。
木製サイディング、セメント、アルミやスチールなどの金属サイディングなど、様々な素材の製品があり、性能も異なる。また、素材によってデザイン、色柄が異なり、厚いものほど重厚感を出すことができる。
サイドテーブル(さいどてーぶる)
サイドテーブルとは、ソファや椅子の脇に置く小型のテーブルを指す。
飲み物、読みかけの本、照明器具などを置く用途として用いられるため、高さのある構造を特徴とする。サイドテーブルは、ソファや椅子、ベッドの横など手の届きやすい場所や、ダイニングテーブル等のメインで使用するテーブルやデスクの側などに設置される。
サイドボード(さいどぼーど)
サイドボードとは、横長で背が低い形状をした収納家具を指す。
もともとはルネサンス時代、食堂に設置され食器やフォーク、スプーンなどを収納したり、配膳の際にメインとなるテーブルの横に付けて使用されていた。現在はダイニングやキッチンの食器棚以外にも、リビングの飾り棚やテレビ台としても使用されている。
サイプレス(さいぷれす)
サイプレスとは、ヒノキ科カリトリス属の常緑針葉樹を指す。主にオーストラリア北東部のクイーンランド州や南東部のニューサウスウェールズ州周辺の乾燥地帯に分布する樹木である。耐久性の高さからハードウッドに分類される木材であり、オーストラリアにおいては古くから建築材として重宝されている。ヒノキに似た爽やかな香りと、腐朽やシロアリに強い特性を持つため、高級住宅用土台や壁材、床材、デッキ材などとして幅広く用いられる。薬剤処理の必要がなく、人と環境に優しい木材である。白くて光沢のある木肌が美しく、筋の多い木目は温かみがあり、樹木の中心に近い心材は暗褐色、樹皮に近い辺材は淡黄色の色調を持つ。
サイホン現象(さいほんげんしょう)
サイホン現象とは、ポンプなどの動力を使わずに、細い管を通して液体が引っ張られるように流れ続けて移動する作用を指す。
管が液体で満たされていれば、途中で液体の出発点より高い位置を通っても、液体は低い位置に落ちていく。「サイホン作用」「サイホンの原理」とも言う。液体がスムーズに流れるかどうかは、液体の比重、大気圧、重力加速度などが関係する。湾曲した管自体を「サイホン」と呼ぶ。
日常生活でも、水洗トイレの汚物の排出、石油ストーブのタンクへの給油など、サイホン現象を利用した装置は少なくない。マンションやビルでは、サイホン現象の重力による引っ張る力を応用して、室内床下を通る横引き排水管に勾配を付けずに流せる新方式の排水システムも登場し、水回り設備のレイアウトの自由度が増している。
サイホン式便器(さいほんしきべんき)
サイホン式便器とは、洋式腰掛け式便器の1つで、屈曲した排水路から水が吸引されるサイホン作用を起こさせて、汚物を排出する方式の便器を指す。
浄水の勢いで汚物を排水路に流す洗い落とし式便器に比べると、洗浄能力は高い。水たまり面が大きくとれるため、便器に汚れが付着しにくく、臭気も少な目になる特徴がある。現在は、サイホン作用に加えて、水を勢い良く噴出させるゼット式、渦巻き作用で洗浄音を抑えながら排水力を高めたボルテックス式を組み合わせたタイプが主流になっている。
サイホンゼット式便器(さいほんぜっとしきべんき)
サイホンゼット式便器とは、便器内のゼット孔(噴出穴)から水を勢いよく噴出させ、サイホン作用を生じさせることで汚物を吸い込み排出するタイプの便器を指す。サイホン作用とは水を吸い出す力のことで、サイホン式便器の水流は便器のフチ裏からのみだが、サイホンゼット式便器はフチ裏とゼット孔の2か所からの水流を使用する。溜水面が広いので、臭いの発生や、便器内の乾燥面への汚物の付着を防止しやすい。
サイホンボルテックス式便器(さいほんぼるてっくすしきべんき)
サイホンボルテックス式便器とは、渦(ボルテックス)作用と同時にサイホン作用を発生させて汚物を排出するタイプの便器を指す。サイホン作用とは端的に言えば水を吸い出す力のことである。サイホンボルテックス式便器は便器とタンクが一体になっているワンピースタイプで、洗浄水を短時間に吐水させるうえ、洗浄時に空気の混入が少ないので、洗浄音がとても静かである。そのため、高級ホテル等、静かさが求められる施設で需要がある。他の便器と比較して水たまり面が広いことで、汚物が付着しにくく、また臭気の発散も抑えられる。ただし、タンクの水圧が通常より多く必要なため、設置階などには注意が必要となる。
サウナ(さうな)
サウナとは、高温の乾いた室内の蒸気浴により全身を発汗させる入浴方法を指す。
サウナとして定められている基準は特にないが、一般的なサウナの場合、密閉された室内を80度以上の高温状態に保つ必要がある。さまざまな種類があり、室内の湿度や温度を高めて汗を流す一般的にイメージするサウナや遠赤外線を利用したもの、低温ではあるが湿度が高くなるスチームサウナなどがある。
主なメリットは、体が温まることで全身の血管が拡がり、血液の流れがよくなる。血流がよくなると、血液から栄養を全身に巡らせ、老廃物を排出しやすくし、疲労回復へとつながる。また、健康面だけではなく、精神面や美容面でも効果が期待されている。
竿縁天井(さおぶちてんじょう)
竿縁天井とは、30cmから60cmの等しい幅で化粧材の役割を兼ねた竿縁と呼ばれる細長い木材を平行に取り付け、その上に天井板を貼って仕上げた天井を指す。竿縁が重力でたわんだり垂れ下がることを防ぐため、天井板の上部に野縁を通し、吊り木で吊ることで安定させている。直線的で洗練された印象から、安土桃山時代より数寄屋建築や茶室で多く採用されており、現代では和室などで見られる。
魚焼きグリル(さかなやきぐりる)
魚焼きグリルとは、主に魚を焼く調理器具のことを指す。
ガスコンロに備え付けられているものが多いが、IHクッキングヒーターに搭載されているものもある。種類は、受け皿に水を入れて片面ずつ焼くタイプや水を入れずに片面ずつ焼くタイプ、水を入れずに上下から両面を焼くタイプの3種類がある。ガスコンロの魚焼きグリルは庫内がコンパクトで直火を使うため、短時間で高温に達するのが特徴である。そのため魚を焼くだけでなく、オーブンとしても利用できる。また、ガス火、IHともに火加減や時間調整を自動でおこなうオート機能が付いている魚焼きグリルも存在する。
左官工事(さかんこうじ)
左官工事とは、外壁や内壁、床などにモルタルや壁土といった材料をコテなどの道具を用いて、塗り固めていく工事を指す。
タイルやレンガを取り付けるための下地づくりと仕上げ塗りの2種類がある。仕上げ塗りでは表面の仕上げに土や砂、漆喰、プラスター、珪藻土などが使われ、コテの動きでさまざまな模様を描くこともあり、職人の技術が求められる作業といえる。
玄関やマンションの床仕上げやサッシ周りのモルタル詰め、コンクリート打ち放しのトップコート塗り、ガレージなどの土間打ちなども左官工事に含まれる。
左官仕上げ門柱(さかんしあげもんちゅう)
左官仕上げ門柱とは、基本となるブロックの上にモルタルやジョリパッドなどの塗り壁材料を塗って仕上げられた門柱を指す。
門柱には、左官仕上げ製、タイル製、コンクリートブロック製、機能門柱の4種類があるが、左官仕上げ門柱は、オーナーの希望に応え、職人がひとつひとつ仕上げることによりデザイン性が多彩である。一方で、ブロックを立ち上げたあとに塗り材料で仕上げていくため、施工の工程が多く、施工に時間がかかることが多い。
下がり天井(さがりてんじょう)
下がり天井とは、部屋の天井の一部が他より低くなっている部分のことを指す。鉄筋コンクリートの梁や排気ダクトなどのパイプスペースの出っ張りなどによって、部屋の隅の天井が低くなって形成される。マンション等の集合住宅では、バルコニー側や廊下側が下がり天井となることが多いが、部屋の広さなどにより壁側が下がり天井になることもある。間取り図では点線で示される。
先物(さきもの)
先物(さきもの)とは、将来の一定時期に受け渡す条件で売買契約を結ぶ商品を指す。不動産における先物とは、業者の持つ直物件(直接依頼を受けた物件)ではなく、別に依頼を受けた業者が存在する物件のを指す。物件紹介業者の先に他の業者が存在することから、先物と呼ばれている。
砂金石釉タイル(さきんせきうわぐすりたいる)
砂金石釉タイルとは、タイル表面に鉄・クロム・ウラン・銅などの酸化物が塗られた施釉タイルを指す。タイル表面に塗られた釉薬により、キラキラと光って見えるのが特徴で、釉薬でコーティングされることにより、タイルの耐久性・強度・防水性が高まり、汚れにも強く傷がつきにくくなる。
下げ束(さげずか、さげづか)
下げ束とは、主に和室の床脇にある天袋の襖の戸当たりに設ける束を指す。
束とは建築において横架材を支えるための短い垂直材のことである。床の間の小壁にある吊り束や落とし掛けを支える短い柱も下げ束と呼ばれる。天袋の襖の戸当たりに設けられた下げ束は、天袋の底板を支える役割も持つ。簡易的な床の間である吊り床においても下げ束は施されることがあり、立体感を演出しつつもその下の空間は広く使えるようになっている。
支え壁(ささえかべ)
支え壁とは、壁の安定を図るために壁面に垂直に設置する、補助的な壁のことを指す。主にコンクリートブロック塀を支える壁のことをいう。
コンクリートブロック塀を建築する際には、建築基準法に基づく必要がある。また、社団法人日本建築学会が安全性のために定めた規定数値が存在する。支え壁を設置することで地震などの災害時にコンクリートブロック塀が倒壊するのを防ぎ、耐震化を高められるとされる。
簓桁階段(ささらげたかいだん)
簓桁階段とは、連続した切込みの入った「ささら板」に踏板をのせて作られた階段を指す。
階段を側面からみると、ささら板の切り込みがギザギザと稲妻のように見えること、踏み板が壁に接していないことが特徴的である。シースルー階段ともいわれる。デザイン的に強調した階段をつくりたいときや、壁にひびが入るのを抑えたいときなどに採用されることが多い。壁と階段、踏み板と踏み板の間に隙間があるため、ささら板の耐力には注意が必要だ。またデザイン上、階段の下で頭をぶつけるなど、子供のいる家で取り入れる際は考慮が必要である。他の構造に箱階段、側桁階段、力桁階段などがある。
差し掛け屋根(さしかけやね)
差し掛け屋根とは、2階部分の外壁に接して設けられた1階部分の片流れ屋根を指す。
全体の屋根と差し掛け屋根の組合せにより、外観がモダンなイメージを生み出す。屋根と屋根の間に壁ができるため、採光窓を取り付けられる。さらに、全体の屋根と差し掛け屋根の組み合わせのため、日当たりの良い方角に全体の屋根を設置することで、太陽光発電パネルの効率を高めることができる。