「せ」から始まる用語一覧
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石綿スレート板(せきめんすれーとばん、いしわたすれーとばん)
石綿スレート板とは、石綿とセメントを混ぜ合わせて水練りし、板状に圧縮成型したセメント製品を指す。
酸やアルカリに強く、耐熱性や防火性に優れているため、建物の壁や屋根に用いられていた。石綿スレートを基材としたスレート波板・大波は、主に工場の建設に使われていた。石綿の粉塵が原因となり、がんや中皮腫を発症するリスクがあるため、現在石綿スレート板は使用禁止である。石綿を含む材料を使った建築物の解体作業には基準が設けられており、適切に処理や解体を行わなければならない。
セキュリティ(せきゅりてぃ)
セキュリティとは、犯罪や事故などを防止して保護する仕組みや設備を指す。
住宅における主なセキュリティは、家屋内への侵入防止に設置されるものが多い。例えば、シャッターや雨戸、サンルーム、オートロック、スマートロック、ダブルロックキー、センサー照明、防犯カメラ、テレビインターホンといったものが挙げられる。センサーによって侵入者などの異常を感知すると警備会社へ自動で通報がいき、警備員が駆け付けてくれるホームセキュリティというサービスも増えている。
セキュリティシステム(せきゅりてぃしすてむ)
セキュリティシステムとは、防犯カメラや侵入防止装置、火災警報器などによって、犯罪、災害危機が発生したときに、ネットワークを通じて警備会社などに即座に通報されるシステムを指す。大規模なビルでは、防災センターと呼ばれる場所に各種テナントの火災警報器、侵入防止装置などのセキュリティ情報が集約されており、ビル全体のセキュリティシステムを構築している。マンションの場合には、セキュリティ情報が管理人室に集約されたり、契約しているセキュリティサービス会社に集約されている。
石油暖房(せきゆだんぼう)
石油暖房とは、灯油を燃焼させる暖房設備を指す。種類としては石油ストーブ、石油ファンヒーターのほかに、半密閉式石油暖房機などがあり、暖房方式には放射式と対流式、給油方法にはカートリッジタンク式と固定タンク式など様々なタイプが存在する。
メリットとしては、パワーがあり部屋全体を早く暖められること、半密閉式を除き設置場所を変更しやすいこと、本体価格が安いことなどがある。
石油ファンヒーター(せきゆふぁんひーたー)
石油ファンヒーターとは、灯油を燃料として生じた熱を送風する暖房機器を指す。エアコン暖房に比べると部屋が暖まるまでの時間が短く、電気代を安く抑えることができるメリットがあるが、灯油カードリッジへの給油の手間もある。
石油ファンヒーターの燃焼方法は主に、ブンゼン気化式、油圧送霧化式、ポット式がある。
ブンゼン気化式とは、気化器と呼ばれる装置で灯油を加熱して灯油気化ガスとし、燃焼筒で燃焼させるもので、着火は早いが消費電力は比較的高い。油圧送霧化式とは、加熱した気化筒に灯油と空気を送って混合ガスを作り、燃焼筒で燃焼させるもので、着火は遅いが消費電力は比較的低い。
ポット式とは、灯油そのものを燃焼筒に流し込み、直接燃焼させるもの。石油臭がきつくなりやすく着火は遅いが消費電力は比較的安い。
セクショナルキッチン(せくしょなるきっちん)
セクショナルキッチンとは、調理台や流し台、コンロ台などの各種部材を、個別で購入して構成したキッチンを指す。
セクショナルキッチンは、細かなパーツまで自分好みに組み合わせることができるため、自分にとって使い勝手のよい配置ができるのが特徴である。さらに、システムキッチンと比べて費用を安く抑えられること、工期が比較的短くて済むこと、リフォームしたい箇所だけをリフォームできることなどのメリットがある。
施工(せこう)
施工とは、設計図などに基づいて工事することを指す。
一般的な新築住宅であれば、工事をする業者が家の建設をすることをいう。リフォームであれば、必要箇所の工事をおこなうことが施工である。一般的な新築住宅の施工をみると、地盤調査などの着工準備から始まって基礎工事、建方工事、屋根工事と進む。それらの施工は建物自体や外装の工事であり、クロス貼りや床フローリングなどの内装仕上げ工事をおこなって完成となる。電気設備や水道関係などの内装工事は、工事をする業者以外の業者が担当することもある。
施工体制(せこうたいせい)
施工体制とは、建物の新築やリフォーム工事の際にどのような施工を行うか、作業内容の分担や、工事に携わるスタッフの配置などをあらかじめ定めた体制を指す。工事を行うスタッフのチームを指す場合もある。
安全な工事および高品質な物件構築を確実に進めるためには、適切な施工体制を整えることが必要とされる。すべての工事を自社のスタッフでまかなうことは稀で、たとえば建築工事の中心的存在となる建築大工を自社の従業員として確保して、内装・塗装・外装・屋根などの専門技術者を社外のスタッフから集めるケースや、自社で建築大工職の従業員を確保できない場合は、設計者などの自社スタッフが現場の管理を行い、実際の工事業務にあたるスタッフは社外から集めて施工体制を整えるケースなどがある。
施工不良(せこうふりょう)
施工不良とは、建築物が意匠図や構造図などの設計図通りに施工されていない状態を指す。壁・柱・床・梁・屋根・階段などの主要部分だけでなく、他の箇所も設計図通りに施工されていなければ、それはすべて施工不良となる。大きく分けると、法令に違反しているものと契約内容に違反しているものの2つに分けられる。施工不良を発見した場合は、専門家の意見を聞くか住宅診断等を受けるなどし、施工不良個所の現状把握をする必要がある。
施主(せしゅ)
施主とは、不動産においては建築やリフォーム等の工事を発注した人を指す。法律や契約書上では建築主や発注者と表記されることが多い。
施主の一字違いで施工主があり混同しやすいが、こちらは工事を受注した側のことを指す。例えば、家の建築をハウスメーカーと契約した場合、施主はハウスメーカーに建築を依頼した依頼主であり、施工主は建築を請け負ったハウスメーカーということになる。
石灰(せっかい)
石灰とは、生石灰(酸化カルシウム)および消石灰(水酸化カルシウム)を指す。また炭酸カルシウムやカルシウムを含めた総称でもある。
生石灰は主成分が炭酸カルシウムの石灰石を950度以上の高温で焼くことで作られるもので、消石灰は生石灰に水道水などの水を加えて水和させた上で加工したものである。石灰の用途は多く、例えば、柔らかい土に生石灰を混ぜて固めることで、重量のある建物や道路などを支えられる強固な土になるため、宅地造成や道路工事、建物の基礎工事に使用される。また日本家屋の壁に使用される漆喰の材料は石灰で、かびや菌の発生を抑制するほか、結露防止などの効果がある。
せっ器質タイル(せっきしつたいる)
せっ器質タイルとは、1,200度前後で焼かれたタイルを指す。吸水率は5%以下でわずかに水を吸う。素地が硬く、耐候性に優れている。外壁部をはじめとして、内装や床など、様々な場所で用いられており、釉薬をかけずに素焼きの色むらを生かした、素朴な自然の風合いの還元焼成の外壁タイルや、施釉や無釉の床タイルなどに多い。少しゴツゴツとした印象の、素焼き風でマットな風合いの外壁タイルも、せっ器質タイルの1つである。
設計震度(せっけいしんど)
設計震度とは、建築物や屋外の設備などが地震の揺れに耐えなければならない値のことを指す。地震の強さを表す震度やマグニチュードなどは地震そのものを示す値であるが、設計震度の指標となるのは地震の加速度である。建築物や設備などの構造物が影響を受けるのは、揺れによる加速度であることから、この指標が用いられている。
石膏ボード(せっこうぼーど)
石膏ボードとは、石膏を芯材にして、その両面を厚紙で覆って板状にした建材を指す。
石膏ボードは、断熱性、防火性が高く、火災時の延焼を抑える効果があり、丈夫で安価ながら寸法安定性や加工性など施工面に優れた建築素材である。また遮音性にも優れ、防湿性や保温性も高いため、温度・湿度による変化が少ない。
天井や壁など内外装の下地材として多く使用される。
接触性アレルゲン(せっしょくせいあれるげん)
接触性アレルゲンとは、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす原因となる抗原物質を指す。
接触性アレルゲンの主なものには、化粧品、塗料、衣服、アクセサリーやベルトのバックルなどの金属、うるし、ラテックス(ゴム)、寝具類、ヨード、洗剤などがある。
節水(せっすい)
節水とは、風呂、洗濯、トイレなどの生活用水の使用量を減らす行動のことを指す。水道代節約を目的として節水が行われるほか、降水量が少ないなどの理由でダムなどの水源地の貯水量が少なくなったときに節水が呼び掛けられる。
家庭でできる節水方法としては、洗顔・歯磨き・食器洗い時の水の流しっぱなしを止める、風呂の追い焚き機能を使う、風呂の残り湯を洗濯に使う、ある程度まとめて洗濯する、などがある。また、キッチン蛇口用の節水式のアダプター、節水機能付きのシャワーヘッド、節水トイレなどの節水グッズを利用することも有効である。さらに、節水は、給水や下水処理に使用する電力の節約にもなる。
節水シャワー(せっすいしゃわー)
節水シャワーとは、節水効果のあるシャワーヘッドを採用したシャワーを指す。
シャワーの出る穴を小さくしたり、数を減らしたり、内蔵された羽根車の回転数を上げるなどして水圧を高めることにより、水量が少なくても勢いのあるシャワーを出すことが可能となり、およそ35~48%の水道代の節約が期待できる。また、近年はシャワーの水に空気を送り込むことで節水を実現した節水シャワーもある。節水シャワーは、水圧を数段階調節できるものや、微細な泡が噴出するタイプ、浄水機能付きなど、高機能な製品もある。また、ヘッド部分に止水スイッチがあるものは、オンオフが瞬時に切り替えられ便利である。節水シャワーは、水道料金の節約だけでなく、使用する水量が減ることで結果的にガス料金の節約にもつながる。
節水トイレ(せっすいといれ)
節水トイレとは、一度に使用する水の量を従来型よりも大幅に抑えたトイレを指す。
従来のトイレは1回流すのに約10~13Lの水を必要としていたが、現在は約半分程度まで水の量を減らすことができている。中には、1回の使用量を3.8Lまで抑えた機種もあり、節水化が進んでいる。
当初の洋式便器である単純に水の勢いだけで流す「洗い落とし式」と異なり「サイフォン式」を採用している。便器の上から水を渦状に流して表面を洗浄し、サイホン効果で排水を行う仕組みで、少ない水量で洗浄できる。水道代の節約に加えて、少ない水量で流せるように便器表面の加工がなめらかになっており、汚れが落ちやすく掃除がしやすい。また、節水トイレにリフォームした場合、補助金が支給される自治体もある。一方で、使用する水が少ないために排水溝が詰まりやすい場合がある。
接地極付コンセント(せっちきょくつきこんせんと)
接地極付コンセントとは、水回り周辺の家電製品などに使用するコンセントを指す。アース端子付コンセントとも呼ばれる。通常のプラグにアースピンが付属した、3本端子のプラグが差し込める形状になっている。
接地極付コンセントの設置が義務付けられているのは、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機・衣類乾燥機、温水洗浄式便座、食器洗い機、エアコン、電気温水器、自動販売機などである。設置することによって、漏電遮断器が漏電を感知して電気が遮断されるため、感電を防ぐことができる。
接着剤(せっちゃくざい)
接着剤とは、同種又は異種の物体をはり合わせるために使用される物質を指す。種類が多く、様々な分類方法があるが、家庭用用品品質表示法では、その形態によって水性形接着剤、溶剤形接着剤、熱溶融形接着剤、化学反応形接着剤に分類し、適正に表示することと定めている。