「せ」から始まる用語一覧
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セラミック水栓(せらみっくすいせん)
セラミック水栓とは、素材にセラミックを用いた水栓を指す。
本体部分をセラミックで作られたセラミック水栓は、単水栓、シングルレバーともにある。セラミック水栓は、耐摩耗性、耐久性が高く、腐食に強い。本体のほか、水のなかで使用するバルブやディスクにもセラミックが使われている。セラミックディスクを採用することで、シングルレバー水栓の操作性が向上するというメリットもある。
セラミックファンヒーター(せらみっくふぁんひーたー)
セラミックファンヒーターとは、セラミックスを発熱させて空気を暖め、それをファンで吐き出すことで部屋を暖める、電気式の暖房器具を指す。
ガスや灯油をエネルギー源として部屋をあたためるヒーターとは違い電気のみで稼働するため、電気代以外の燃料代がかかることなく、燃料漏れや一酸化炭素の充満などによる事故が起こらないというメリットがある。ただし、部屋をあたためる威力は比較的低いという面もある。
セルフレべリング(せるふれべりんぐ)
セルフレベリングとは、流し込むだけで均一なレベルを形成する性質(自己水平性)を持つセルフレベリング材を利用したコンクリート床工事施工方法を指す。コンクリート床工事にはモルタル材が使用されることが多いが、手掛ける職人の熟練度により仕上がりにバラつきが出る場合がある。セルフレベリング材なら自然に水平になり、表面は熟練した職人が金ゴテで仕上げたのと同様に平坦な仕上がりを得られる。また、流し終わった後の乾燥スピードもモルタル材と比較すると早いので、施工期間を短縮することができる。
セルロースファイバー(せるろーすふぁいばー)
セルロースファイバーとは、木質繊維を主原料にした断熱材や吸音材を指す。
天然の木材を原料にするのではなく、ダンボールや新聞古紙などのリサイクル材をほぐして綿状に精製したものを、防火と腐食防止のためにホウ素系の薬品で処理してつくられる。絡み合った繊維の間にある空気の層に加えて、1本1本の繊維自体の中に空気胞を持ち、二重の空気層が形成されるために無機繊維に比べて断熱性や吸音性が高い。天然素材としての木質繊維が持つ吸放湿性により、湿度の調節機能もある。
施工方法は、ブロワーによる天井(小屋裏)への吹き込み、壁内への充填、スプレーガンによる吹きつけの3タイプがある。
背割れ(せわれ)
背割れとは、未乾燥の心持ち材を乾燥した際に起こる、木表面に生じた収縮割れを指す。木材の強度そのものを損なうものではないため、構造となる部分の木材に背割れしたものを利用されることもある。
背割れを防ぐためには、表には出てこない材面の中央から角材の中心に向けて、適度な深さの溝を入れる背割りという加工を行う。これにより木材の収縮による変形を防ぐことができる。この工法には効率の良い乾燥を促す効果もある。
セン(せん)
センとは、日本全土に分布しているウコギ科の広葉樹のことを指す。特に北海道が産地として有名で、国内産の9割を占める。辺材は淡黄白色で心材は淡灰褐色だが、その境は不明瞭である。環孔材で肌目が粗いが年輪が明瞭なため、板目面は年輪模様が美しく光沢がある。木目がケヤキに似ていることから、代用品としても使用される。比較的大径の木材で欠点が少ないが、十分に乾燥させないと加工の際に狂いやすい。木目が力強く美しいことから、高級材として内装材やドア、家具材などに使われている。
繊維壁(せんいかべ)
繊維壁とは、左官仕上げの1つで、パルプや糸くず、木粉、化学繊維などの繊維材料を糊で混ぜて、水で練ったものを仕上げ塗りした壁を指す。
調質性や吸音性に優れている半面、耐久性に乏しいため、年数がたつとボロボロと粉がこぼれ落ちる。施工が容易で熟練工が必要ないことから、住宅不足だった1950~60年代の高度経済成長期に流行した。その後、あまり採用されなくなったが、新しい繊維材、混和剤などにより性能を改良した製品も登場している。
既存の漆喰や合板の上塗りによって繊維壁を造ることもできる。
繊維強化プラスチック(せんいきょうかぷらすちっく)
繊維強化プラスチックとは、ガラス繊維などを入れて強度を高めたプラスチックを指す。
繊維強化プラスチックは、軽量ながら、弾性度が高く、耐久性、耐熱性に優れ、加工が容易である特徴から、浴槽や浄化槽、椅子などの設備材料や建築材に使用されることが多い。また、酸やアルカリ、灯油、薬品などの影響を受けにくく、さびや腐食の発生の心配がほとんどない。
繊維状けい酸塩鉱物(せんいじょうけいさんえんこうぶつ)
繊維状けい酸塩鉱物とは、天然に産する石綿を指す。「アスベスト」とも言う。
いくつかの種類があるが、日本で使われていた代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)、角閃石族の茶石綿(アモサイト)、青石綿(クロシドライト)の3種類である。熱、摩擦、酸やアルカリに強く、丈夫で変化しにくい特性を持つため、建築分野でも、吹き付け材、保温・断熱材、スレート材など、幅広く用いられてきた。
中皮腫や肺ガンの原因となるなど人体への有害性が判明してから、徐々に使用中止となり、2006年に製造も含めて全面禁止となった。ただし、過去に使われたものが残っており、解体工事に当っては石綿飛散防止対策を講じるなど、法令で厳しく規制されている。
繊維補強コンクリート(せんいほきょうこんくりーと)
繊維補強コンクリートとは、コンクリートに繊維を練り混ぜ、靭性(ねばり)を高めた複合材料を指す。道路の舗装や建築物の土間コンクリート・トンネルなど、土木・建築分野で幅広く使われている。繊維補強コンクリートに使われる繊維の材質には鋼繊維・ガラス繊維・炭素繊維・有機系繊維などがあり、近年は施工性に優れた有機系繊維が広く使われている。
線入り板ガラス(せんいりいたがらす)
線入り板ガラスとは、ガラス内部に金属製の線が縦方向に入っているガラスを指す。普通のガラスと比べて、割れた際に破片が飛散しにくいのが特徴である。安全性を高めることができるので、高い場所にある窓などに利用される。ショッピングセンターの売り場でよく見られる、防煙垂れ壁に採用されていることが多い。網状のワイヤーなどの金属が入った網入りガラスと似ているが、線入り板ガラスは建築基準法が定めている防火設備用ガラスとしては使用できない。
センサースイッチ(せんさーすいっち)
センサースイッチとは、人や物の動きや熱を検知して自動入・切するスイッチを指す。検知する対象によって、熱(赤外線)、光、超音波、照度センサーなどがある。家庭用照明器具で使われているセンサーの多くは熱(赤外線)センサーと明暗センサーの組み合わせで動作するものである。
専属専任媒介契約(せんぞくせんにんばいかいけいやく)
専属専任媒介契約とは、専任媒介契約にほかの不動産業者とは契約しないという自己発見取引の禁止特約が付いた契約を指す。専属専任媒介契約を結んだ業者は、媒介契約の有効期間は3ヶ月以内とすること、週に1回以上は業務の処理状況を報告すること、媒介契約を締結してから5日以内に指定流通機構に物件情報を登録すること、成約に向けての努力義務をもつこと、という4つの義務を負うことになる。
センターイン型間取り(せんたーいんがたまどり)
センターイン型間取りとは、家の横幅もしくは奥行きのうち、中心部分に玄関が設置されている間取りを指す。
通常、玄関は家の隅部分に設置されている場合が多いが、センターイン型間取りにすると玄関から各部屋への距離が短くなるため、床面積を廊下に割く割合が少なくなる。来客用のパブリック空間と、風呂場や寝室などのプライベート空間を玄関で区切ることによってプライバシーに配慮しやすいことが特徴である。またバルコニーを両方向に設置できることが多いため、採光性にすぐれ、通風のよい家になりやすい。
センタークロスカーテン(せんたーくろすかーてん)
センタークロスカーテンとは、上部の中央をスライドできないよう固定し、中央から左右にふんわりと開いてタッセル留めをした2枚のカーテンを指す。
機能性よりも装飾性を重視しており、基本的に開けた状態で使用するスタイルカーテンである。美しいレースやフリルなどを用いて上品な雰囲気を演出するのに適している。また、上部の固定を外せば通常の両開きカーテンとしても使用することもできる。
センターコア方式(せんたーこあほうしき)
センターコア方式とは、キッチンや浴室、トイレなど水回りの設備を、住居の中心部にまとめた間取り方式を指す。水回り部分が居住スペースを仕切るため、各部屋の独立性が高くなり、パブリック空間とプライベート空間を分けることができる。集合住宅やビルなどでは、エレベーター・冷暖房空調・給排水などの設備を集中させることで、デザインが多種多様になるというメリットもある。また、事務空間から設備部分までの動線が短くて済み、機能面・構造面で合理化を図ることができる。
洗濯乾燥機(せんたくかんそうき)
洗濯乾燥機とは、全自動洗濯機に乾燥機能を搭載した洗濯機を指す。洗濯から乾燥までの機能が一体化されており、全ての工程を自動で行うことができる。
洗濯乾燥機は、縦型とドラム式に分けられる。縦型は上から衣類を入れるタイプで、水を多く使い、頑固な汚れも落ちやすい。ドラム式は、横から衣類を入れるタイプで、回転により叩き落すように洗うたたき洗いにより、衣類へのダメージを抑える効果がある。使用水量は比較的少なめである。
洗濯乾燥機の乾燥機能は、ヒーター式とヒートポンプ式がある。ヒーター式は、冷却水によって温風を除湿する水冷除湿タイプと、空気中に湿気を排出する排気タイプの2種類ある。どちらも臭い戻りしにくいのが特徴である。ヒートポンプ式は、空気の循環で衣類を乾燥させる。生地にやさしく、省エネ効果も見込まれる。ヒートポンプ式を搭載しているのは、ドラム式のみである。
洗濯パン(せんたくぱん)
洗濯パンとは、強化プラスチックなどの防水性の高い材料でつくられた水受け製品を指す。
洗濯パンは、洗濯機や排水ホースから水が漏れ出た場合に、その水を受け止め、床や階下への水漏れを防ぐ目的で設置される。洗濯パンの上に洗濯機を置き、洗濯機の排水ホースを排水口にセットして使用する。洗濯パンの大きさにより、設置できる洗濯機の大きさが限定される。
センダン(せんだん)
センダンとは、日本では温暖な地域に自生しているセンダン科センダン属の落葉高木を指す。
20~30年で製材できるほど成長が早い。木材としては、建築用装飾材や家具などに使用される。軽量で強度が高い割にしなやかで、加工に向いている。ケヤキやキリの木目に似ているため、その代用として用いられることもある。
海外の木材の伐採や輸出の制限などにより、国内早生樹であるセンダンは、海外に影響されない用材として注目されている。
「センダンは双葉より芳し」のセンダンは香木の白檀のことで、こちらのセンダンには香りはない。
せん断補強筋(せんだんほきょうきん)
せん断補強筋とは、地震の揺れなどで建築部材がずれて切断される「せん断」による破壊を防ぐために使われる鉄筋のことを指す。柱や梁のような建物の構造を支える軸が曲がらないようにする鉄筋(主筋)に巻き付けて束ねる形で使用される。万一、柱や梁にヒビが入って、ずれが生じようとしても、せん断補強筋によって拘束されているため、大きなずれを防ぐことができる。また、密に使用することで、柱から鉄筋がはみ出たりすることも防ぐことができるとされている。