「す」から始まる用語一覧
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スーパーシェル工法(すーぱーしぇるこうほう)
スーパーシェル工法とは、壁自体に強度を持たせたパネル工法のことを指す。
木材を軸として組み立てる一般的な工法と異なり、壁自体に強度を持たせた住宅の構造である。壁にはウレタン断熱パネルが用いられる。ウレタン断熱パネルは、断熱材を面材で挟み込んでいるため、断熱性、気密性が高く、耐震性にも優れている。夏は外の熱気を遮断し、冬は外の冷気を遮断するため、室内の温度が年間を通して一定に保たれる。部屋ごとの温度差も少ない。
水害(すいがい)
水害とは、水が原因で起こる災害を指す。洪水や浸水、冠水、水が原因の土砂崩れなどが含まれる。
水害の要因はさまざまあり、大きく3つにわけられる。
台風やハリケーン、集中豪雨、雪解け水の増加や高潮などによって起こる「気象的要因」。河川の流域や三角州、扇状地や低地などで起こる「地理的要因」。山林の伐採や開拓による森林の保水機能の低下や冠水しやすい土地を住宅地として使用している「社会的要因」などである。
たとえば、地面がコンクリート化され排水がしにくい市街地のマンホールから氾濫してしまうことなどは、社会的要因で起こる水害といえる。
水銀灯(すいぎんとう)
水銀灯とは、水銀蒸気中の放電で発光させるランプを指す。水銀の蒸気圧により、高圧水銀灯と低圧水銀灯があるが、通常水銀灯は高圧水銀灯のことをいう。演色性(太陽光に似た色の見え方)が低く、青みがかった白色が特徴である。水銀灯はエネルギー効率が良く光量も多く、工場・体育館・公園・街灯などの広範囲を照らす場所に適しており、幅広く用いられていた。しかし、2020年に水俣条約により製造が中止となり、特殊用途での製品を除いて製品の輸出・輸入も禁止された。水銀灯は流通しなくなり、LED化が推奨されている。
推計震度分布図(すいけいしんどぶんぷず)
推計震度分布図とは、地震の震度を、震度計により観測された震度データをもとに地域ごとの震度を表示した地図を指す。地震が発生した場合、気象庁がその約10~30分後に情報提供する。原則的に、震度5弱以上を観測した地震について広域図・拡大図が解説付きで提供される。推計震度分布図によって、強い揺れが観測された領域における広がりの様子を早い段階で把握できる。
水景設備(すいけいせつび)
水景設備とは、噴水・人工せせらぎ・滝・水を使ったオブジェなど、水を使用した景色を作り上げる設備を指す。照明やポンプ、浄化処理などの設備も含まれる。水景設備には3つの効果があるとされている。まずは、癒し効果がある。これは、目にすることで気分が優れるという効果である。次に、マイナスイオン効果もある。これは、噴水などの周辺にマイナスイオンが発生し、イオン効果が得られる。そして、冷却効果もある。これは、ミストなどの気化熱により、周辺の気温が低下することである。
水撃防止器(すいげきぼうしき)
水撃防止器とは、配管内の水流がせき止められることで生じるウォーターハンマー現象を吸収するための器具を指す。
ウォーターハンマー現象とは、水道管を通る水が、水道管内部の急激な圧力の変化により内側から激しくぶつかってしまう現象をいう。強い衝撃が生じ、まるで水道管をハンマーで叩いたような大きな音が鳴るため、ウォーターハンマー現象と呼ばれている。ウォーターハンマー現象の発生要因は、急激な圧力上昇と水柱分離が挙げられる。ウォーターハンマーによる圧力変動は、配管やバルブなどの部品の破損や、管路の損壊などの原因となることがある。また、給水圧力に関連するため、集合住宅や高層ビルなど給水量が多い場所で発生しやすい。水撃防止器は、水撃の発生源となる機器や装置の直近に取り付けることで効率的に水撃を吸収するため、ウォーターハンマー現象の防止に効果的である。
水質汚濁(すいしつおだく)
水質汚濁とは、人間の生活様式の変化や産業の発達により、有機物や有害物質が河川、湖沼、海洋及び地下水などの水域に排出され、水質が悪化する現象を指す。水質汚濁の原因には、生活排水、工場排水のほか、農業・牧畜排水、大気で汚染された降雨などによるものもある。
水質汚濁防止法(すいしつおだくぼうしほう)
水質汚濁防止法とは、工場や事業場から公共用水域への水の排出および地下への浸透を規制する法律を指す。
公共用水域および地下水の汚濁を防止することで、国民の健康を保護すること、生活環境を保全することが目的である。同時に事業者の賠償責任を定めることで健康被害が生じた場合における被害者の保護を図ることも目的としている。規制される物質は、主に有害物質と生活環境項目の2種類が挙げられる。
水性ステイン(すいせいすていん)
水性ステインとは、木部用の顔料系素地着色剤で溶剤が水のものを指す。
主に屋内用で、木目を活かした仕上がりとなる、浸透性の高い塗料である。溶剤が水なので、臭いが少なく火気にも安心である。
店舗や住宅などの内装や外装、木工家具全般に幅広く使われているほか、DIYで使われることも多い。速乾性がある上に使用後の刷毛などが水洗いできるので、初心者でも非常に扱いやすい。カラーが豊富で好みの風合いを表現できる、光沢のないマットな仕上がり、そして油性ステインより安価なことも、DIYで使用される理由である。なお、木材を保護するためのポリウレタン系ニスやラッカー系ニスを上から塗ることもできる。
水性塗料(すいせいとりょう)
水性塗料とは、水を溶液として、顔料で着色した塗料を指す。
油性塗料と比べて臭いが少なく、価格も安い傾向にある。以前は有機溶剤をベースとする油性塗料が主流だったが、環境や安全面などの配慮から水性塗料が注目されている。油性塗料の耐久性には劣るものの、色落ちを抑えた良質な水性塗料の開発が進んでいる。また保管方法がシンプルで、乾燥時間も短くて済む。
水栓(すいせん)
水栓とは、給水設備に取り付け、水量の調節などを行う器具を指す。形状はハンドルやレバー状で、水の出し止めや水量の調節に加え、種類によっては湯と水の切り替えを行うことができる。
水の出し止めのみを行う「単水栓」、湯用と水用の2つのハンドルを使用して水量や温度を調節する「混合栓」、1つのレバー型のハンドルで水量、温度を調整し水の出し止めができる「シングル混合栓」などの種類がある。
水栓金具(すいせんかなぐ)
水栓金具とは、主に台所や洗面所、浴室などにある水栓の管や蛇口、ハンドルやレバーの総称を指す。水栓金具の取り付け方法は主に「台付き(デッキタイプ)」「壁付け」の2種類であり、台付きの中でも取り付け穴が1つのものをワンホール、2つのものをツーホールと呼ぶ。
また単水栓と混合水栓という分類もある。
単水栓は、1つの蛇口に対し水かお湯どちらかしか出せないため水専用の水栓として洗濯機や屋外などで使われることが多い。
混合水栓は、1つの蛇口に対し水とお湯の両方が出るもの。ツーハンドル混合栓、シングルレバー混合栓などいくつか種類がある。
水洗トイレ(すいせんといれ)
水洗トイレとは、便器に水道管を接続して流水により便器内の排せつ物を洗浄するトイレを指す。トイレの形態・洗浄方式としてこの名称を用いる。水洗トイレでは、便槽の代わりに浄化槽と呼ばれるタンクを地下に埋設し、そこにトイレの排水を流し込んで下水へと押し流す。汲み取りトイレと比べると、水洗トイレは衛生的かつ安全である。さらに、汲み取りの手間を省けることから、新築の際にはマンションや一戸建てを問わず水洗トイレを採用することが常識的になっている。
垂直荷重対応型軸組工法(すいちょくかじゅうたいおうがたじくぐみこうほう)
垂直荷重対応型軸組工法とは、胴差しの長さを変化させて垂直方向の荷重に対応する木造軸組工法を指す。
胴差しとは柱と柱をつないで2階の構造を支える部材のことである。
一般に木造軸組工法を採用する住宅では、垂直荷重対応型軸組工法を取り入れていることが多い。垂直方向の荷重は、柱や梁、屋根や壁など家の構造自体の重さが土台に向かってかかる。
垂直方向の荷重に対応することができる一方で、地震の振動など横方向からの圧力には若干弱くなることがある。
スイッチプレート(すいっちぷれーと)
スイッチプレートとは、壁面埋め込み用スイッチ、コンセントの配線を隠すための化粧プレートのことを指す。一般的なタイプはプラスチック製だが、木、陶器、アルミ、ステンレス、真鍮など、様々な素材のものがある。カラーバリエーションも豊富で、光沢のあるもの、つや消しタイプのヘアライン、アンティーク調に仕上げてあるものなどがある。
水道管凍結(すいどうかんとうけつ)
水道管凍結とは、水道管に溜まった水が凍結する現象を指す。
水道管が凍結すると水が出なくなるだけでなく、水が膨張して体積が増えるため水道管を破裂させる恐れがある。外気温が-4度以下になると水道管凍結が発生するといわれており、凍結対策が必要になる。代表的な対策法としては、水道管の水抜き、蛇口から水を出し続けること、剥き出しの水道管やメーターボックスをパイプカバーや保温テープで保温すること、などがある。
万が一、水道管凍結してしまったら、ぬるま湯をゆっくり少しずつかけるとよい。破裂が判明した場合には、止水栓を閉めてから水道局や指定の事業者などに連絡する。
水道局(すいどうきょく)
水道局とは、上水道の供給を統括している部局を指す。各都道府県の地方公共団体が運営し、生活のための水の供給や処理施設を運営しており、下水道事業を兼営している場合もある。
水道水を供給するほかにも、定期的な水質検査や水道管の修繕、水道メーターの検針、浄水場などの施設の管理・整備といった業務を行っている。また、水道局は独立採算制で、水道料金の収入によって財源が賄われている。
水道メーター(すいどうめーたー)
水道メーターとは、水道の使用量を計測する機器を指す。この数値をもとに水道料金が計算される。水道設備があるところには必ず水道メーターが設置されている。設置場所は建物によって異なり、戸建ての場合は、地面のメーターボックスの中にあることが多い。水道局員が点検しやすいように、駐車場付近などの道路寄りに設置されている。マンションの場合は、たいてい玄関近くのパイプスペースの中に設置されている。
水道料金(すいどうりょうきん)
水道料金とは、水道の使用量に比例して請求される料金を指す。上水道料金と下水道料金の合計金額となっている。上水道料金は、使用水量に関係なく一律で徴収される基本料金と、使用水量に比例して支払う従量料金、そして消費税相当額の合計により算出される。料金は居住する地域ごとに定められており、全国一律ではない。人口や設備運営にかかる経費、水源からの距離などが、地域によって異なるからである。
水道利用加入金(すいどうりようかにゅうきん)
水道利用加入金とは、過去に行った浄水設備や水道管の設置などの設備投資に要した経費の一部を負担することによって、新旧利用者間の負担の公平を図る制度を指す。加入金の額は水道メーターの口径に応じて金額が定められており、改造をする場合の加入金の額は、新口径の加入金の額と、旧口径の加入金の額の差額となる。水道利用加入金が発生するケースとして、新しく水道を利用するために、水道工事を申し込むとき、水道メーターの口径を大きくしたり、使用戸数を増やす改造工事等を申し込むとき、水道料金等の共同住宅扱いを適用するときなどがある。