「た」から始まる用語一覧
205件
単相三線式(たんそうさんせんしき)
単相三線式とは、家庭で使う電力を引き込む方式のうち、3本一組の電線や電力ケーブルで配電される単相交流を指す。単相3線式は、3本の電線のうち真ん中の中性線と上または下の電圧線を利用すれば100ボルト、中性線以外の上と下の電圧線を利用すれば200ボルトが利用できる。一般的に30A以上の電気使用契約を結ぶ場合は単相三線式となり、現在は特別な事情がない限り、ほとんどが単相三線式によって電気が引き込まれている。
単相二線式(たんそうにせんしき)
単相二線式とは、家庭で使う電力を引き込む方式のうち、2本一組の電線や電力ケーブルで配電される単相交流を指す。単相二線式は、電圧線と中性線の2本の線を利用するので、通常、100V固定でかつ30Aまでが利用できる。40A以上を利用したい場合は、三線式を利用することが多い。
単層フローリング(たんそうふろーりんぐ)
単層フローリングとは、一層のみで構成されたフローリングを指す。
一般的に単層フローリングには、天然の木から切り出される無垢材が使用される。無垢材には、ナラやオーク、ブナ、カエデ、杉、桐などの木材が用いられる。木そのものの風合いが楽しめ、自然素材ならではの経年劣化を味わうことができる。また、木材ならではの調湿機能がある。
汚れた場合は、研磨したり、削ったり、再塗装したりすることでリフォームできる。
単体規定(たんたいきてい)
単体規定とは、建築基準法によって定められている各種規定の中で、個々の建築物に関わる規定の総称を指す。反対に、周囲環境や周辺住民との関係に関わる規定を集団規定と呼ぶ。単体規定では、建物の構造や、耐久性、風通しや採光、防火、換気など、住居の環境を守る技術的な規定が定められており、これらに違反した場合に起こる不具合や不利益は個人の責任となる。単体規定では、建物を安全に運用するための規定が定められている。
団地(だんち)
団地とは、一つの敷地内に建てられている共同住宅群を指す。敷地の中には住宅以外にも、商店や病院、保育園など生活に密着した施設が併設されている場合もある。古い団地の場合、設備面での不具合や老朽化などが見られるが、広い敷地にゆったりと建てられていることが多く、日当たりなど自然環境に優れていることが特徴としてあげられる。また、自治会など活発なご近所づきあいがあり、いざというときに助け合えるところも多い。近年では、ライフスタイルに合わせて快適に住めるよう、有名企業とコラボしてリノベーションされている部屋や、自由にDIYが可能な部屋など、新しい動きも注目されている。
団地間(だんちま)
団地間とは、共同住宅で多く使われる畳の尺度単位を指す。公団団地やアパート、マンションなどで使われ、特に団地に多いことから、このような名前がついたとされる。サイズは5尺6寸×2尺8寸・170×85cmのものが多く、五六間とも呼ばれる。
団地間は、京間、中京間、江戸間と比べると、新しい基準尺である。高度経済成長期の頃に、都市部の住宅ニーズに応えるために誕生した。
緞通(だんつう)
緞通とは、模様のある厚手の敷物を指す。古くは中近東でつくられ、シルクロードを経て中国へ伝わった。その後日本にも伝わり、江戸時代に備前鍋島藩、播州赤穂、泉州堺などで生産が始まった。
緞通は段通とも書かれ、もとは中国語の毯子の音から派生したと言われている。手織りであるため、量産は難しく値段も高価である。美術品として扱われることも多い。手織りではなく電動フックガンを用いたものは、フックド・ラグあるいはフックラグと呼ばれる。
単独処理浄化槽(たんどくしょりじょうかそう)
単独処理浄化槽とは、し尿のみを処理する浄化槽を指す。公共下水道が整備されていない地域で、各家庭の敷地内に設置されている。し尿のみを処理し、台所や浴室、洗濯などの生活雑排水はそのまま河川に放流するため、環境に悪影響をあたえることが懸念されている。
2001年の浄化槽法一部改正により、単独処理浄化槽の新設は原則禁止され、新たに設置する場合は合併処理浄化槽の設置が義務付けられている。
単独媒介(たんどくばいかい)
単独媒介とは、単一の不動産会社が売主と買主の間に入り、売買契約を成立させることを指す。
複数の不動産業者がそれぞれ売主と買主の媒介となり、売買契約を成立させる共同仲介とは対比して使われる。単独媒介は、売主と買主双方から媒介手数料をもらうことができる。媒介手数料は、他社との差別化の為に媒介手数料を値引きすることもあり、共同媒介と比較し利益が大きい単独媒介は、売主や買主への値引き額を大きくすることができる。
断熱工事(だんねつこうじ)
断熱工事とは、外壁や天井、壁内などに断熱材などを設置する工事を指す。
大きく分けて外断熱と内断熱があり、断熱材を外壁など建物の外側に貼る工法を外断熱、室内の柱と柱の間などに断熱材を充填していく工法は内断熱という。
また、窓やドアに二重サッシや断熱ドアなどの断熱建材を採用する場合も断熱工事である。
断熱材の施工では隙間なく設置しないと効果が弱まるほか、建物と断熱材の間に隙間が生まれてしまうと結露が発生し建物を傷めてしまう恐れがある。
断熱材(だんねつざい)
断熱材とは、建物の断熱性能を高めるために使用する建築部材のことを指す。
熱電導率の低い素材でできており、室内外の熱移動を遮断して外気温の影響を受けにくくする役割があり、壁や屋根、床などに用いられる。室温を夏涼しく冬暖かく保てるだけでなく、結露の発生も防止できる。一般的な断熱材の種類はグラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材と、ウレタンフォームやポリスチレンフォームなどの発泡系断熱材、セルロースファイバーなどの木質繊維系断熱材がある。繊維系断熱材は価格が手頃で広く普及している。燃焼に強く、厚みがないと断熱性能は高くない。木質繊維系熱材は天然素材で性能に対してコストが割高である。発泡系熱材は厚みに対して断熱性能が高い傾向があり、防湿性も比較的高い。
断熱サッシ(だんねつさっし)
断熱サッシとは、断熱性が高いサッシ(窓枠)を指す。
一般的に多く使われているアルミ製のサッシは熱を伝えやすいため、熱を伝えにくい樹脂や木材を窓枠に使用し、ガラスとガラスの間に空気層を設ける複層ガラス(ペアガラス)にすることで断熱性を高めている。なお、最も熱を伝えにくいのは樹脂製の枠といわれている。
断熱シート(だんねつしーと)
断熱シートとは、熱移動を防ぐためのシートを指す。住居では、窓に設置して冷暖房効率を高めたり結露を防止したり、底冷え対策として床面にする使い方が一般的である。最近では、断熱シートに紫外線をカットする効果を加えたもの、さまざまな模様が描かれたもの、外からのプライバシー保護のため偏光機能があるものなど、種類が豊富になっている。
断熱性(だんねつせい)
断熱性とは、熱の伝わりにくさの性能を指す。
住宅などの建物においては、外気温に関係なく室内を快適な温度に保つために非常に重要である。
断熱性は、建物の外・内から断熱材を施工し、屋外の熱と屋内の熱を遮断することで高められる。これにより冬は家の中の熱を逃がさず、夏は外からの熱を入れない快適な住まいができる。
断熱の性能は、1から4までの等級で表され、最もレベルが高いのは4で、次世代省エネ基準を満たしているものである。
また断熱性と合わせて気密性も住宅を建てる際には重要とされ、どちらの性能も高いことが、より快適な住まいとなり、省エネにもつながる。
断熱等性能等級(だんねつとうせいのうとうきゅう)
断熱等性能等級とは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度によって決められている住宅性能表示の必須4分野のうち、温熱環境・エネルギー消費量を示す等級を指す。外皮(外壁、窓など)の断熱等性能を評価するもので、最上位級は4である。等級が高くなるほど、外壁、窓等を通しての熱の損失防止を図るための断熱化などの対策が施されていることを示す。
断熱窓(だんねつまど)
断熱窓とは、断熱機能を備えた窓を指す。
住まいの中でも外からの熱の流入出が多いので、窓の断熱性が低いと外気の影響を受けやすい。室内で冷暖房を使用しても、冷気や暖気が窓から逃げやすくなるため、光熱費が高くなる。断熱性のある窓ガラスには複層ガラスやトリプルガラスがある。トリプルガラスは、断熱性だけでなく、遮音性や気密性にも優れている。さらに断熱性の高いフレームを組み合わせた断熱窓もある。特に樹脂フレームは冷えにくく熱くなりにくいので、冬は部屋を冷やすことなく、夏は部屋が涼しく快適になる。断熱窓を取り入れることで、結露やカビ、ダニ対策にも役立つ。冷暖房の効率が向上し光熱費の節約になるメリットもある。
ダンパー(だんぱー)
ダンパーとは、スプリングやバネを用いて、振動やショックをやわらげたり動きを止めたりするための装置を指す。多くは制震や免震のための構造に採用される。特殊な粘弾性をもつゴムにより、振動エネルギーを熱に変換して吸収するゴムダンパー、金や銅などの金属が、振動で曲がる力を熱エネルギーに変換して吸収する鋼材ダンパー、装置内部のオイルの抵抗で振動を吸収するオイルダンパーが主なタイプである。また空調装置等の通気道に設置され、気体の流量をコントロールする装置のことを「防火ダンパー」と言う場合もある。これを閉鎖することにより、ダクト内の火災や煙の拡散を防ぐ効果が見込める。
段鼻タイル(だんばなたいる)
段鼻タイルとは、階段板の足がかかる先端部分に貼る役物タイルを指す。「階段タイル」とも言う。
足を乗せる踏み面に貼る床タイルと同じ素材・同形状もあるが、角を面取りしたタイプ、滑り止め用のスリットや突起をつけたタイプも多い。蹴込み部分に回り込むように角を覆う「垂れ付き」タイプは、デザイン面の特徴を出すのに加えて、角先端の強度を高めてすり減り防止にもなる。視認性をよくするために、踏み面の床タイルの素材や色と異なるタイプをあえて採用する場合もある。
単板積層材(たんばんせきそうざい)
単板積層材とは、原木から削り出した単板を、繊維を揃えて平行にして積層、接着して造られた素材を指す。数層から数十層にわたって積層することもあるため一般的に厚いものが多い。単板積層材という名称は日本農林規格での呼び名であるが、一般にはLVLと呼ばれることが多い。単板積層材のうち、非構造用のもので、素地のもの及び表面に美観を目的として薄板を貼り付けたもの、またはこれらの面に塗装を施したものを造作用単板積層材といい、主として家具・建具の基材、構造物等の内部造作に用いられる。また、主として構造物の耐力部材として用いられるものを構造用単板積層材という。
暖房(だんぼう)
暖房とは、建物や部屋の内部を暖めることを指す。
暖房には個別と集中の2タイプがある。個別タイプは、個々の部屋に置くことで、直接室内を暖めることができるストーブや暖炉、火鉢やこたつである。集中タイプは、1カ所でまとめて熱源を作り、各所に供給する方法で、床下のパイプに温水を循環させ足元を温める床暖房などである。この他、ビルなどのセントラルヒーティングや、地域単位での地域冷暖房もある。暖房は、人が快適に過ごせる環境を作るための湿度や放射熱、上下温度分布や気流などにも関係する。