「た」から始まる用語一覧
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耐風等級(たいふうとうきゅう)
耐風等級とは、暴風に対して住宅の崩壊・損傷のしにくさを表した等級を指す。
耐風等級は、住宅の品質確保の促進などに関する法律で規定されていて、1と2の段階が設けられている。耐風等級1は、極めて稀に発生する暴風による力に対して倒壊や崩壊などせず、稀に発生する暴風による力に対しても損傷を生じない程度という規定がある。耐風等級2は、耐風等級1の1.2倍以上の性能とされている。
ちなみに、「稀に発生する暴風による力」とは50年に一度の発生確率で、「極めて稀に発生する暴風による力」は500年に一度の発生確率と定められている。
タイマースイッチ(たいまーすいっち)
タイマースイッチとは、所定の時間が到来したタイミングで電路を入・切する制御機器を指す。タイムスイッチとも呼ばれる。時計とスイッチを組み合わせたものである。アナログタイマー式とデジタルタイマー式がある。動作周期の違いにより「24時間式」、「週間式」、「年間式」などがあり、デジタルタイマー式は高度な動作時間設定が可能である。
タイヤ置き場(たいやおきば)
タイヤ置き場とは、自転車、自動車、二輪車などのタイヤを保管しておく場所を指す。
タイヤは雨水、直射日光、高温などで劣化するため、交換用やスペアのタイヤは、室内に専用の置き場を用意して保管する必要がある。物置などを設置できる戸建てであれば、比較的容易にタイヤ置き場を用意できる。賃貸住宅の場合、室内以外は基本的にすべて共用部分なので、カバーをかけた状態や玄関の目の前であったとしても、室外に個人のものを置いておくことは管理規約等に違反する可能性があり確認が必要である。
太陽光採光装置(たいようこうさいこうそうち)
太陽光採光装置とは、屋外に設置した集光機を通して、太陽の光を集める装置を指す。窓のない部屋や窓があっても光が十分に入らない部屋を、電気を使わずに、太陽光を含む自然光で明るくすることができる。天窓や鏡を利用する従来のシステムの場合、部屋の位置や窓の方向、太陽の高度による影響が出るが、太陽光採光装置であればそういった影響を受けない。現在販売されている製品の構造は大きく分けて2種類あり、内側が鏡のように光を反射する素材でできた管を導光部に用いている光ダクト方式、細いワイヤーを導光部に用いた光ファイバー方式がある。
太陽光蓄電池(たいようこうちくでんち)
太陽光蓄電池とは、太陽光発電システムを利用して発電した電力を蓄える電池を指す。蓄電容量はメーカーによって変わるが、1kWhや15kWhといった容量で販売されている。もともと、住宅太陽光発電システムに蓄電システムは、組み込まれておらず、導入初期の段階では蓄電効率も良いとはいえない状況だったが、現在では非常用電源として、電子レンジやIHクッキングヒーターにも使用できる蓄電容量がある。一般的に大型の製品は屋外に設置するが、太陽光蓄電池は低温に弱いため、地域によっては、屋外に設置できないケースもある。また、停電時にどの程度電力を使用したいのかにより、購入するモデルも変わる。
太陽光発電(たいようこうはつでん)
太陽光発電とは、太陽の光エネルギーを太陽電池という装置を使って電気に変換する発電方法を指す。災害などで停電になった際に非常用電源として使用することができたり、家庭で余った電力を電力会社に売ることができたりするなどのメリットがある。住宅の屋根などに設置された「太陽電池モジュール」と呼ばれる、太陽の光を電気エネルギーに変換するパネルに太陽光が当たれば当たるほど、発電量は増える。発電した電気は直流電力で、そのまま家庭で使用することができないため、パワーコンディショナーと呼ばれる装置を使い、電力会社と同じ交流電力に変換する。そうすることで冷蔵庫やエアコンといった住居内の様々な家電製品の電源として使うことができるようになる。その他、配線に電気を分ける装置である分電盤、電力会社に売った電力や買った電力を測定する電力量計などの装置も必要となり、これらすべてを合わせたシステムの名称を「太陽光発電システム」と呼ぶ。
太陽熱温水器(たいようねつおんすいき)
太陽熱温水器とは、太陽の熱を使って温水を作り、給湯利用するシステムを指す。主に太陽熱を集める集熱器と水を溜める貯湯タンクから構成され、「自然循環型」と「強制循環型」の2種類がある。
一般に太陽熱温水器と呼ばれるのは熱器と蓄熱槽が一体化された自然循環型で、集熱器と蓄熱槽が分離している強制循環型は、ソーラーシステムとも呼ばれる。屋根上に集熱器、地上に貯湯槽を分離して設置する。
耐用年数(たいようねんすう)
耐用年数とは、建設から数年経過した不動産物件に対して、どの程度の価値があるかを判定するための基準を指す。一般的に不動産物件は年数が経過するごとに価値が下がっていく傾向がある。耐用年数には、建築に使用されている部材の材質が維持できなくなるなど、建物自体が劣化して使用不能になるまでの年数を表す物理的耐用年数と、不動産物件の種類や構造によってその価値を算出するために一律に定められた法定耐用年数、そして補修や修繕費用も含めた上で、不動産物件としての価値がなくなるまでの期間を示す経済的残存耐用年数がある。
耐力壁(たいりょくへき)
耐力壁とは、建築物の自重や積雪など垂直に負荷がかかる鉛直力や、地震や台風による横揺れの水平力に抵抗するために構造設計された壁を指す。
特に地震力に耐える目的として作られたものを「耐震壁」と呼ぶ。躯体構造によって種類が異なり、マンションの場合は一定の強度を持つ鉄筋コンクリート造、木造一戸建ての場合は柱の間に筋かいを入れたた形や構造用合板を張った形になっている。耐力壁の強度を表す指標の一つに「壁倍率」がある。壁倍率と耐力壁の平面上の長さで計算した「壁量」の多さが、耐震性に影響する。なお、耐力壁は建物をリフォームする時でも撤去できない。耐力壁以外で取り外せるものを「間仕切り壁」「雑壁」「非耐力壁」などと言う。
タイル(たいる)
タイルとは、建物の外壁・内装・床などに使われる小片状の薄板材を指す。
広義にはアスファルト製やプラスチック製も含まれるが、日本では一般に陶磁器製品を言う。塗装仕上げに比べて、劣化や変質・変色がしにくく、メンテナンスもしやすい。材質と焼成方法により陶器質、炻器質、磁器質に分かれる。外壁用の代表的タイルは、煉瓦の小口面とほぼ同じサイズの小口タイル(60mm×108mm)、小口タイルを横に2枚分つなげた大きさの二丁掛タイル(60mm×227mm)の2種類に分かれる。装飾仕上げ用の小型タイプで、表面積が50cm2以下のモザイクタイルなどもある。また、セメント系の素材で、レンガ調や天然石風のデザインに仕上げたものをブリックタイルと言う。
タイルカーペット(たいるかーぺっと)
タイルカーペットとは、約40~50cm角の大きさの小型カーペットを指す。
空間に合わせて、タイルのように複数を床に敷き詰めて使用する。床に接着するタイプや、裏面が滑り止め加工されていてそのまま敷けるタイプがある。施工が比較的簡単で、木の床やコンクリート、モルタルなど、さまざまなタイプの下地に対応できる。カーペットが汚れた場合は、汚れた部分のみを取り替えたり、洗濯機で洗えるものもある。
タイル系床材(たいるけいゆかざい)
タイル系床材とは、タイル状になっている床材を指す。
タイル系床材には、塩ビタイル、タイルカーペット、Pタイル、フロアタイルなどがあり、一枚ずつ床に並べて施工する。タイル系床材のメリットは、リアルな質感と耐久性、施工の気軽さ、メンテナンス性である。また木目調、石調、タイル調などデザインも豊富にある。
タイル製門柱(たいるせいもんちゅう)
タイル製門柱とは、住宅の門や玄関先に独立して立つ、タイルで装飾された門柱を指す。
主に外観の美観、及び外と家の敷地境界を明確にすることを目的に設置される。郵便ポストや表札、門灯などが取り付けられている場合もある。コンクリートブロック製の門柱と比較すると、施行に時間がかかり、高価な傾向にあるが、経年劣化しにくく、割れたり剥がれたりした際も補修が容易である。
タイル天板(たいるてんばん)
タイル天板とは、タイルを素材に使った天板を指す。
タイル天板は、耐熱性に優れることから熱い鍋などをそのまま置いたり、汚れをはじく特徴から水拭きだけで油や調味料の汚れを落とせるため、キッチンカウンターなどに用いられることが多い。また耐久性に優れ、傷がつきにくいことから、経年による劣化がしにくい特徴がある。タイルには、いろいろな色とデザインがあるので、インテリアや好みに合わせて選ぶことができる。
タイルデッキ(たいるでっき)
タイルデッキとは、住宅の庭に設ける、床面やデッキ側面にタイルをあしらったデッキスペースのことを指す。基礎の土台はコンクリートで作り、土台の上に接着剤を用いてタイルを手作業でひとつずつ貼っていく。モダンな印象で、高級感のある仕上がりになる。汚れが付きにくく落ちやすいため、手入れが簡単で水洗いも可能である。また、高い耐久性があり、雨や紫外線、高熱による劣化が少なく、腐食やシロアリの発生などの心配もない。
タイル壁(たいるへき)
タイル壁とは、粘土や石などを高温で焼き固めたタイルを使用した壁を指す。
タイル壁は、デザイン性が高く、高級感がある。そ非常に硬く、傷がつきにくいという特徴があるため、耐久性が高い。風雨や日差しによる経年劣化が起こりにくい。タイルは吸水性が低いため、付着した水分の冷凍や膨張によるひび割れの軽減も期待できる。そのため、メンテナンスコストを抑えることができる。近年ではさまざまなデザインの内装タイル壁が増えている。
タウンハウス(たうんはうす)
タウンハウスとは、2~3階建ての一戸建てのような低層住宅が壁でつながっている集合住宅の一種を指す。
建築法規上では、マンションは共同住宅、タウンハウスは長屋と分類する。マンションが共用のエントランスや廊下、階段で各住戸に出入りするが、タウンハウスは住戸に独立した玄関があり、敷地内通路や道路に直接出入りできる。また比較されがちなテラスハウスとの違いは、敷地の権利形態が異なる。分譲のタウンハウスは、建物の専有面積の割合によって敷地権として土地を共有できるが、テラスハウスは敷地を分譲し、各住戸がそれぞれ所有権をもつ。そのため、タウンハウスでは住戸者が共用で使える庭を敷地内に設置したり、駐車場を一箇所にまとめたりできる。
高潮(たかしお)
高潮とは、台風や発達した低気圧が通過するとき、波が高くなると同時に海面の水位も上昇する現象を指す。高潮の発生には、大気圧の低下に伴い、海面が吸い上げられるように上昇する「吸い上げ」と呼ばれる現象と、湾口から湾奥に向けて強風が吹き続けることにより、湾の奥に海水が吹き寄せられて海水面が上昇する「吹き寄せ」という現象の2つのメカニズムがある。これらに加え、砕波する場所より岸側においては、「ウェーブセットアップ」という砕波による海水面の上昇が加わる。
高蒔絵(たかまきえ)
高蒔絵とは、蒔絵の技法のうち、文様部分が高く盛り上がった仕上がりとなっている技法を指す。立体的に仕上げたい部分に炭粉などの下地用材で厚みをつけ、乾燥後、漆がけと研磨の工程を繰り返した後に蒔絵の工程を施す。漆の表面に金粉などで装飾を施す蒔絵は、平安時代中期以降貴族社会の間で流行し、寺院建築や家具調度、文房具などの装飾に応用された。
高窓(たかまど)
高窓とは、天井近くの高い位置にある窓を指す。
高窓はハイサイドライトとも呼ばれ、天井の高い場所や吹き抜け、勾配天井に用いられる。目的としては、採光・通風に特化することが多い。高い位置から光を取りこめるので、部屋の奥まで光を採れ入れることができる。特に住宅密集地ではプライバシーを守りながら、採光が可能になるのでメリットが大きい。
また、通風においては、低い位置に窓を併設することで、暖かい空気を外へ逃がすという流れを作ることができる。手の届かない所に配置されているため、リモコンなどで開閉をできるようにしておくのが一般的である。