「と」から始まる用語一覧
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戸当たり(とあたり)
戸当たりとは、ドアや扉を開けた際の壁などへの衝突防止や閉じた際の衝撃音緩和のために取り付けられる装置、または開き戸のドア枠にドアや扉を止めるためにつけられる細木を指す。
緩衝装置としての戸当たりは、壁や床、あるいは戸そのものに取り付けることが一般的で戸を開けた状態のままにする「あおり止め」と一緒に取り付けられることが多い。開き戸の場合は壁や床、ドアに取り付けることが多く、当たる部分は金物やゴム、フェルトなどの緩衝材が用いられる。一方、引き戸は開けた際に枠へ加わる衝撃を和らげるために、戸袋にクッション性の緩衝材が使われる。
樋(とい)
樋とは、屋根を流れる雨水を集め、地面または排水溝まで流すための装置を指す。雨樋(あまどい)よも呼ばれる。
建物の劣化を防ぎ、軒先の下が水たまりにならないようにするなどの役割もある。屋根面からの水を受ける軒樋(のきとい)、軒樋の水を集めて地面まで排水するものを竪樋(たてとい)という。以前は銅や鉄などが使われ、板金工事店が加工して作っていたが、現在はプラスチック製の既製品が主流になっている。
樋受け金物(というけかなもの)
樋受け金物とは、雨樋を固定するための金具を指す。屋根板を支える垂木や鼻隠しに打ち付けることで、雨水を受ける軒樋を支えることができる。
打上げ、字の首、化粧打ちなどさまざまな打ち付け方がある。一般的に使われているものは、ステンレス製や鉄部に溶解亜鉛メッキが施されてさびにくく加工されているものが多い。
トイレ(といれ)
トイレとは、排泄のための設備を備えている場所を指す。
用を足すための便器が設置してあり、またがって用を足す和式と、座って用を足す洋式の2種類の便器の形がある。さらに、用を足したあとに水が流せる水洗式、水を流せず溜まった排泄物の汲み取りが必要な汲み取り式に分けられる。現在の家庭においては、洋式の水洗トイレが一般的である。また、近年は一般家庭でも、温水洗浄便座が広く普及するようになった。
トイレ収納(といれしゅうのう)
トイレ収納とは、トイレ内に設置する収納を指す。トイレットペーパーや掃除道具、生理用品などトイレの中で使うものを収納する。便器横のキャビネットやトイレタンク上部の吊り棚など、作りつけのトイレ収納の他、キャスター付きで掃除の際など移動ができる床置きタイプなどがある。トイレの間口の狭さを生かし、突っ張り棒を利用した収納も種類が豊富で、壁に穴をあける必要がないので、賃貸でも取り入れやすく、安価なDIY用の材料も多数ある。
トイレ詰まり(といれつまり)
トイレ詰まりとは、正常に排水しない状態を指す。
トイレットペーパーと排泄物以外の異物を流した場合など、水溜りから排水管につながる途中で大きくカーブした部分である「便器の堰(せき)」あたりで詰まるケースが多い。節水し過ぎなど、水流が悪くて排泄物が徐々に詰まる場合もある。いきなり完全に詰まって水があふれることは少なく、何らかの前兆が起きる。排水スピードが遅い、いつもより水位が高かったり逆に低すぎたりする、通常の排水以外の音がする、といった異常に気付いたら、早めに対処する。賃貸住宅の場合は、自分で水道業者を手配せず、管理会社や大家に連絡することが大切である。
トイレ用手すり(といれようてすり)
トイレ用手すりとは、足腰が弱くなってきた人や、身体の不自由な人が用を足しやすいように手助けする手すりを指す。
トイレ用手すりがあれば、トイレ内での移動がスムーズになる。トイレ用手すりには、便器で固定するタイプと壁に取り付けるタイプなどがある。
籐(とう)
籐とは、ヤシ科のつる植物を指す。
ラタンとも呼ばれる。アフリカやアジア、ジャマイカ、オーストラリアの熱帯域に分布しており、日本では自生せず栽培もおこなわれていない。軽く、柔らかく、丈夫なため家具に適している素材である。椅子などの家具をはじめ、杖、籠などに加工され、利用されている。
統一省エネラベル(とういつしょうえねらべる)
統一省エネラベルとは、小売事業者が家電製品などの省エネ情報を消費者に分かりやすく表示する制度を指す。
2006年10月から始まったもので、エアコン、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、液晶テレビ、電気便座、蛍光灯器具(家庭用)が対象になっている(2018年現在)。主な内容は、省エネ性能を5つの星の数で示した多段階評価、省エネラベル、年間の目安電気料金などである。
省エネラベルには、通称「eマーク」と呼ばれる「省エネ性マーク」、省エネ基準の達成率、年間消費電力量が含まれる。eマークは、達成率が100%以上の場合は緑色、100%未満の場合はオレンジ色になる。
陶器質タイル(とうきしつたいる)
陶器質タイルとは、陶土や石灰などを、1,000~1,200度で焼成したタイルを指す。素地は小さい穴がたくさん空いた多孔質のため吸水性が高く、叩いたときに濁音を発するのが特徴で、内装に使用されるのが一般的である。釉薬をかけて仕上げる施釉タイルが多い。1994年以降、吸水率22%以下の陶器質として区分されていたが、2008年のJISが改正以降、強制吸水率が50%以下の3類という区分に変更されている。
陶器シンク(とうきしんく)
陶器シンクとは、台所や洗面台に取りつけられた、陶器製の流し台を指す。シンク素材の中では、比較的手入れがしやすい。陶器ならではの質感や高級感があり、小さい傷も付きにくいのが特徴である。ラウンドタイプやスクエアタイプなどがあり、水などを流すための排水溝を備えている。シンク内に重たい物を落とすなど、強い衝撃が加わることによって破損する可能性もあるので、取り扱いには注意が必要である。柄入りのものなど、様々な種類がある。
登記簿謄本(とうきぼとうほん)
登記簿謄本とは、土地・建物、会社・法人の登記事務をコンピュータで処理していない、登記事項を直接登記用紙に記載している登記所において、その用紙を複写し、証明したものを指す。登記事務をコンピュータで処理している登記所では、登記事項は磁気ディスクに記録されており、その内容を用紙に印刷し、証明したものを登記事項証明書と呼び、登記簿謄本とは名称が違うだけで証明内容は同じである。
登記簿面積(とうきぼめんせき)
登記簿面積とは、登記簿に記載されている不動産の面積を指す。
現況の面積と異なることもあるので注意が必要である。
土地の場合は、登記当時の測量技術や、隣地との境界の食い違いなどさまざまな理由で現況面積と異なることがしばしばある。
また、集合住宅では壁の内側部分(内法面積)を登記簿に記載すると定められていることに対し、建築確認申請では壁の中心線で結んだ部分(壁心面積)を算出という違いがある。不動産広告では壁心面積を用いることが多く、登記簿面積より広く表記される。
東京都優良マンション登録表示制度(とうきょうとゆうりょうまんしょんとうろくひょうじせいど)
東京都優良マンション登録表示制度とは、東京都限定の制度であり、都が選定した認定機関による優良マンション選定を行う仕組みを指す。認定後、東京都防災・建築まちづくりセンターといった登録機関により、一定の水準を満たしたマンションが優良マンションとして登録される。認定基準は等級1から5で表示され、数字が大きいほど高品質となり、耐震性・火災対策・劣化対策など複数の項目が評価される。都内にある新築・既存マンションは全て申請可能で、東京都や登録機関のHPに一定水準以上のマンションであると掲載される。
透明釉タイル(とうめいゆうたいる)
透明釉タイルとは、タイルの表面を覆うガラス質の被膜「釉薬」が施された施釉タイルで、焼成後、釉薬がほぼ透明無色に仕上がったものを指す。
施釉タイルは釉薬がタイルの色を作るが、透明釉タイルは被膜が無色なので、素地となるタイルの色や風合いをそのまま反映し活かせる。またコーティングすることで吸水性を抑えたり、割れにくくしたり、汚れを付きにくくするといった、優れた実用性を兼ね備えている。
石灰釉や灰釉、鉛釉が代表的な透明釉で、原料は長石や灰類であり、発色する物質をほとんど含有しないため、透明度が高い。
塔屋(とうや)
塔屋とは、ビルやマンションの屋上に設けられた小屋部分のことを指す。建築基準法施行令第2条において、建築面積の8分の1以内なら階数に含まないとされており、居室としての利用はできない。そのため、エレベーターの機械室(巻き上げ室)・階段室、倉庫や空調・給水設備室、高架水槽などに利用されることが多い。
灯籠(とうろう)
灯籠とは、庭や外構などに置かれる日本の伝統的な照明器具を指す。光源であるろうそくの火を風から守るため、周囲を石材などで覆った形をしている。照明装置としてだけでなく、飾り物としても愛好されている。一番上の笠、灯火の入る火袋、柱状の竿、基礎から構成されているものが多い。形によって、雪見灯籠、春日灯籠、織部灯籠などさまざまな名称がある。
通し柱(とおしはしら)
通し柱とは、2階建て以上の住宅などの木造建築において、土台から軒まで通した1本の柱を指す。建築基準法において、通常はすみ柱や、それに近い機能を持つ柱を通し柱にすることが定められている。土台から軒桁まで、継ぎ目なく柱を通らせることで、各階を一体化させ、構造的な強度を高める特徴がある。物の四隅など構造上重要な位置に使われる。
研出蒔絵(とぎだしまきえ)
研出蒔絵とは、蒔絵の技法のうち、器物に金粉で蒔絵を施した後に全体に漆を塗り重ね、乾燥後に表面を研磨して下の金粉層を出す技法を指す。蒔絵と漆の面に凹凸がないため金粉がはがれにくい技法である。漆の表面に金粉などで装飾を施す蒔絵は、平安時代中期以降貴族社会の間で流行し、寺院建築や家具調度、文房具などの装飾に応用された。
特殊寝台(とくしゅしんだい)
特殊寝台とは、介護ベッドともいい、背部または脚部の傾斜角度を調整できるほか、床板の高さを無段階で調整できる機能を備えたベッドを指す。
自立サポートや介助者の負担を軽くすることを目的とした介護福祉用品である。
その目的から、サイドレール付きもしくは取り付け可能なものとなっている。通常のベッドより大きく、昇降の際の寝台移動分の空間も必要であり、介助者の立ち位置、車いすへの移乗など、設置の際にはスペースの確保が必要となる。