「ふ」から始まる用語一覧
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プライマー(ぷらいまー)
プライマーとは、建築の各種内外装仕上げに先立ち、塗料、接着剤、シーリング材などの下地への密着性を良くするために最初に用いる下塗り剤を指す。
「下地調整液」とも言う。用途によって、呼び名が変わるものもある。塗装工事専用のものを「シーラー」、下地の凹凸を埋めて均すものを「フィラー」と言う。その他に、錆止めの顔料を混ぜ込んだ防錆プライマーを始め、浸透性プライマー、絶縁プライマー、導電性プライマーなど、さまざまな機能を付加したタイプがある。水性と油性がある。
プラスター(ぷらすたー)
プラスターとは、鉱物質の粉末と水を練り混ぜて、天井や内壁の塗り仕上げに用いる左官材料を指す。
英語の「plaster」は漆喰を意味する。主原料は、消石灰・石膏・ドロマイトの3つである。消石灰に糊とスサを混ぜて水で煉り合せたものが、いわゆる漆喰である。石膏プラスターは焼き石膏を主原料にしたもので、なかでも石膏純度が高く高分子系の混和剤と凝固遅延材を配合したボード用石膏プラスターが下地用として多用される。ドロマイトプラスターは、白雲石という鉱物を焼成して水和熟成させたもので、砂やスサは入れるが、糊剤なしで空気中の炭酸ガスに触れると硬化する。固まると漆喰より硬い。消石灰や水酸化マグネシウムを含むことから、「マグネシア石灰」「ドロプラ」とも言う。
プラスチック障子紙(ぷらすちっくしょうじがみ)
プラスチック障子紙とは、和紙を薄い塩化ビニル製のシートで挟んだ障子紙を指す。見た目は和紙製と遜色がなくソフトな雰囲気を持つが、破れやすい和紙と異なりプラスチック障子紙は破れにくいのが特徴である。また、汚れても水拭きができるので手入れが楽に行える。和紙製の障子紙と比較して日焼けも起こりにくいので経年劣化が穏やかである。一般的な障子紙は糊を使用して貼るが、プラスチック障子紙は両面テープを使用したりアイロンを使用して手軽に施工できる。
プリーツスクリーン(ぷりーつすくりーん)
プリーツスクリーンとは、プリーツ加工が施された生地を折り畳むように開閉させて、採光の調整を行うブラインドを指す。
主に上下に開閉を行うことで、外からの視線を遮りながら室内に光を取り込むことができる。プリーツスクリーンの種類には、1枚のスクリーンで仕上げたシングルタイプと、透け感の異なる2枚のスクリーンを上下に組み合わせたツインタイプ(ペアタイプ)がある。素材には光を柔らかく通す和紙風の不織布や布地が使われることが多く、和室とも相性がいい。
プリント合板(ぷりんとごうはん)
プリント合板とは、合板の表面に天然材の木目や種々の模様を印刷技術によって再現した建材を指す。広義の化粧合板に含まれる。
表面保護のために、さらに塗装を施すものが多い。基材は、合板が一般的だが、用途によっては繊維板のMDFやパーティクルボードを使う場合もある。開発当初は、合板に直接印刷するダイレクト方式だったが、現在は印刷化粧紙を貼り合わせるラミネート方式が主流になっている。調湿性能や抗菌性能、化学物質の分解などの機能を付加した化粧シートを使ったタイプも登場している。用途としては、家具、カウンター、建具などがある。
プルスイッチ(ぷるすいっち)
プルスイッチとは、紐を引くことで作動する、主に照明器具などに付けられたスイッチを指す。スイッチの一端に付けられた引きひもを引っ張ってその内部の接点間を開閉することで、ランプの点滅や点灯等を切り替えることができる。キッチンの換気扇や手元灯、高い位置に付けられている器具、和室や寝室などで使用するペンダント照明に多く用いられている。
プルソケット(ぷるそけっと)
プルソケットとは、引きひもを引くことにより作動するスイッチを持つ、電球などを取り付ける電気器具のことを指す。紐を引っ張ってその内部の接点間を開閉することで、照明器具のランプの点滅や点灯等の状態を切り替えることができる。キッチンの流し元灯や、高い位置に設置される電気器具、和室などに使うペンダント照明に多く用いられている。
プレーンシェード(ぷれーんしぇーど)
プレーンシェードとは、引き上げた際、自然な形で生地を平行にたたみ上げるカーテンシェードを指す。布地を昇降させることで上下に開閉するローマンシェードの一種である。閉めた時はフラットになり、引き上げた時は規則正しく平行にたたみ上がる、ベーシックな形状である。生地が一重のシングルと、レース生地などを重ねづけするダブル、ツインがある。
よく似たスタイルにシャープシェードがあるが、シャープシェードのヒダが直線的なのに対し、プレーンシェードは柔らかみのあるナチュラルなヒダができる。
プレイロット(ぷれいろっと)
プレイロットとは、規模の大きなマンションの敷地内に設けられている小さな公園を指す。
ブランコや滑り台などの簡易な遊具、砂場、ベンチなどが設置されていることも多い。幼児向けの遊び場としての用途の他に、子育て中の保護者同士が交流する場にもなり、マンション住民のコミュニティ形成にもひと役買っている。
マンション住民の専用スペースになっているのが一般的だが、自治体に管理を移管して不特定多数の人が利用できるようにしているケースもある。
プレカット(ぷれかっと)
プレカットとは、部材を工場などであらかじめ切断したり加工したりしておくことを指す。
建築図面から加工したデータをCADへ入力し、データをCAMに転送することにより自動的に切断や加工がおこなわれる。従来は大工や職人が現場で部材を加工していたが、組み立てのみになるために作業効率が向上し、工期の短縮が実現できた。現場で新たな加工くずが発生しないことから、環境にもよい。さらに、工場で加工するため、mm単位でカットできるなど精度が高く、品質も均一になる。材料および時間的なロスも軽減され、さらに人件費の抑制といったコストの削減にもつながっている。
プレキャスト工法(ぷれきゃすとこうほう)
プレキャスト工法とは、マンションなどの建物を構成するコンクリート部材をあらかじめ工場で製造し、現場へ持ち込んで組み立てる工法を指す。RC造では建設現場で型枠を組み、コンクリートを流し込んで建設するが、プレキャスト工法の場合、工場でコンクリート部材を大量生産するため、品質が安定しており均一である。また、現場では製造された部材をつなぎ合わせるだけなので、工期の短縮ができる。加えて、熟練工でなくても作業でき、少ない人数で工事を行うことができることもメリットである。
プレナー仕上げ(ぷれなーしあげ)
プレナー仕上げとは、製材所で裁断した木材を、プレナーと呼ばれる自動かんなの機械に通して、表面の凹凸を削り滑らかにする仕上げ加工を指す。表面を滑らかにするだけでなく、機械でデジタル計測するため、表面を削りながら指定した寸法にカットすることができる。プレナー仕上げされた木材は、刃物の跡が残ることがあるため、柱など外から見えない場所の構造材として使用されることが多い。プレナー仕上げをした木材をフローリングなどに使用する場合は、サンドペーパーなどでさらに表面を滑らかにする必要がある。
プレハブ工法(ぷれはぶこうほう)
プレハブ工法とは、住宅の建築に必要な部材をあらかじめ工場で生産や加工し、建築現場で組み立てる工法を指す。
部材や構造によって、鉄骨系やユニット系、コンクリート系などに分けられる。部材が規格化されており、工場で生産するため品質が均一で精度も高い。設計通りに生産するため、施工時にミスがない限り設計上の耐震性を確保できる。現場で組み立てるだけなので工期を短縮でき、熟練した職人が作業をしなくても完成度が高く、費用も抑えられる。規格化された部材から建物をデザインするため、外観や間取りにこだわりがある場合はプレハブ工法では実現できない可能性がある。
プレハブ住宅(ぷれはぶじゅうたく)
プレハブ住宅とは、可能な限り住宅の部品を工場で生産と加工を済まして、建設予定場所で組み立てを行う住宅を指す。
プレハブ住宅のプレハブとは、プレファブリケーションの略称である。昭和初期にドイツの乾式組立構造が日本に紹介されたことが発端とされる。種類は主に鉄骨系、ユニット系、コンクリート系、木質系の4種に分類される。品質管理が行き届いた工場で生産される部分が多く、品質のばらつきが出にくい点が特徴だ。また現場での建築作業が軽減されるため、工期が比較的短い点もメリットといえる。
プロバイダ(ぷろばいだ)
プロバイダとは、インターネットに接続するためのサービスを提供する業者を指す。ISP(インターネットサービスプロバイダ)とも呼ばれる。
プロバイダでは、インターネット接続に必要なIPアドレスの発行、メールアドレスの発行・管理、ウイルスチェックなどのサービスを提供している。
インターネットを利用するには、通信事業者が提供している光ファイバー、ADSL、CATVなどの回線の契約と、プロバイダの契約の両方が必要となる。中には、CATVなどのように通信事業者が回線とプロバイダを兼ねている場合もある。
プロパンガス(ぷろぱんがす)
プロパンガスとは、プロパンやブタンを主成分とするガス燃料で、ガスボンベに充填された液化石油ガスを指す。
圧縮充填することで、常温でも液化が可能となるガス燃料の一種である。LPガスとも呼ばれる。
プロパンガスは本来、無色・無臭であるが、安全のために匂いがつけられている。主成分にメタンなどを使用している都市ガスに比べ、強い火力を出せるのが特徴である。また、ガス管の通っていない地域でも、ガスボンベを設置するだけで供給することができる。
プロペラファン(ぷろぺらふぁん)
プロペラファンとは、一般的に4~6枚の羽根が回転するタイプの換気扇を指す。
キッチンの壁にむき出しで取り付けられていることが多い。
吸い込んだ空気をそのまま直接屋外に排出する単純な構造のため、羽根部分を取り外して掃除でき、扱いが簡単なのがメリットである。また、レンジフードとセットで使うタイプのシロッコファンよりも換気量が多いことも特徴である。
プロムナード(ぷろむなーど)
プロムナードとは、遊歩道、散策路などを指す。
語源はフランス語の「promenade」で、散歩または散歩をする場所を意味する。
季節の草花が植えられていたり、ベンチが設置されているところや、タイル張りにしているところもある。
大型マンションの敷地内のほか、ショッピングモールや住宅街などにも取り入れられている。
プロヴァンス様式(ぷろヴぁんすようしき)
プロヴァンス様式とは、南フランスのプロヴァンス地方をイメージした建築様式のことを指す。屋根に使用された混ぜ葺きフランス瓦や、床面に使用されたテラコッタの赤茶色と、漆喰塗りが施された外壁の白色やベージュのコントラストが特徴的で、素朴で堅牢な作りをしている。また、日本であまり見ることのないアイアン製の資材をフックや手すりなどの金具部材に使用していることや、無垢材を使ったプロヴァンス・ドアと呼ばれる玄関ドアも大きな特徴の一つである。