「ほ」から始まる用語一覧
140件
ボンエルフ(ぼんえるふ)
ボンエルフとは、自動車と歩行者の共存を目指した道路整備形態の1種で、住宅地の中を通る道路に蛇行やハンプ(路上の凹凸)を活用して自動車を徐行させ、人が対応できる上限速度である時速約15km以上のスピードが出ないように設計された道路を指す。オランダ語で生活の庭を意味する。
低速自動車の走行を認め、歩行者や子どもたちの安全を守ることに主眼をおいたコミュニティ道路である。また、ハンプに緑地帯や花壇、街路樹を配置するなど街の景観を良くすることにもつながる。
ボンデ鋼板(ぼんでこうはん)
ボンデ鋼板とは、建築材料などに使用されるメッキ処理が施された鋼板を指す。耐食性に難点があるという鉄を使った鋼板の弱点を、メッキによって解消した素材である。一般的にボンデ鋼板と呼ばれるのは電気亜鉛メッキ鋼板ことSECCである。メッキを施すことによる防錆性能の高さは外観を美しく保つのみでなく耐久力を維持する上でも効果を発揮する。表面の傷などがついてメッキの下の鉄が露出した場合も、錆が発生する前に亜鉛が溶け出して保護してくれるという効果もある。また、メッキが均一であることから塗料が載りやすいのも特徴である。
ボンドブレーカー(ぼんどぶれーかー)
ボンドブレーカーとは、シーリング工事の際に使用するテープ状の資材を指す。質感としてはセロハンテープやマスキングテープなどに近い。深さのない目地にそのままシーリング材を流し込んでしまうと、サイディングボードの下の壁の地の部分にも付着し、3面接着となってしまう。シーリング材の特性上、3面接着になってしまうと余裕がなく劣化の原因となる。そこで、壁剤の地とシーリング材の間にボンドブレーカーを入れることによって、2面接着となり十分な余裕を確保して劣化を防止できる。
ポータブルトイレ(ぽーたぶるといれ)
ポータブルトイレとは、持ち運びが可能な簡易トイレを指す。
渋滞中の高速道路や登山などで携帯される小便専用の袋型、トイレまで移動するのが困難な要介護者のためにベッド近くに置く洋式便器型、災害時に組み立てて使うミニおまる型などがある。
介護用には、プラスチック製ポータブルトイレ、木材椅子型ポータブルトイレ、金属製コモード型ポータブルトイレなどの種類がある。金属製コモード型にはキャスター付きとキャスターなしの設置型があり、キャスター付きの中にはシャワー椅子として使用し、汚物入れを外して腰掛け式便器として使用できるものもある。また、座面の高さの調整や、肘掛の着脱、跳ね上げ、暖房便座、脱臭機能、シャワー洗浄、水洗式などの機能が付いているものもある。
ポーチ(ぽーち)
ポーチとは、建物の入り口部分で、建物の屋根とは別の庇(ひさし)を持ち、建物の外壁から突き出している空間を指す。建築用語ではこれを庇型ポーチという。ただし、建物の外壁にくぼみをつくり、そのくぼんだ空間の内側にエントランスを設けた場合もその空間をポーチと呼ぶこともある(寄り付き型ポーチ)。
ポーチの主な機能
(1)雨天時に雨に濡れず傘をしまうスペースができ、ベビーカーや大きな荷物などを一時的に置けるので玄関の出入りが快適になる。
(2)玄関前に庇があることで玄関ドアに直射日光が当たるのを防ぎ、夏場の室内温度上昇を抑えられる。暑さだけではなく、直射日光による玄関周りの建具の劣化を防ぐ効果もある。
(3)雨や雪による湿気や吹き込みを防ぐことで、建具の劣化を防ぎ、暴風雨から大切な鉢植えなどを守るスペースにもなる。
ポーチライト(ぽーちらいと)
ポーチライトとは、戸建てや集合住宅の玄関周辺に取り付けられる照明を指す。門灯や門柱灯がポーチライトと呼ばれることもある。一般的には玄関ドアの周囲に取り付けられる照明を指し、壁に取り付けるブラケットライトタイプか、蛍光灯を用いたベースライトタイプが主流となっている。デザイン性が高く、種類も豊富なため、玄関のスタイルにあったものを選択することが可能である。住宅のインテリアとしてや、玄関の鍵を開ける際の手許照明としての役割以外に、空き巣対策、防犯対策としての効果も期待できる。電気代の削減などを目的とした人感センサー付きのポーチライトや防犯目的の防犯カメラつきポーチライト、消費電力が少なく長寿命のLEDポーチライトなども開発、販売されている。
ポールライト(ぽーるらいと)
ポールライトとは、主に建物のアプローチや玄関まわり、主庭に配置され、一般的には視認性を高める目的でポールの上部に光源が設置されたライトを指す。また公園・庭園のライトアップ設備のひとつとして使用される場合もある。高さや光り方にさまざまな種類があり、アプローチに配置して安全な導線を描いたり、足元の灯りの確保、植栽の間接照明として空間演出に用いたりとさまざまな用途で使用される。また防犯を意識した照明としても使用される。
ポイントハウス(ぽいんとはうす)
ポイントハウスとは、計画的に開発された団地型集合住宅の中で、他の標準的な住棟とは異なる形状でランドマークとなる住棟を指す。
平面形状に特徴を出す場合と、高さを変える場合がある。平面形状では、細長い板状の住棟がメインの団地で、正方形やスター型(Y字型)の塔状タイプが多い。全室角住戸になるメリットもある。高さでは、中低層住棟が基本の団地内で、高層や超高層のタワー型にする場合もある。
また、住宅団地における配棟設計にあたり、高密度な板状住棟を設置しにくい斜面地や残余地を埋める役割も担っている。
ポスト(ぽすと)
ポストとは、住宅の玄関やエントランスに設置される郵便物を受け取るための設備を指す。
戸建て住宅向けなら、独立式でポールなどを立てて設置するタイプ、外壁や門柱に埋め込むタイプなどサイズや色、デザインはさまざまで、外構のアクセントの一つとしても用いられる。
集合住宅であれば、各戸のドアと一体化しているもののほか、マンションのエントランスなどに全戸分がまとまっている集合ポストも広く取り入れられている。
ポスト&ビーム工法(ぽすとあんどびーむこうほう)
ポスト&ビーム工法とは、柱や梁にログを使った木造軸組工法を指す。主に丸太の柱であるポストと、梁であるビームを使用したカナダ発祥の工法である。日本の木造軸組工法、いわゆる在来工法とほとんど同じで、自由度の高い建物を建築できる。日本の防火規制によりログハウスを建てられない場合に、ログハウスの代用として、ポスト&ビーム工法の家が建てられることもある。
壁の仕上げは漆喰や珪藻土、板張りなど、さまざまな組み合わせが可能である。日本では地震等を考慮し、接合部分に鋼板やボルトなどを用いて補強することが多い。
ポリアセタール(ぽりあせたーる)
ポリアセタールとは、熱可塑性プラスチックに分類されている材料を指す。常温では変形しにくいが、加熱すると軟化して成形しやすくなり、冷やすと再び固くなる。略号はPOMである。エンジニアプラスチックという種類でもあるPOMは、一般的なプラスチックより高い強度がある。また、さまざまな耐性を持っているため、一般的な熱に対して劣化しやすいプラスチックの問題を解決しており、軽量なメリットも合わせて、幅広く利用することが可能である。内装部品、文具・雑貨類、事用家具部材、ブラシの柄などに使用されている。
ポリアミド樹脂(ぽりあみどじゅし)
ポリアミド樹脂とは、プラスチックなどの合成樹脂の中でも比較的融点が高く、耐性に優れたポリアミドからなる一連の熱可塑性樹脂の総称を指す。住宅のキッチンや浴室などで使われる各種容器、調理器具、洗面具、掃除具等、多種多様のプラスチック製品として使用されている。機械特性が良く、引張り、圧縮、曲げ、衝撃に強く破損しにくいと言われている。また、熱にも強く、ガラス繊維を加えると160度以上にも耐えられる。
ポリウレタン樹脂(ぽりうれたんじゅし)
ポリウレタン樹脂とは、ウレタン結合を有する重合体の総称を指す。一般的にウレタン樹脂、またはウレタンゴムと呼ばれることもある。特徴としては、柔軟性や弾性に優れており耐摩擦性や耐衝撃性も高い。そのため、緩衝材や、繊維に柔軟性や耐久性が求められるスポーツウェア、断熱性が求められるコートなどの衣料品ほか、幅広い用途で使用される。加工性も良く、素材の組み合わせによって日常品から精密機器など、さまざまな産業で汎用されている。住宅においては塗料や断熱材、クッション材などに用いられている。
ポリエステル化粧板(ぽりえすてるけしょういた)
ポリエステル化粧板とは、化粧紙(チタン紙)と合板を貼り合わせた上にポリエステル樹脂を塗り、その上からフィルムでプレス成形した化粧板のことを指す。家具や什器の表面材として使用されることが多い。表面硬度があり、耐汚染性が高いという特徴がある。種類が豊富で、木目柄や抽象柄などさまざまな柄や単色があるため、デザイン性に優れている化粧板と言える。
ポリエステル樹脂(ぽりえすてるじゅし)
ポリエステル樹脂とは、プラスチックと呼ばれる合成樹脂を指す。成形品としてのみでなく、繊維としても使用される。ペットボトルなどに使用されるポリエチレンテレフタレートもポリエステル樹脂である。繊維としてはフリースなどの衣料品にも広く用いられている。耐久性や強度、耐摩擦性のみでなく弾力性や形状の復元率が高く、さらに水に強く濡れても乾きやすい。さらに、破れにくく収縮も小さいことから合成繊維生地としては世界でもっとも生産量が多い。住宅関連では、浴槽やユニットバスなどに使われている。
ポリ塩化ビフェニル(ぽりえんかびふぇにる)
ポリ塩化ビフェニルとは、主に油状の有機塩素化合物を指す。
「Poly-Chlorinated Biphenyl」の頭文字をとってPCBとも呼ばれる。電気絶縁性や耐薬品性に優れているため、かつてはトランス(変圧器)やコンデンサなどの絶縁油、塗料、蛍光灯の安定器など、幅広い分野に用いられた。しかし、人体への毒性が高いことが判明し、1968年に起こった「カネミ油症事件」をきっかけに、1975年に化学物質審査規制法で製造や輸入が原則禁止された。使用された製品の回収も行われたが、古い製品中に残っている可能性もあり、使用・保管・処分に関して電気事業法やPCB特別措置法などで規制されている。
ポリカーボネート(ぽりかーぼねーと)
ポリカーボネートとは、熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を原料としたプラスチック素材を指す。耐衝撃性や耐久性が高く、透明度に優れているためカメラやライトなどのレンズ、透光板など幅広い用途で使用される。さらに紫外線にも強く、着火した際にも燃え広がらない自己消化特性を備えているため、屋外での使用にも適した素材である。住宅などで使用されるポリカーボネートには、透明度と強度に優れたガラスのように使用できる平板や、軽量であり断熱性が高いことからドアの採光などに使われる中空板がある。また平板よりもさらに強度が高く、雨水が流れやすい屋根材として使用される波板などの種類がある。
ポリスチレン樹脂(ぽりすちれんじゅし)
ポリスチレン樹脂とは、石油を原料として分解・生成される合成樹脂である。熱可塑性樹脂としては安価なこともあって、多くの量産品に使用されている。主な用途だけでも緩衝材や食品容器、CDなどの各種メディアのケース、家電品の筐体から自動車部品にいたるまで多岐にわたる。建築資材としては、ポリスチレンフォームが断熱性能が高く、堅くて耐圧力があるため外断熱に適した断熱材や、水に強く吸湿しにくいため基礎断熱にもよく用いられる。
ポリプロピレン樹脂(ぽりぷろぴれんじゅし)
ポリプロピレン樹脂とは、プラスチック系の素材で、炭素と水素から成る重合体を指す。熱を加えることによって変形させることのできる可塑性樹脂である。PPと略されることが多い。安価で量産可能なため、日用品から家電製品や自動車部品、包装容器などさまざまな用途で使用されている。また、熱可塑性樹脂の中では比較的耐熱温度が高く、比重が軽いという特徴を持っている。さらに表面の硬度も高く、なめらかで傷がつきにくく、機械強度に優れている。加工性にも優れており射出成形や押し出しをはじめとしてあらゆる成形法に対応できる。建築では発泡系断熱材や木造住宅用の耐震補強部材として使われることが多い。
ポリマー(ぽりまー)
ポリマーとは、高分子化合物のことを指す。モノマーと呼ばれる単量体が重合して繰り返し結合することによってできる。プラスチックなどの合成樹脂の多くをポリマーと呼ぶことがある。プラスチック系樹脂の特徴・特性はポリマー連鎖の構造や長さなどによって決定される。ポリマーの密度が高ければそれだけ硬い性質を持つようになり、密度が低ければ柔らかく、しなやかな性質となる。つまり、ポリマーはプラスチック系素材の特徴を決定づける重要な要素のひとつである。