「さ」から始まる用語一覧
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サーキュラー階段(さーきゅらーかいだん)
サーキュラー階段とは、緩やかな曲線を描いた扇状の階段を指す。カーブ階段とも呼ばれる。
同軸上で一回転して円を描く螺旋階段とは区別される。優美に円弧を描きながら昇降する階段で、ある程度の広さが必要なため、輸入住宅や洋風住宅で多く見られる。
階段の形状や手すりを建物の建築様式に合わせてデザインすることができ、照明などのインテリアと共に様々な演出を楽しむことができる。
サーキュレーター(さーきゅれーたー)
サーキュレーターとは、羽根を回して室内の空気を循環させる機器を指す。主にエアコンの冷暖房効率を上げる用途に使用される。冬には、室内の上部にたまりがちな暖かい空気を下部へ循環させ、夏には足元にたまりやすい冷たい空気を上部に循環させ、室温を均一にする。特に居室のスペースが広い場合や、ロフトおよび吹き抜け構造の場合に効果を発揮する。天井に取り付けるシーリングファンも、サーキュレーターの一種である。
サービスアパートメント(さーびすあぱーとめんと)
サービスアパートメントとは、フロントサービス、コンシェルジュサービスなどが付いた状態でアパートやマンションのように契約を結び住める住宅を指す。
家具・家電付きでキッチンもあり、ホテルのように室内清掃やベッドリネンの交換などのサービスが受けられるなど、ホテルと賃貸マンションの両方の機能を備える。敷金、礼金、仲介手数料が不要で契約して即日入居利用することも可能である。契約期間は通常1ヶ月から数ヶ月である。国内では主にビジネスエリアや都心部にある。
サービス付き高齢者向け住宅(さーびすつきこうれいしゃむけじゅうたく)
サービス付き高齢者向け住宅とは、安否確認や生活相談サービスを提供しているバリアフリー対応の賃貸住宅を指す。
各居室の床面積が25m2以上であることが原則となるが、要件を満たしている場合は18m2以上でも認められる。居室内に台所や洗面設備、トイレ、収納設備などを設置するといった基準がある。サービス付き高齢者向け住宅を利用するメリットとしては、高齢者であることを理由に入居拒否や強制退去をさせられることがない、自由度の高い暮らしができる、有料老人ホームと比べて安価であるといった点が挙げられる。
サービスバルコニー(さーびすばるこにー)
サービスバルコニーとは、主に空調室外機置や物置用として使用するバルコニーを指す。
人が戸外に出て洗濯を干したりプライベート空間として使う一般的なバルコニーに比べて小さい。日当たりが良い場所にサービスバルコニーがある場合は、プランターなどを置いて園芸を楽しむ利用法もある。またキッチン横にサービスバルコニーがあると、キッチンの採光や通風がよくなるうえ、ビン類やゴミを一時的に外に出しておけるなど使い勝手がいい。
サービスヤード(さーびすやーど)
サービスヤードとは、屋外に設けられた家事用スペースを指す。
キッチンの勝手口とつながっているような場所に設置されることが多い。プライバシー保護の目隠しを設けたものが一般的である。物干し場所や一時的なゴミ置き場のほか、DIY用品やガーデニング用品などの収納場所として利用されている。屋根つきのサービスヤードであれば、風雨の際でも洗濯物を干すことが可能となる。
サーフェイサー(さーふぇいさー)
サーフェイサーとは、塗装表面の仕上がりをよくするために、塗装の中塗りで用いられる塗料を指す。
サーフェイサーは、細かい凹凸や傷などを目立たなくし、表面を滑らかにして色ムラをなくすとともに、上塗り塗料の発色を向上させる。通常はシーラーやプライマーを下塗りしたあとに、サーフェイサーを塗布する。
仕上げ材をよく定着させ、塗膜が長持ちすることにも寄与する。
サーモコンクリート(さーもこんくりーと)
サーモコンクリートとは、発泡剤を混ぜて作る軽量気泡コンクリートの1つで、現場打ちで事後発泡させるタイプを指す。「泡コンクリート」「多孔質コンクリート」「細胞コンクリート」とも言う。
発泡剤の混錬直後は流動性が高くて圧送しやすいため、複雑な形状や狭い空洞にも充填でき、打設後に1.5~2.0倍に膨張してすき間なく空間が埋まる。地盤沈下による建物床下の改修工事、港湾・河川施設の裏込め工事などに使われる。多孔質なため断熱性も高い。
なお、工場内の高圧加熱用の鋼製タンクで作ったものをALC版といい、建築物の非耐力壁や床・天井材などに使われる。ALCとは、「Autoclaved Light-weight Concrete」の略である。
サーモスタット混合水栓(さーもすたっとこんごうすいせん)
サーモスタット混合水栓とは、給湯温度や水圧が突然変わっても、吐水温度をほぼ一定に保つ自動温度調節機能付の水栓を指す。一定の温度をキープすることができ、温度調節も容易なので、浴室用として適している。例えば浴室でシャワーを浴びている時に、急に冷たい水が出てくるトラブルが少ない。また、お湯が出るまでに流す水の量や時間を少なくできるため、経済的でもある。
災害危険区域(さいがいきけんくいき)
災害危険区域とは、土砂崩れや洪水・津波・高潮などの災害が起こる可能性が非常に高く、自治体の条例で住居の建築などが制限されている区域を指す。この条例は建築基準法第39条の規定に基づき定められている。
災害危険区域は、各市町村が作成している図面により確認でき、基本的に新築はできない。ただし指定前から建っている住宅は住み続けることはできるが、増改築はできない。店舗・工場・倉庫など居住用でない建物や条例の要件を満たす建物は建築可能とされている。
災害危険区域にある不動産取引では、宅建業法第35条第1項第14号において、その旨を重要事項説明書に記載し、交付・説明を行わなければならないと規定されている。
採光(さいこう)
採光とは、室内に日光などの自然光を、採り入れることを指す。
建築基準法では建物の用途ごとに、床面積に対して必要な採光のための開口部の最小面積が定められており、住宅の場合は、居室の床面積の1/7以上でなければならないとされている。納戸・トイレ・洗面室・浴室・キッチンなど、常時生活する居室ではない場所についてはこの限りではない。また、居室として使用する地下室についても、採光を設ける必要はないとされている。
最高限度高度地区(さいこうげんどこうどちく)
最高限度高度地区とは、建築物の高さの最高限度を定めた地区を指す。最高限度を定めることで歴史的な建造物、または都市のシンボルである景観や眺望の保全、さらに市街地の環境を維持することを目的としている。高さの規制によって、採光や日照、通風などを確保して住環境を保護する。高さの最高限度を決める方法は自治体により異なっている。高さの最高限度が決められた最高限度高度地区と最低限度が決められた最低限度高度地区を合わせたものを高度地区と呼ぶ。
採光シャッター(さいこうしゃったー)
採光シャッターとは、光を採り入れるしくみを採り入れたシャッターを指す。
シャッターは、細長い金属製のスラット(羽板)が蛇腹状に連続しているため、閉めると室内が真っ暗になるのが一般的だが、防犯性を維持しながらスラットに一定の加工をすることで採光可能にしている。スラットの連結部分にスリット(切り込み)を設けたタイプ、スラット自体に透明パネルやパンチング(小さな穴)を入れたタイプ、スラットをブラインドのように開閉できるようにしたタイプなど、加工の仕方によってバリエーションは多い。住宅窓、車庫、店舗、工場などさまざまな用途がある。
採光窓をパネルで閉じていない場合は、通風もできる。
採光補正係数(さいこうほせいけいすう)
採光補正係数とは、建築基準法が定める窓などの開口部から、採光がとれる面積を計算する際に使われる係数を指す。
光の入りやすさを示す比率に、建築できる建物の種類、用途制限の実態を計算にいれ、算出される。住居系、工業系、商業系の地域ごとに計算方法が異なるが、住宅の場合、採光に有効な部分の面積は居室の床面積の7分の1以上が必要となってくる。開口部が道路に面している場合や、敷地と敷地との境目まで一定以上の距離がある場合、採光補正係数を1にする緩和措置がある。
サイザル麻(さいざるあさ)
サイザル麻とは、リュウゼツラン科リュウゼツラン属の多年草から採れる天然繊維、またはこれから取れる繊維を指す。
メキシコから中南米を原産地とし、現在はアフリカ各国、アメリカのフロリダ州からカリブ諸島、ブラジル、フィリピンなどで栽培されている。耐久性が高く、夏に涼しく冬に暖かいという特性から、近年ではカーペットやマットなど住宅用の床材にも利用されている。調湿性や防臭性も備わっており、湿気の多い日本の家屋に適した素材といえる。しなやかで光沢があり、素足で歩いた時の触り心地が快適なため、洗面床や浴室入り口の敷物として利用される。
最上階(さいじょうかい)
最上階とは、複数の階数がある建物のうち、一番上の階のことを指す。
マンション等の最上階の物件の特徴として、眺望が良い、開放感がある、日当たりが良い、風通しが良い、上階の住人がいないため、足音や物音に悩まされずに済む、等々がメリットと言われている。また住戸数が限られているため希少性の高さでも人気がある。他の階に比べて仕様や設備が上質なものを使用している場合も多く、一般的に価格も高く設定されている。
再生可能エネルギー(さいせいかのうえねるぎー)
再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、バイオマス、大気中の熱その他の自然界に存在する熱といった、地球資源を使用したエネルギーを指す。
これらは石油や石炭、天然ガスなどの有限な資源を利用したエネルギーとは違い、常に自然界に存在する再生可能エネルギーのため、枯渇せず、どこにでも存在して、CO2を排出しない環境に優しいエネルギーとされる。住宅を新しく建てる際は、太陽光パネルを設置する、小型風力発電機を設置するなどの工夫をして、再生可能エネルギーを活用できる。太陽光パネルで発電した電気は売買できるため節電にも役立つ。
再生可能エネルギー発電促進賦課金(さいせいかのうえねるぎーはつでんそくしんふかきん)
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、電力会社が再生可能エネルギー買い取りのために要した費用の一部を、消費者が使用電力量に応じた単価制で負担する料金徴収方法を指す。単価は全国一律で、年度ごとに改定される。再生可能エネルギーの普及には、エネルギー自給率を上げることや、化石燃料の使用を抑制し地球温暖化を防止する目的があるが、現時点では高コストなため、再生可能エネルギー発電促進賦課金の徴収により導入・普及が支えられている。
砕石(さいせき)
砕石とは、主に岩石を破砕し、所定の粒度分布になるようにふるい分けした基礎資材を指す。
砕石にはいくつか種類がある。山砕石と呼ばれる砕石は、駐車場や庭の舗装、道路工事の路盤に使われる。再生砕石と呼ばれる砕石は、レンガやコンクリートなどの建設廃材を原料とし、砕石地業や道路工事の路盤で使われる。また、粒度調整砕石や再生粒度調整砕石などの砕石は、締め固めた時の支持力が強く上層路盤で使われている。素材や粒のサイズにより特徴に違いがあり、土木、造成、上層・下層路盤、護岸、道床バラスト、ダム、住宅、ビル、道路、橋、空港など多種多様な場面で使用されている。
最低限度高度地区(さいていげんどこうどちく)
最低限度高度地区とは、自治体によって建造物の高さに最低限度が定められている地区を指す。都市計画法に基づいて指定される地域地区のひとつであり、地域内における土地利用増進を図ることを目的とする。反対に高さの最高限度を定める最高限度高度地区と併せて高度地区と呼ぶ。建築できる建物に最低限度の高さを定めることによって、市街地の中心部にある商業用地や業務用地などのビル建築において、高度利用による土地利用の推進を図れるとともに、一定以上の高さの建物が建つことで防火壁のような役割を果たし、防災機能の向上も期待できる。高度地区の制限内容は、導入の有無も含めて自治体ごとに異なっている。